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【公開通知】「12月12日【朝霜の子】」:北風ゆうびん休憩所
こんにちは、深見です。
「12月12日【朝霜の子】」(『北風ゆうびん休憩所』)を公開しました。
新しく公開しました
— 深見萩緒 (@agarose_chann) December 12, 2023
12月12日【朝霜の子】 - 北風ゆうびん休憩所【アドベントカレンダー2023】 - カクヨム https://t.co/G4iaxEYmM6
5000文字…なるほど、ね。(メガネクイッ)
封筒の中から出てきたのは、ひとりの人でした。背丈は、男の子と同じくらい。つまり、どうやらまだ子供です。
その人は、いつかの秋の便りたちのように、光そのもので出来ているようです。しかし秋の光たちのような、温かな色合いの光ではありません。もっと白くひんやりとしていて、鋭くて清廉な、冬の朝日の光です。
「おや、一人ですか」
オパールの人が、不思議そうな声を上げました。
「おれが店を出したら、いつもだったらもっとたくさん、お客が来るはずなのにな。いやいや、そもそもあなた、お客なんですか。それとも、迷子なんですか」
冬の朝日の子は、きょろきょろ辺りを見回して、戸惑っているようでした。ゆみこさんは知っています。こういう仕草をするとき、大抵の人は、道に迷っているのです。
迷子となると、ここはゆみこさんの出番でしょう。
ホットレモネードには生姜を入れたい派です。よろしくお願いします。