生きるとか死ぬとか父親とか ジェーン・スー
ある日、Spotifyのおすすめに出てきたポッドキャストを何気なく聞いたらどハマりし、毎週欠かさず聞いている『over the sun』。パーソナリティのジェーンスーさんと堀井美香さんの事も、このポッドキャストではじめて知った。
私はお二人よりひと回りほど下の世代で、正直に言って現実世界ではお二人くらいの年齢の女性に対してかなり苦手意識がある。けれども、このポッドキャストを聴いていると、こんな先輩が近くにいたらなぁとか、私の苦手なあの先輩も、歩み寄ったら面白いのかもとか、あのヒステリーは軽更だったのか?つまり私も近々あーなる?…とか。凝り固まった偏見がゆるゆるとほどけていく。
『生きるとか…』はポッドキャストでも度々登場してくる、クセ強めなお父様とジェーンスーさんの日常記録の様なエッセイなのだが、お二人を通して亡きお母様の人柄や人生も垣間見れる。
スーさんも、お父様も、とても強い。お母様はもっと強い。だから、この家族は壊れないんだろうなと思う。
『優しい母、逞しい父、仲の良い兄弟』のような家族像に、いったいどれだけの人が苦しんでいるだろうか。
スーさんとお父様の関係は、紛れもなく家族なんだけど、教科書通りではない。普通では無いんだけれど、自然だ。なんとか上手くやってるよ、くらいの関係が丁度いい事もある。
父親はこうあるべき、娘はこうあるべき、母とは、妻とは…という呪縛に囚われている人がいたら読んでみてほしい。