教員になって感じた違和感。その①
私は教員12年目である。公立の中学校・高校を経験している。教員をして楽しいこと、やりがいを感じること、幸せを感じることは多々ある。
しかし、それ以上に違和感を感じることも多々ある。今日は私が教員になって感じた初めての違和感について述べたい。
私が教員採用試験に合格し、4月1日に勤務校に出て職員の前で挨拶をしたその5分後に言われた言葉はこうであった。
「担任できる?」
私は担任が自分自身ができる業務なのかどうか、新任で引き受けていい業務なのかどうか判断つかなかった。しかし、その3分後には発令式のため役所に行かなければならなかったので、考える時間はなかった。
「できるかどうかわかりませんが、誰もいないなら・・・」
そんな感じのことを答えて出発した。
発令式には同じ新規採用の他2名と向かった。その道中担任をお願いされた話をしたらなんと他二人も一緒だった。つまり新規採用3名とも担任であった。
発令式が終わり勤務校に戻ると、会議会議の連続で何が何だかわからないままひとしきり説明された。学年の申し合わせ事項、自分が担任するクラスの生徒の名簿。読んでも読んでもさっぱりイメージはわかず、不安だけが募った。
そして思った。
「教員というのは新任だろうがなんだろうが、いきなりまかせられるんだな。授業も学活も全部何も知らないまま放り込まれるんだな。」と。
こういうことを言うと、先輩教員の方々は「俺もそうだったよ」とか「私の頃はもっとひどかったよ」とか「あなたはまだ恵まれてる方」とか言われそのあと聞いてもいない武勇伝を延々と聞かされることになる。
ほんの大学4年間で教員免許に必要な単位を取得し、3週間程度の実習を経験したというだけで、いきなり担任・授業・部活動の主顧問を命じられこんなに任せられていいのだろうか・・・。
担任のノウハウや指導方法や実践は学ぶ機会はないの?教材研究や授業実践は見る前にいきなりやるの?部活動は自分の経験ない部活なんだけど主顧問なの?どうやって指導したらいいの?
私が教員になって最初に感じた違和感はこれであった。
こうやっていきなり何もかも任せられるのは、教員の世界ではわりとスタンダードなのかもしれない。