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独り反省会:帰り道のコンビニで買った缶ビールが、過去の失敗を蘇らせる

仕事帰りのコンビニ。


いつものように

棚から缶ビールを手に取る。


プルトップを開ける音と同時に、

今日の出来事が

走馬灯のように蘇ってきた。

ああ、またやってしまった…。

今日の会議。


資料の説明を任されたものの、

開始直前から心臓はバクバク。


喉はカラカラに乾き、

頭の中は真っ白。


用意していた言葉は

どこかに飛んでしまい、

しどろもどろの説明になってしまった。

途中で

上司に助け舟を出してもらったものの、

情けなさでいっぱいになった。


周りの視線が

痛いほど突き刺さるように感じた。


会議が終わってからも、

あの時の自分の姿が頭から離れない。


「もっと落ち着いて話せばよかった」

「ちゃんと準備していたのに、なぜあんな風になってしまったんだ…」

後悔の念が押し寄せる。


家に帰り着き、

冷えたビールを一口飲む。


喉を通る冷たさが、

少しだけ心を


落ち着かせてくれる気がした。


しかし、それもつかの間。

過去の失敗体験が次々と頭をよぎる。


学生時代の発表会で

声が震えてしまったこと、

就職面接で緊張でうまく話せなかったこと…。


過去の失敗と今日の失敗が繋がり、

自分は人前で話すことが

本当に苦手なんだと

改めて突きつけられる。

コンビニで買った缶ビールは、

本来なら一日の終わりに

自分を労うためのもののはずだった。


しかし、今の僕にとっては、

過去の失敗を思い出し、

自己嫌悪に陥るための

トリガーになってしまっている。


でも、ふと気づく。

こうして過去を振り返り、

反省しているということは、

前に進もうとしている証拠ではないか?

失敗を繰り返したくない、

克服したいという強い気持ちが

あるからこそ、

こうして反省しているのだ。


過去の失敗は消せない。

でも、過去の経験から学び、

未来を変えることはできる。


今日の反省を明日の糧にして、

少しずつでも前に進んでいこう。

いつか、この缶ビールを

本当に心から

楽しめる日が来ることを信じて。

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