葬送のパレード シロクマ文芸部御中
ただ歩く音が聞こえた。窓を開けると、交差点の向こうを足並みをそろえ歩いていた。
妻が死んだのは合議の結果だと信じている。
妻はテーブルに着いていた。私は彼女の正面に座り、手を合わせる。
「ねぇ、何とか言ってよ」
「ん?何かあった?」見ればいつもより凝った料理が並んでいる。「何か記念日だっけ」
「何でもない。何か言ってほしかっただけ」
「溜まってるんじゃないのか?旅行にでも行くか?」
「あなたとなんかどこにも行きたくない。嫌なのよ、もう。うんざりなの」
彼女は包丁を持つ手でテー