島田雅彦氏と時計じかけのオレンジ
今日というか、昨日の午後は世田谷文学館に島田雅彦氏のトークを聞きに行っていた。
2024.9.21-2024.10.20で『小説と映画の世紀展』というのが行われており、その中のイベントの一つに上映トークがあった。
世田谷文学館は去年萩原朔太郎の展示に行って以来。
作家関連の様々なグッズも販売されていたり、図書館もあり、元文学少女にとっては、とても楽しい場所だ。
上映トークは2つあり、1つの平野啓一郎氏が『ベニスに死す』を語る回は抽選に漏れ、島田雅彦氏が語る『時計じかけのオレンジ』の回は当選した。
平野啓一郎氏は一度代官山蔦屋のサイン会に行ったことがあったので、落選しても特にショックはなかった。
島田雅彦氏はまだ肉眼で拝見したことのない作家で、いつぞやの100分de名著(Eテレ)に出演されていて、話が上手いなぁ(大学教授でもあるから上手いのは当たり前なのだが)と思い、興味を持っていた。
開始の30分前には世田谷文学館に到着し、受付を待つ。
自由席だったので、なるべく早めに行っておこうと思っていたのだ。
どうやら一番乗りの様子。
受付が開始され、最前列のど真ん中の席を確保。
開始を待つ。
開始時間となり、島田雅彦氏登場。
長袖シャツにデニムというカジュアルな装い。
『時計じかけのオレンジ』だからか、オレンジ色のソックスを履いていた。
色々なメディアでイケオジだというのは認識していたが、実物もやはり期待を裏切らない。
今年63歳ということだが、会社の同年代のおじさん達とは大違い(そもそも比べてはならない)
イケオジの上に知的で話も面白く、語学(ロシア語)も堪能とは、天は何物も与えたものだ。
通常大学の講義は退屈で面白くなく、途中意識が遠のいたりすることが多々あるが、大学教授でもある島田雅彦氏のトークについては全くそれがなかった。
『時計じかけのオレンジ』については、名前は聞いたことがある程度で、内容は全く知らず。
今日の島田雅彦氏のトークで内容を知った。
ある意味とても貴重というか贅沢である。
監督はスタンリー・キューブリック。
原作はイギリスの作家。
島田雅彦氏が最初に観たのは、中学1年の時。
中学生ということがバレて観れなかったポルノ映画の代わりに何か観ようということで観て、内容に衝撃を受けたとのこと。
映画の中にロシア語がいくつか出てきて、それがロシア語に興味を持った理由の一つだったらしい。
主人公と当時の島田少年の年齢が近いこともあり、映画に感情移入してしまったであろうことは想像に難くない。
映画の内容以外にも色々な話をしてくれて、とても博識だと感じた。
話の節々に権力に対しての反発心も感じ、まだまだ血気盛んなのだな、とも感じた。
クラシック音楽やオペラにも造詣が深く、その点にも親近感を持った。
『ベニスに死す』にも少し触れ、大学のサバティカル休暇でベネチアに半年ほど住んだことがあったとのことで、少しうらやましく感じた。
島田雅彦氏のプロフィールというか仕事振りは、私がこういう生き方をしたかったな、というのにほぼ重なる。(大学在学中に作家デビュー、大学教授でもあり、たまに仕事で海外にも滞在する)
文章を書くことは嫌いではないが、今から作家とかハードル高いし、noteでたまに駄文を書き殴るぐらいがちょうどよいのかもしれない。
上京当時はいつか心理学の本を書きたいとか思ってたけど、それもどうなるんだか。
しかし、こんなに私の理想の男性像に合致する人が実際に存在するんだと思ったら、益々一般人男性との恋愛へのハードルが上がりそうだな😅