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社交不安障害が繋いだ絆。孤独の先にあった、真実の友情

人前に出ると、

心臓がバクバクと

早鐘のように鳴り響く。


手汗がじっとりと滲み、

声は震え、頭の中は真っ白。

そう、私は社交不安障害、

いわゆる「あがり症」だ。

学生時代は特にひどかった。


大勢の前で発表するなんて地獄。

グループワークなんてもってのほか。


できるだけ目立たないように、

息を潜めて過ごしていた。


「どうせ自分なんて…」


そんなネガティブな思考が

頭の中をぐるぐる回る。


周りの楽しそうな笑い声が、

遠い世界のことのように聞こえた。


友達なんてできるはずもない。

私はずっと、孤独だった。


そんなある日、大学の講義で

ペアワークをすることになった。


よりによって、

クラスで一番苦手なタイプの、

明るくて活発な子と組むことに…。


「終わった」と思った。


案の定、私は

緊張でまともに話すことができず、

ペアの子は明らかに困惑していた。


気まずい沈黙が、

永遠のように感じられた。


しかし、彼女は

意外な言葉を口にした。


「もしかして、緊張してる?」

「実は私も、人前で話すの苦手なんだよね」と。

彼女は、私と同じように、

社交不安障害に悩んでいたのだ。


その日を境に、

私たちは急速に仲良くなった。


お互いの苦しみを理解し、

励まし合い、

時には一緒にバカな失敗をして笑い合った。


彼女といる時は、

不思議と緊張が和らいだ。


社交不安障害は、

確かに辛い。

だけど、この経験を通して、

私はかけがえのない友情を手に入れた。

同じ痛みを知る者同士だからこそ、

深い部分で繋がり、

支え合うことができるのだ。


もし今、あなたが

孤独を感じているなら、伝えたい。


あなたは一人じゃない。


きっとどこかに、

あなたと同じように悩み、

苦しんでいる人がいる。

そして、その人との出会いが、

あなたの人生を

大きく変えるかもしれない。


だから、どうか諦めないでほしい。

一歩ずつ、ゆっくりとでも、

前に進んでいこう。


その先に、

必ず光はあるのだから。


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