ざわえもん

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短編小説「青」

マガジンを抜き、残弾を確認する。既に自らの腕は床に転がり、眼球も片方抉られている。しかし、まだ正気は保てている。故郷に残した妹を思いながら。妹は世にも稀有な天然の青髪であった。いつ思い出しても綺麗な青だ。そう呟いた。四方を索敵し、緻密なストラテジーを朦朧とした脳内で構築していく。思考が渾然一体となれば後は実行するのみ。銃の撃針を血塗られた片方の腕で握り、ストックを胸に押し当ててスライドする。五感を集中させ、一切の邪念を消し去る。死神すらも立ち入る隙がない様に。片目から流れ出る