
備蓄&野菜作り
食料不足の波がじわじわ来ている
ように感じます。
世界的なインフレと燃料価格の高騰で
海外から入ってくる原材料は高くなり、
運んでくる物流コストは高くなり、
そこに円安の影響。
それによって日本も当然
インフレ状態なわけです。
日本の11月の消費者物価指数は3.7%
前年同月比(2021年11月)より
3.7%物価が上がってる状況です。
食料だけでいえば6.8%の上昇
しかしこの食料の中には値動きの
大きい生鮮商品は入っていません。
生鮮商品は肉や魚や野菜といった
食料で一番メインになるやつです。
今は冬野菜が安くなってますが、
肉、魚は6.8%ぐらいの上昇では
ないです。
実感として食品は軽く10%以上の
値上がり感があります。
ガスや電気も上がってきてます。
エネルギー関連は13.3%の上昇
都市ガスだけでみると28.9%も
上がっています。
食料品やエネルギーは生活に
欠かせないものですから、
多くの世帯に影響が出ています。
日本の食料自給率は37%といわれて
いるように、多くを海外からの輸入に
頼っていて、
インフレがもっとひどい状況のこういった
諸外国から輸入依存しているので、
いつまでたっても安くなりません。
ちなみに輸入先の消費者物価指数(2022.11)
中国🇨🇳 1.6%
アメリカ🇺🇸 7.1%
カナダ🇨🇦 6.8%
EU🇪🇺 11.3%
日本はインフレの上に、賃金が上がらず
景気が悪い、いわゆるスタグフレーション。
最悪なインフレです。
「賃上げが物価の高騰に追いついていない」
と言って、連合は5%程度の賃上げを要求
していますが、そもそも論として商品なり
サービスの販売価格を上げていかなければ
思うような賃上げは出来ないと思います。
これは大手でも中小零細でも言えることです。
というのは物価はすでに上がってきている
のに、日常的に購入する商品、サービスの
全体の約4割がインフレ率0%前後のデフレ
状態のままです。
つまり半分近くの企業が、昨年と同じ
価格で我慢しているということです。
多くの企業が、日本のマーケットは今後
小さくなっていくと予想しているのが、
値上げできない足かせにもなっています。
懸念する出来事も起こっています。
ロシアのウクライナ侵攻後に食料の
輸出規制を行った国が26カ国あります。
輸出の停止や制限です。(2022.10末時点)
自国の食糧確保を優先する
自国ファーストです。
このような世界の流れは食料輸入大国の
日本にとって、影響が今後でてきます。
そして世界が混乱すればするほど、
自国ファーストの国は必ず増えていきます。
日本の食料自給率(品目別)
・米→ 97%
・卵→ 97%
・豚肉→50%
・小麦→15%
・大豆→ 6%
米と卵は、ほぼ自給自足状態。
なのですが、米について言えば肥料の
価格がこの1年間で2倍近くまで跳ね
上がっています。
しかも入手が困難になっています。
日本の肥料消費量は、世界の0.5% に過ぎず
購買力がない分、どうしても世界の市況に
振り回されることになります。
これらのシェアの多くを握るのは
ロシア、ベラルーシそして中国。
経済制裁を受けたロシア、ベラルーシは
輸出を大幅に減らし、中国も事実上の
輸出規制を行っていると見られています。
日本は資源がないので、資源国に左右
されてしまうのが現状です。
農業系の日本のシンクタンクは、肥料価格の
高騰がこのまま続き、値上がり分を補助する
とかといった国の対策がない場合、米農家の
93%が赤字に陥ると試算しています。
卵についても鶏のエサであるトウモロコシの
飼料価格がこの1年間で2倍になっています。
しかも、ご存知の通り、鳥インフルが
あちこちで起こっていて、卵も値上がり
しています。
米にしても卵にしても今後どうなっていく
のか、すごく不安定な状態であることが
わかると思います。
食料は戦略物資に使われる
昔から兵糧攻めという言葉があるように、
今まさしく日本は兵糧攻めを起こされようと
している状況です。
外部環境の改善を待ってても、いつになるか
分からない状況ですし、とにかく良くなる
兆しが見えてこないように感じます。
そうなると、今のうちに食料備蓄しておく
とか、自分で野菜などを作るノウハウを
もっておかないと、食料が手に入らなくなる
確率が非常に高くなっています。
インフレ率もこれから高くなってくると、
食料は棚に並んでいても、高すぎて買えない
なんてこともあり得ます。
防災で言われてる言葉があります。
「悲観的に準備して楽観的に対処する」
この逆はダメで、楽観的に準備して悲観的に
対処してしまうからです。
食料が手に届かなくなるのも、こういった
防災の教訓と全く同じラインで考えてもいいと
思います。