
【感想文】自由に捕らわれる。①
初めに
このnoteは、カンザキイオリさんの小説、自由に捕らわれる。感想文 です
注意書きとして、私は頭に残った場面や言葉をつまみ出しているようなものなので、小説内での順番等はあやふやです。
また、私は感受性や文才が他の方達よりもずっと劣っています。
最後に このnoteは小説のネタバレが大いに含みますので「自由に捕らわれる。」を買って読む予定の方は、一度読了してからお時間あればまた読んで下さると嬉しいです 。
上記のように、大変読みにくい文章ですが、是非読んでくださると嬉しいです。
自由に捕らわれる。
まず、私は序章から、既に小説の名を拾っていると分かりました。
序章だけでも、私は初めて読んだ時、興奮が止まらなかった。久しぶりのカンザキイオリの小説に、ドキドキが止まらなかったんです。
そしてその興奮は、私が読了するまで収まることはありませんでした。
少し、私情を持ち込んでもいいでしょうか?私はずっと、生きる理由が分からなかったんです。
死にたいとか、そんな4文字の言葉言う前に、(なんで生きなきゃいけないんだろう)って。
そこら辺の本を読んでも「遊ぶ為」だの「毎日楽しみがある」だの「死んでいいことは無い」だの。私は、私は心底、綺麗事言ってんじゃねえよと、思いました。
だけど、そんな時にカンザキさんは彼自身の創作を通して、姿夜くんを通して、言ってくれたんです。
あの…本の中身を少しでも入れては駄目なので、ページ数で言いますが…手元にこの小説があれば嬉しいのですが、379ページの姿夜くんの叫びに私は胸を打たれました。本当に。
生きるとか、死ぬとかそんなこと言ってる前に、普通に生きればいいだろうがとカンザキさんが言ってくださった感覚がしました。
それは、私がカンザキさんを愛しているからその言葉が凄く美しく感じる、というのもあると思うんですが、綺麗事なんか忘れて真っ直ぐに、言ってくれたから、美しいと思えました。
私は、その言葉で、仕方なく生きてます。
そして、死ぬとき死ねばいい。
そして、最終的に姿夜くんはどうなったのでしょうか。
今まで何もかも自由から遠ざけて、人間としての生き方を何もかも教育してくださった琥太郎さんが居なくなり、姿夜くんは自由に捕らわれ、最後には小説内で彼を縛っていた遺書を破り捨て家族の元へ帰りました。
でも、私の考えだと、姿夜くんはこの先生きていくんだと思ってます。生きている限り、自由は必ず何処かに現れる。
姿夜くんが生きている限り、彼はずっと自由に捕らわれるんです。
冒頭、特に序章と比べると、全く異なりますよね。暫くは琥太郎さんの言いつけを守る予定100%でした。
それでも、どうなんだろう。
琥太郎さんの遺書の最後の文章を読むと、やっぱり密かに姿夜くんは愛する人の言いつけを守っているんだろうか。
私は冒頭で話した通り、考察等はあまり得意ではないので、まずここまで締めさせていただきますね
愛
今作では、色々な愛が吹き込まれていた気がします。
「家族愛」、「恋愛」、「同性愛」、「人愛」等…。
私は、カンザキさんの小説は、3作品中全てを読んでいるんですが、どれも家族への愛が強いです。
彼は、愛を表現して何かを伝えたいのだろうか。(家族愛はあまりカンザキさんにとって嫌な思いになりそうなので家族の事は深読み出来ませんが…)
それとも、愛を表現する事自体がカンザキイオリの小説 なんだろうか。
「同性愛」については、私の見る限り、彼の作品、音楽の方でもちょこちょこと出ている気がします。
また、カンザキさんのアフターミュージックでも、今作は彼のセクシャリティの元で創られたと語っていました。
↑アフターミュージックに捕らわれる。
そして、その彼の創作の愛を読んで、
愛している人に愛していると言おうと思えたしまた誰かを愛したいと思うことが出来ました。
そんな気持ちを誘い込むほど、カンザキさんの作品はとても、魅力的ですね
