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おとなのあかし
子どもの頃はさっぱり良さがわからなかったのに今や好物へと躍り出る
至福のスイーツとは一線を画する、渋いお菓子への愛を少々、書く
冬休みの後半、一人静かに好き勝手をして過ごしていたせいで心のざわつきや揺れがすごいので、落ち着くまでは”ご機嫌な食いしん坊の私“でいたい
外に吐き出してスッキリするのも大事だけれど、今日同僚と話していて『朝、ちょっと話した事、よく考えてみると少し違うかもしれません』みたいな事が何度かあり、『今、私は揺れている』と感じたので、焦らない
今でも変わらず良さのわからない物は沢山あるけれど、大人になってその素晴らしさに感激したものは沢山ある
コーヒーやビールは今ほど沢山飲まなかったけれど、25歳を過ぎたあたりから確実に好きになっていたし、菜の花や明日葉、ケールなどの癖の強い少し苦みのある野菜は一人暮らしを始めた30歳あたりから大好きになった
以前も同じようなことを書いたけれど、実家にいた頃、産地の知り合いの方々から送っていただいていたようでいつも柿が家にあった
進んで食べることも嬉しいという気持ちも、申し訳ないけれど、ほとんどなかった
特にまだ硬い間は出されれば食べる程度だったけれど、熟して柔らかく透き通るほどに熟れたものは好きではなかった
今でもあまりに熟れてしまったものは苦手なままではあるけれど
会社に届いた立派な柿を分けてもらった時も、実家にいた頃は私が口にすることは無かったけれど、一人暮らしを始めてから食べてみて美味しさに驚いた
美味しいと思った自分に、と言った方が良いかもしれない
それ以来、自分で買うほどではないけれど立派な『いつもの柿』が届くとソワソワする
同じく、いや、柿よりももっと嬉し楽しな”おやつ”ではなかった干し柿は大好物となった
寒くなり、お店に並び始めるとソワソワする
ただ、お値段もどんどんあがってソワソワする
こちらも福井の美味しい“ころ柿”なるものを会社に頂戴して、分けてもらった時恐る恐る食べてみて美味しさに感激した
特別“良い物”で本当にそれまでに何回か食べたものより美味しかったのかもしれないけれど、ぶにゅっ・ぐにゅっとした食感は無く噛み応えのある、水分が適度に抜けた引き締まった硬い果肉の美味しさにイメージががらりと変わった
頂き物ほどの高価なものは手を出せないけれど、色々食べてみた中で、これが1番好き ↓
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なかなかの高級おやつだなとは思っていたけれど、今年はさらに高級になっていて見送る事、数回
いくら好物になったと言っても、ひとつ150円近くともなるとなかなか手が出せない
そんな中、5日の日曜日のお参りの帰り、いつもは行きとは別の道で帰るのに、ハッピー六原(スーパーマーケット)の前を通り何となく入店すると、ここ最近見かけたものより随分お安く売っているのを発見
イレギュラーな動きをしたときのこういう出会いはやたらと気分が盛り上がり、必需品ではなくても『これは運命の出会いだ』なんて思い込み、買ってしまう
お買い物でも、人間関係でもこの湧き上がる感情に煽られて勢いだけで突っ走り、何度も何度も失敗している
年の始まりくらいはちゃんとしよ
浮き足立つ気持ちを抑えて『個数制限なし』と書かれているのに1袋だけの購入にした自分を褒めたい
インターネットで大量に購入したり、サイトで比較して安く購入出来るお店を調べるのも便利で賢いやり方というものだろう
でもこの、運命の出会い的なのが好きなのだ
その分沢山食べたり、お店で出会える季節を恋しく思わず過ごしたりは情緒に欠けてしまう気がする
暇人・食いしん坊・拗らせ人間の戯言でございます
子どもの頃のがっかりおやつだった干し柿の美味しさがわかるようになる日が来るとは思わなんだ
大人になった証だな
”おとなのおかし”が美味しいと思うのは、多分“おとなのあかし”
全て、超・個人的な見解です