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雨雲出版と新しい本のこと
手術からもう少しでひと月を迎える。日常生活ではほとんど支障がないが、体が戻るにはあと数ヶ月かかりそう。
アイディアだけが先走って、マインドも体もついてこない日々が続いているので、すべてがスローペースで、まぁ申し訳ない気持ちもありつつゆっくり過ごすことにしている。
入院中に、思いついた企画がある。
病気治療のことはXの別アカウントで発信をしていたのだが、似たような状況にあるひとや、ほぼ同時期に同じような手術を受けるひとたちと繋がってコミュニティができ、すっかり馴染みになっていた。
治療や入院に関する情報交換や不安の吐露など、当事者同士が話し合うリアルタイムの貴重な場は必要なのだと思う。何せ病気治療というのは不安や孤独がつきものだ。
でも、同じような悩みを持っているひとたちがつながれば体験談をシェアできる。
ということで、自分自身の治療の経緯と入院・手術のこと、考えたことについては一冊のエッセイ本にまとめようと考えている。
それに加え、アンケート調査を実施することにした。
治療・手術経験者の体験談を集め、それを加えてまとめる予定。
すでに、数多くの熱のこもった大切なメッセージが集まり、涙なしには読めないくらいだ。
ちょうど、このようなアンケート調査に基づく報告書作成は開発コンサルの仕事でさんざんやってきたし、今年は雨雲出版を作ったから本が出せる。
何よりも、わたしも治療・手術の当事者だ。
なかなかパーフェクトなめぐりあわせだなとつくづく思う。
最近、ボツワナのベッシー・ヘッド研究者メアリとパートナーのブルースとオンラインでたくさん話した。
ベッシー・ヘッド・ヘリテージトラストが抱えていた課題は何とか解決の方向に向かった。
先日行っていたクラウドファンディングも無事成功し、アーカイブのデジタル化も進みそうとのこと。
今年のわたしは、とりあえず開発コンサル企業を去り、久しぶりにボツワナに行ってアーカイブ調査を行い色んな人に会い、雨雲出版を立ち上げてベッシー・ヘッド作品の翻訳に向けて進み始めた。
実に盛りだくさんだ。
気持ちが先走りそうだけれど、マインドも身体もついていかないので三割くらいのエネルギーで失礼させていただくことにする。
そんな中、雨雲出版のオンラインストアで販売している本を読んでくださった方からリアクションをいただいたりしている。
『雨風の村で手紙を読む』はアフリカとの出会いからベッシーを知りボツワナに行き、留学し、アフリカ関係の仕事をしてきた自分のストーリーだけれど、思いを込めて書きまとめたもの。
『雨雲のタイプライター』は、わたしが好きなベッシーの文章を抜き出して紹介しているもの。
いずれも読んでいただけたら嬉しい。
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こちらはある日の東京湾。
こんな美しい夕刻の色を、ベッシー・ヘッドであればどのように表現するだろうか。
『雨雲のタイプライター』を見て想像してみてほしい。
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