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今日から仕事始め、現実から逃げたい自分との格闘
ああ、ついに
この日が来てしまった。
仕事始め。
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カレンダーを見るたびに
憂鬱だった1月6日(月)。
長い正月休みで、
すっかり夜型生活に
なってしまっていた。
今日の朝は、
目覚まし時計の無機質な音が、
まるで死刑宣告のように鳴り響いた。
「あと5分…いや、あと3分…」
そんな微々たる抵抗を繰り返し、
気づけば出発時刻は目前。
飛び起きて、
寝ぼけ眼で洗面所へ。
鏡に映る、
生気のない顔。
「…誰?」。
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正月太りで、
いつもより丸い輪郭。
ただでさえ
仕事に行きたくないのに、
この姿で人前に出なきゃいけないのか…と思うと、
さらに気分は沈む。
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「はぁ…」
重いため息をつきながら、
パンパンになったスーツに
何とか身体を押し込む。
ボタンを留めながら、
「あぁ、あの時もっと腹筋してれば…」
と後悔しても後の祭り。
会社へ向かう満員電車。
楽しそうに話す学生たち、
新年の抱負を語り合う人たち。
…そんな周囲の明るさとは対照的に、
私の心は鉛のように重い。
ぎゅうぎゅう詰めの車内で、
まるで自分だけ
取り残されたような
孤独感に襲われる。
会社に着いて、
まず目に入るのは
山積みの書類と
未読メールの数々。
「うわぁ…」
思わず声が漏れた。
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きっと、
声も裏返っていたと思う。
案の定、
近くにいた同僚に
「大丈夫?」
と心配そうに
声をかけられてしまった。
咄嗟に
「だ、大丈夫!」
と返したものの、
社交不安の私にとって、
大勢の前で
慌てふためく姿を見られるのは、
それ自体が苦痛だ。
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穴があったら入りたい、
とはまさにこのこと。
正直、逃げ出したい。
いっそ、仮病で
休んでしまおうか…?
いや、そんなことをしたら、
後でさらに気まずい思いをするだけだ。
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頭の中で、
天使と悪魔が
激しく言い争っている。
…でも、きっと同じように、
仕事始めの朝に
葛藤している人はたくさんいるはず。
そう思うと、
少しだけ勇気が湧いてくる。
よし、今日はとりあえず、
目の前の仕事を
一つずつ片付けていこう。
小さな一歩でも、
前に進めば、
きっと何かが変わるはずだから。
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さぁ、深呼吸して、
2025年の仕事始め、いざ出陣だ!