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シナリオ分析でコロナ後の世界を読み解く計画を立てました!

今、コロナ後の世界、いわゆるアフターコロナについての調査を続けています。色々な分野の専門家のみなさまにお力を借りておりますが、その中で、「シナリオ分析」を使おうよ、という案が出ました。最終的にその意見を採用し、これから進めていくのですが、今回はそのシナリオ分析って何?というお話です。

シナリオ分析って何?

恥ずかしい話、私は「シナリオ分析」という言葉を初めて聞いたし、さっぱり何のことだか分からずその提案を聞いていたのですが、「影響度が大きいことと、起きるかどうかの不確実性が高いことを重要視するんだよ」とのこと。「重視するのは、影響度が大きくて、確実性が高いことじゃないの?」と混乱するも、「確実性が高いことはそれに向けて準備すれば良いから放っといて、起きるかどうか分からないけど起きたら大変なことに備えるのが大事なんだよ」とのこと。

ますますよく分からなくなってきたので、本を読みました。

ウッディー・ウェイド著、野村恭彦、関美和訳『シナリオ・プランニング 未来を描き、創造する』英治出版、2014年

※ちなみに、シナリオプランニングはシェルが使っている手法のブランド名(例:クロネコヤマトの宅急便)で、シナリオ分析は一般的呼称(例:宅配便)だそうです。私が今後使うのはシナリオ分析ですが、ここでは本で「シナリオプランニング」と呼称しているため本の内容を指すときはシナリオプラニングを、それ以外ではシナリオ分析を使います。

シナリオプランニングの目的について、同書では、「思いもよらないことを考えること」としています。ほとんど予想がつかないけれど、潜在的にインパクトの大きなできごとに集中して考えることが実のある結果につながるといいます。

シナリオプランニングは、影響度の高低を縦軸に、不確かさの高低を横軸において、右上の事象を「未来を左右する分かれ道となるような要因」として捉え、短期、中期、長期で起きうる未来を予測するというものです。

従来型のプランニングでは、現在の延長線上に未来があると仮定した予測で立てているが、著者はピーター・ドラッガーの言葉を引用し、「現在の延長線上に未来を予測することは、夜に後ろを見ながら車を運転するようなものだ」としています。そして、「未来は予測するな!想像しよう」と、もっとも起きる可能性の高い未来が存在するという考え方自体に異を唱えるとして、さまざまな未来のシナリオのポートフォリオ(組み合わせ)を生み出し、その様々な未来の姿に対しよりよい判断を下せるようになるための、臨機応変に備える戦略を取ることの重要性を説いています。

調べると、実際、ロイヤル・ダッチ・シェルはシナリオプランニングを用いてオイルショックをシナリオに織り込んでいたので、1973年に原油価格が一気に5倍になっても対応でき、石油メジャーの中で1社だけ勝つことができたといいます。

本書では、シナリオプランニングのやりかたも詳しく書いてあり、「ほぼ必ず集団で行われ」、「9人または20人から、30人といったところ」の人数を募り、「率直で、知的で、やる気に満ち、想像力豊かで、戦略的な思考ができる人々」にシナリオ作りに参加してもらうといいとしています。

「アフターコロナ」を想像するために

今回、新型コロナウイルスの感染が世界的に広がりを見せる中で、これまで変化のきざしがあった色々なことが一気に強制的に変化せざるを得ない状況にあるように思います。

そのため、今回、新型コロナウイルス収束後の日本と世界を読み解くために、この、「シナリオ分析」手法を使っていきたいと思います。

具体的には、「国際、環境、政治、経済、経営、IT、医療、教育、農業、エンタメ、消費者像」の各分野に対し、それぞれの専門知識を持つ方々に参加を呼びかけます。そして、まず、コロナが起こって、短期・中期・長期でどんなことが起こると思うか、年次も入れて、具体的な出来事予測を教えてもらいます。

そして、集まったイベントについて、その不確実性・重要度を一般にアンケート調査します。 

最後に、その結果をもとに、オンライン会議システムで多種多様な分野の専門家・有識者の皆様や各分野の現場で働く人々により、シナリオを分岐するべき「イベント」を選んでいただき、シナリオを2~3以上構成してみたいと思っています。

プロセス含めここに開示していきますので、どうぞご期待下さい!

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