2人のイチャイチャ
嫌、題名がこれ以外思いつかなかった、これ以外にずっと当てはまる言葉が無いんです…
あれは、大半イチャイチャです。
私は元々、こういった同性愛のストーリーは今作を読む前も読んだ後も好きで見る時があるので、そういった作中の生々しいシーンも躊躇いなく読んでいました。
この2人を愛しつつもあります。
少し、オタクが出てしまうのですが、
姿夜くん、凄く愛おしいです。
言われるがままに、琥太郎さんに絆されて、生きているんだと思いますが、所々彼自身の行動も勿論ありますよね。
「もっと噛んで」も、スーツの匂い嗅いで鼻血出るのも、彼の家に朝早くに本を読みに行くのも、きちんとアラビアータ選ぶのも、そして何より、1番最初に彼と読む本を合わせる所が、
とても可愛らしいと思ってしまいました。
でもやっぱりその中にも、「琥太郎さんの為に」という意思もあるのかな。
スーツの匂い嗅ぐのは流石に焦っていたけれど
私は、 3rd One-Man Memoryに行ってない為、多くは話すことは出来ないんですが、
Xや「あんたは死んだ」MVでも伝わる古屋呂敏さん(琥太郎役)と塩崎太智さん(姿夜役)がかっこいいんですよね!!
他のnoteユーザーさんを参考にしても書きますが、本当に琥太郎さんは愛想がとても良い方です。
姿夜くんは勿論、百合花さんも、佐村さん、特にこの3人は、水野琥太郎という人物に心をどっぷりと浸かっていたんだと分かります。
中学2年生、中学3年生、高校1年生、高校2年生、この4つのシーンは上のご最もだった。姿夜くんは愛おしく
琥太郎さんは…美しく、いい意味と悪い意味も込めていけない大人でした。
こういった生々しいシーンも含めてのイチャイチャは、カンザキ小説多分初めてのものなので、初めて読んだ時は結構恥ずかしかったのを覚えています。今だって読む最中、毎度ドキドキしている気もするんですけど。
それでも私はこの2人が大好きなのは変わりないです。
2人の関係
これは、この作品での大きな問題でもあり、この作品の動きの起点ですよね。
お互い、きっと好きだとは薄々感じていつつも、姿夜くんは愛を知らない子供で、琥太郎さんは過去のトラウマで愛していると言えないんです。
そのすれ違いで、結果的には琥太郎さんは自ら死んでしまった。
EPの“時計“で、私は酷く痛感したけども本当に、2人でいて欲しかったと思ってしまいます
特に、琥太郎さんの遺書を読んだ後の姿夜くんの妄想は膨らむばかり、決して既読も返事もない宛にLINEを送る、…それもまたとても悲しかったです。普段あまり小説では泣くことがない私ですが、本当に私はあのシーンを読む度に涙ぐみます。
上の通り、時計を聞く際に私は、本当にキリキリと心が悲しんでしまいます。
音楽を聞いて、楽しんでいるはずなのに、何処か、悲しいと思ってしまって泣きたくなる音楽です。
もしも、琥太郎さんが自殺をしなかったら、とたまに考えます。
その時は、どうなるでしょうか。あの2人は相性が良いのでその内明かされなかった琥太郎さんの事情は遺書で書いた通り明かされるでしょうが、特に明かされた人物は百合香さんしか居ません。佐村さんの話は、全くされていませんでしたよね。
そして、2人の関係性は良いものの、あのままじゃ、姿夜くんは家族を支えていたでしょうか。
ゆんはその内行きたくもない学校に行かされ、あーちゃんはやりたくもない仕事に出勤するばかり。類瀬家は、あのまま崩壊寸前だったんでしょうか。
そう考えると、本当に分からない。
そうだとしてもやっぱり私は、2人で幸せになって欲しいと思ってしまうな。
思いのほか、まだまだ話したいこともあるので、また気が向いたら、次回も書こうと思ってます。
ここまで見て下さり、ありがとうございました。
私の思いを少しでも分かってくれたり、共感した部分等あれば、それで私は嬉しく思います。
ありがとうございました。
トガキ