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第二回:私がいない平日
本作品は、阿賀北ノベルジャム2020の応募作品
『おっかなびっくりスローライフ』のスピンオフにあたる連載短編です。
最初に発作が起きたのは、中学一年生のときのだった。
いま考えると、典型的な体育会系だった。夜中に煌々とかがやく体育館でバスケットボールの練習に励み、毎日ボールが跳ねる音とシューズの滑る音に刺激されて、甲高い声をとばした。最低学年に課されるのはとにかく練習、練習、練習だ。
帰り
第一回:夢から醒めた日
本作品は、阿賀北ノベルジャム2020の応募作品
『おっかなびっくりスローライフ』のスピンオフにあたる連載短編です。
地震の横揺れと船酔いを一緒にしたような、つらいめまいの発作。いつどんなときにそれがやって来るかは、わからない。
それを視界の端の端まで追いやって、私は農家の道に分け入ろうとしていた。
家業であるイチゴ農家を継ぐために、五月から「源川農園」の就農研修を始めた。
きっかけは、