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人と会わなくていい社会の到来 2022年9月【1】

【A】
「半ひきこもり」として発信を続けている はるちゃん が、「人と会えなくて辛い」と書いていた。人と会って話す機会がないと精神的にキツくなると。

私は「半」のつかない「ひきこもり」だが、人と会わないことも、人と話さないことも、それほど苦にならない。

実家暮らしなので親と話す。病院に行けば看護師や医者と話す。お店に行けば店員と話す。学校や会社や地域社会と接点が乏しくても、それなりに人と会って話をする機会はある。それで大きな不満はない。

私が最も話し相手に飢えていたのは16歳から19歳の頃だ。高校生活に適応できずドロップアウト。毎日近所の図書館にこもり、本を読んで過ごしていた。

話し相手はゼロ。ネット環境もなかったので、ひたすら孤独だった。両親や弟とは話したが、この年頃に家族以外の話し相手がいないのはつらかった。

大学でも友人はほぼいなかった。サークルにも入らなかった。ただ授業後によく先生と話をしたため、孤独感はあまりなかった。

卒業後は労働社会に適応できず、短時間労働を短期間で辞める日々を送って今に至る。当然人間関係は形成されない。

私のこれまでの人生、いつでも人との交流が限定的だった。コロナ前とコロナ後で、あまり変化がない。

***

2020年3月。外出が制限される社会が到来した。これからは人と無理して会わなくていいんだ、と心の荷が降りた。私は人と会うと疲れる。それでも無理して人と会っていた。

人と会って話す喜びもある。でもそれは半分。残りの半分は苦しい。無理して話して、無理して笑って。私は人と会うことを修行と捉えていた。

パンデミックは私をその修行から解放してくれた。コロナ禍は私にとって、恵みの休暇でもある。

コロナが収束しても、いきなりいろいろな人と会いに行く予定はない。人混みも避け続けるだろう。そもそもコロナ以前から避けていた。風邪やインフルエンザにかかることを防ぐためだ。

なお、オンラインでのコミュニケーションは割と好きで、積極的におこなっている。VRChatをよく利用する。最近はTandemという語学サービスも使い始めた。外国語で会話すると、コミュニケーションと外国語の勉強が同時にできて良い。

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