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Int 9:カンバンで業務プロセスを改善!継続的な流れを作る5つのポイント
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この記事で学ぶこと
「アジャイル」な働き方を、強力にサポートするツール、「カンバン」について、詳しく学びます。カンバンは、トヨタ生産方式が生んだ、世界的に有名な「仕事の見える化」ツールです。この章では、カンバンの基本的な考え方、導入方法、そして、カンバンを使って、業務プロセスを改善し、継続的な「流れ」を作るための、具体的な方法を、わかりやすく解説します。
この記事って要はこういう話
カンバンは、単なるタスク管理ツールではありません。カンバンを正しく理解し、活用することで、あなたのチームの仕事の「流れ」を、劇的に改善し、生産性を、飛躍的に向上させることができるのです。この章を読めば、あなたも、カンバンマスターとなり、チームを、より効率的で、より働きやすい環境へと、導くことができるでしょう。
「カンバン」って、何?
Int 8では、現場の進捗を「見える化」する、様々なツール活用術を学びましたね。その中でも、特に強力なツールの一つが、「カンバン」 です。
「カンバン」と聞くと、街で見かける「看板」を、思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、「アジャイル」で使う「カンバン」は、それとは少し違います。
「アジャイル」における「カンバン」とは、仕事のプロセス、流れを、視覚的に表現し、「見える化」するための、ツールです。
一般的には、ホワイトボードや、壁などに、「ToDo」「Doing」「Done」などの列を作り、そこに、タスクを記述した付箋を貼り付けて、タスクの進捗状況を、一目でわかるようにします。
カンバンの起源:トヨタ生産方式
この「カンバン」は、日本の製造業、特に、トヨタ自動車が生み出した、トヨタ生産方式の主要なツールとして、世界中で知られています。
トヨタ生産方式では、「カンバン」を、必要なものを、必要な時に、必要な量だけ生産・運搬するための、指示書、情報伝達ツールとして活用しています。
そして、「アジャイル」では、この「カンバン」の考え方を、ソフトウェア開発や、その他の様々な業務に、応用しているのです。
「カンバン」で、何が「見える化」できるのか?
では、「カンバン」を使うことで、具体的に、どのような情報を「見える化」できるのでしょうか?
「カンバン」で「見える化」できる情報は、主に以下の3つです。
タスク: 今、誰が、どのようなタスクを、抱えているのか?
進捗: それぞれのタスクは、今、どのような状態(ToDo, Doing, Doneなど)なのか?
流れ: 仕事全体の流れは、スムーズに進んでいるのか?ボトルネックはどこか?
これらの情報を「見える化」することで、チームは、仕事の状況を、正確に把握し、問題の早期発見、早期解決に繋げることができるのです。
「カンバン」導入の、5つのステップ
では、「カンバン」を、あなたのチームに導入するためには、どうすれば良いのでしょうか?
ここでは、「カンバン」導入の、5つのステップを紹介します。
ステップ1:現状の仕事の流れを書き出す
まずは、あなたのチームの、現状の仕事の流れを、書き出してみましょう。
例えば、ソフトウェア開発であれば、「要件定義」「設計」「開発」「テスト」「リリース」といった具合に、どのような工程を経て、仕事が進んでいくのかを、書き出します。
ステップ2:カンバンボードを作る
次に、カンバンボードを作ります。
ホワイトボードや、壁などに、「ToDo」「Doing」「Done」などの列を作り、そこに、タスクを記述した付箋を、貼り付けていきます。
列の数は、チームの状況に合わせて、自由にカスタマイズして構いません。
例えば、「レビュー中」や「保留」などの列を、追加しても良いでしょう。
ステップ3:タスクを付箋に書き出し、カンバンボードに貼り付ける
チームメンバー全員で、現在抱えているタスクを、全て付箋に書き出し、カンバンボードの、「ToDo」の列に貼り付けます。
付箋には、タスクの内容、担当者、期日などを、記述しておくと良いでしょう。
ステップ4:カンバンを使って、仕事を始める
カンバンの準備ができたら、いよいよ、カンバンを使って、仕事を始めます。
チームメンバーは、自分の担当するタスクを、「ToDo」から「Doing」に移動させ、作業を開始します。作業が完了したら、「Doing」から「Done」に移動させます。
ステップ5:継続的に改善する
カンバンは、一度作ったら終わり、ではありません。
チームの状況や、仕事の進め方に合わせて、継続的に、カンバンを改善していくことが重要です。
例えば、列の数を増やしたり、減らしたり、付箋に書く内容を変更したり、カンバンの運用ルールを見直したりするなど、定期的に、カンバンを、見直すようにしましょう。
カンバンで「継続的な流れ」を作る、5つのポイント
カンバンは、単にタスクを「見える化」するだけのツールではありません。カンバンを、効果的に活用することで、チームの仕事の「流れ」を、継続的に改善し、生産性を向上させることができます。
ここでは、カンバンで「継続的な流れ」を作るための、5つのポイントを紹介します。
WIP(仕掛り作業)を制限する: 一度に、多くのタスクを抱え込みすぎると、仕事の「流れ」が、滞ってしまいます。WIP(仕掛り作業)を制限し、チームのキャパシティに応じた、タスク量に調整することで、仕事の「流れ」を、スムーズにします。
ボトルネックを特定し、解消する: カンバンを使うことで、仕事の「流れ」が滞っている箇所、つまり、ボトルネックを、特定することができます。ボトルネックを発見したら、チーム全員で、その原因を分析し、解決策を検討しましょう。
「流れ」を妨げる要因を取り除く: ムダ、ムラ、ムリなど、「流れ」を妨げる要因を、徹底的に排除します。
リードタイムを短縮する: リードタイムとは、タスクが開始されてから、完了するまでの時間です。リードタイムを短縮することで、顧客への価値提供を、迅速化することができます。
「ふりかえり」で、継続的に改善する: 定期的に「ふりかえり」を行い、カンバンの運用方法や、仕事の進め方を、継続的に改善していくことが重要です。
まとめ:「カンバン」で、仕事の「流れ」を、スムーズにしよう!
「カンバン」について、詳しく見てきました。「カンバン」は、仕事のプロセス、流れを、視覚的に表現し、「見える化」するための、強力なツールです。
「カンバン」を、効果的に活用することで、あなたのチームの仕事の「流れ」は、劇的に改善され、生産性は、飛躍的に向上するでしょう。
さあ、次のステップでは、「見える化」の光と影、「見える化は、劇薬だ」というテーマで、「見える化」を正しく運用する秘訣について、詳しく見ていきましょう!
理解度チェック
Q1. 「カンバン」とは、何のためのツールでしょうか?
顧客の要望を、まとめるためのツール
仕事のプロセス、流れを、視覚的に表現し、「見える化」するためのツール
チームメンバーの、勤怠を管理するためのツール
Q2. 「カンバン」を導入するメリットとして、最も適切なものは次のうちどれでしょう?
タスクの進捗状況を、一目で把握できる
ボトルネックを発見しやすい
上記の両方
Q3. カンバンで「継続的な流れ」を作るためのポイントとして、最も適切なものは次のうちどれでしょう?
一度に、できるだけ多くのタスクを抱え込む
WIP(仕掛り作業)を制限し、ボトルネックを特定し、解消する
リードタイムを、できるだけ長くする
解答
A1. 2. 仕事のプロセス、流れを、視覚的に表現し、「見える化」するためのツール
A2. 3. 上記の両方
A3. 2. WIP(仕掛り作業)を制限し、ボトルネックを特定し、解消する
全問正解できましたか?間違えてしまった方は、もう一度記事を読み返してみてくださいね!
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