ピンクの壁と青いトイレ
成長には挑戦が不可欠です。私が自身の成長について考えることができたのは、エステサロンを始めた経験があったからです。
私は27歳の若さでエステサロンをオープンしました。そのエステサロンは、真っピンクの壁に、青いトイレが特徴で、外観もあまり魅力的ではありませんでした。そのビルは古びたもので、おしゃれなサロンとは程遠いものでした。今そのビルの前を通るとあの頃の無知な自分を思い出します。
もし私がその時、エステサロンが完璧でなければ始めないと決めていたら、おそらく今の私は存在していないでしょう。準備を続け、思考を巡らせるあいだに、チャンスは逃げていきます。しかし、とにかく始めてみたのです。後に、この場所から別の新しい場所に移ることになりましたが、とにかく始めるという一歩を踏み出したことが、私の成長の礎となりました。
他人から見れば、多くの引っ越しや改装が無駄なことのように思えるかもしれません。しかし、私にとって、これは挑戦の経験であり、成功の証でした。そして、挫折や失敗があろうと、挑戦を諦めない限り、それは成長の一部でしかありません。
チャンスは限られています。私は25年以上この仕事を続けてきましたが、若い世代に一つ伝えられることがあるなら、チャンスを逃すことなく挑戦を続ける重要性です。年齢を重ねると、家庭や仕事、他の責任が増えて、挑戦が難しくなることもあります。
だからこそ、鴨頭嘉人さんのように、赤ちゃんのように挑戦することを心掛けています。赤ちゃんは何度も転びながらも立ち上がろうとするように、私たちも失敗や困難に立ち向かい、挑戦し続ける姿勢が成長の秘訣です。私が今50歳であることに関係なく、新しい挑戦を受け入れ、常に成長し続けたいと考えています。
追記:このエステサロンのピンクの壁と青いトイレは、私がお店をオープンした当時の風変わりで滑稽な要素でしょう。ある日、お世話になった方からこんなことを言われたことがありました。『あのピンクのお店を思い出すわ』と、彼は笑いをこらえながら話しました。彼にとって、そのピンクの壁と青いトイレが何とも滑稽な思い出として鮮明に残っていたようです。