クリエイターになれなかった羨望を込めて。「モノを作る人」になることの本質
著者は、イラストレーターの方なのだろうと思います。生成AIで30万枚のイラストを作り、その結果、理解したことをまとめています。
久々に、20年から30年前、苦しい気持ちになったことを思い出しました。でもびっくりするほど心は波立たず、年を取るのも悪いことでもないなーとか思ったり(笑)
生成AIには「モノを作る動機」がない
要約すると、この記事では、
生成AIは「クリエイター」にはなれない。それは、生成AIには「モノを作る動機」がないから
と述べています。
裏を返せば、クリエイターとはモノを作る動機を持っている人だと、言い切っています。
私なりに言い換えれば、「これを作りたい!」という動機を自分の中に発見できる人だけが、クリエイターとして在ることができるのです。
非常に、本質的な話ですね。
正直にいって、私は、クリエイターではありません。
ライターあるいはエディターとして「モノを作る動機」とは、「テーマ」といってもいいと思います。
私は30年、編集およびライティングでご飯を食べ、家族も養い、ローンも払い、生活の糧としてきました。30年のうち半分はフリーランスでした。
その意味ではプロフェッショナルです。
しかし、クリエイターではない、と思っています。
これは、子育てという消極的な理由で最初の制作会社を辞めて独立し、なんとかフリーランスで生活が回るようになった30代前半の頃から、気付いていた命題でした。
私には書きたいと思う、作りたいと思うテーマがない。
それが、自分がライターとして頭一つ抜き出ることができなかった根本的な理由だと思っています。
クリエイターとは何か
その意味では、たとえ食べていくことができなくても、作る動機が自分の中から湧き出てくる人は「クリエイター」なのだろうと、クリエイターではない自分はうっすら想像しています。
クリエイトは、誰かに認められる必要はありません。
自分の内にある、表出しないではいられない何かを表出させることが創造であり、それを判断するのは自分しかいないのです。
…なんていう、かつては考えるだけで胸が苦しくなったことを、久々に思い出させてくれた投稿でした。
書いたものを発表したい、何かを作っていきたいと、少しでも思っている人はご一読いただいて、ご自身の作る動機といったものに向き合ってみてもよいかもしれません。長く続けるのであれば、いつかは向き合うことになる問題かなとは思います。
Kindle出版への個人的な期待
さてさて、そんなつもりもなかったのですが、私がKindle出版プロデュースに乗り気になった、いやもしかしたら天職かもしれない(大げさ)と思った理由について、この流れで触れたいと思います。
先ほども書いたように、私は自分の中にテーマがないことが弱点だと思ってきました。私はこれまで1,000人以上の方々のインタビューをしてきたのですが、インタビューを受けるような人というのは、だいたい「これ」というテーマを抱えて、そこにまい進しているのです。
私は人や企業の話を聞き、その方々の要望や動機をうかがって、目を引くような形に整えていく、そういったことを長年やってきたし、それがまた得意だとも思いますが、テーマを持って取材を続けているライターさんやエディターさんに対して、どこか引け目を感じてきました。
ライターとしてもエディターとしても、そしてビジネスパーソンとしても、自分には核がない、そんなふうに思ってきました。
そういった気持ちを長年抱き、そしてすっかりそのことでは心がざわつかなくなった頃に、Kindle出版プロデュースに出合いました。
この仕事は、テーマを持ってまい進している人を応援する仕事です。自分がこれまでやってきたことが、むしろ役立つ仕事です。
私が応援したい、すごい!と思った人を、素直に応援すればいい。そのために必要なスキルや経験は、十分持っているのですから。
これが、私がKindle出版プロデュースをやっていこうと考えた理由です。
記事の紹介から、ずいぶん横道に逸れてしまいましたね。すみません。
無理やり戻すと、いずれにしても「モノを作る」ということに携わる自分の立ち位置について何らかの刺激を受ける記事です。
ぜひお読みください。
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