「属性」についてあれこれ補足

前回こんな記事を書きましたが、一応客観的な体裁で書いたので文章の流れとしていろいろ拾えてない内容がちらほら。
というわけで、今回は私情も交えた「属性」語りです。
前回は常体でわりとかっちり書いてたのに今回敬体なん？
別に一冊の本ってわけじゃないんだからテキトーでいいの！

・「属性」要らなくない？
まあ、薄々感づいてたかもしれませんが僕自身は「属性」って「基本的に要らないんじゃね」と考えてます。
単に好みです。「少ない要素でまとまって、各要素のポテンシャルを最大限まで活かしているのが好き」といいますか。
少なくとも「自分でつくる場合」はそうです。

「属性」を用意するとしたら二種に留めます。
「物理」と「魔法」です。
前者は「防御力」によってダメージが軽減されます。後者は「防御力」を無視します。
わかりやすいですね。

代わりに、「魔法」はMPなどのコストを消費します。
要するに「ノーコストの通常攻撃」「コストを支払う強力な攻撃」という差別化です。

場合によっては、「魔法耐性」というパラメータも用意します。
ただし、こちらは「物理」に対する「防御力」と異なり、割合減衰です。
「魔法耐性20」の場合は「魔法」ダメージが20%軽減します。
で、「魔法耐性」は最大でも50くらいにしましょうか。
そうすることで「物理は防御力を固めまくれば（ほぼ）ノーダメージまで抑えられる」「魔法はどんな相手であれある程度はダメージが通る」という差別化になります。

敵によっては「物理」の方が効きやすかったりするかもしれません。
それはまあ、ゲームのボリュームが増してきて敵のバリエーションに悩みだしたころに出てきます。
基本的には「魔法」で攻撃すれば倒せる。そういう調整にするでしょう。

さて、ここで問題が生じます。
すなわち——

・「ないこと」を説明する難しさ
多くのRPGには一般的に「属性」があります。
「属性」があると説明するのは簡単です。
でも「属性」がないってのはどう説明すればいいんでしょうね？？

「このゲームには『属性』はないぞい」

なんて説明台詞を登場人物にしゃべらせてしまいますか？　だが誇りはどうなる。
ないはずの概念をなんで知ってるのって話ですよ。

自作では「敵なんか火の精霊っぽいけど炎の魔法効くの？」「生物なんだから燃やせば死ぬやろ」みたいな会話でそれとなく触れましたが、うーむ。
スキルの説明欄なんかに「属性：物理」「属性：魔法」などと書いてればまあわかるかもしれませんが……。

いやいや、そもそもその二種すらない場合は……？
「そういえばこのゲーム属性ってないのかな」と察してもらう他ない……？

・付加効果あるといいよね
話を変えましょう。
「属性」を設定するとして、です。
それぞれに特徴的な「付加効果」みたいなのがあるといいよね……。

たとえば「火」なら「火傷」の状態異常がセットで、「氷」なら「鈍足」、「雷」の場合は基本的に「全体攻撃」とか、そういう特徴です。

前回の記事に対する反応で、「属性にはロールプレイの側面もあるよ」というのがありまして。その通りです。
単にゲームシステム上としての必要性からすれば、「属性」なんて「A」「B」「C」でもじゃんけんでもいいわけです。
それにわざわざ「火」とか「雷」と名前がついているのには意味があるんです。
「A」とかいうよくわからない魔法じゃなくて、やっぱり「燃えろ！」って「火」の魔法を撃ちたいんですよ。

それを強める効果といいますか。
「火」「氷」「雷」を単なる「A」「B」「C」とは交換しづらいものにする。
そんな感じです。

・ラスボスはなに属性？
さて、最後に「属性」の問題点をもう一つ。

「森」では火属性が効きやすい敵が多いです。
「火山」では敵は火属性ばかりです。氷魔法を使いましょう。
「工場」では機械系の敵が出現し、雷魔法が活躍するでしょう。

で、ラスボスは？　ラストダンジョンは？
それぞれのダンジョンでそれぞれ有用な魔法があり、それぞれ強化してきましたが、最終的にはどの「属性」を鍛えるのがいいのでしょう。

せや！　「無属性」や！
「属性」とかめんどくさいことを考えるのはもう終わりや！

……まあ、それもそれでありかもしれません。
コンテンツに終わりがあるなら、盛大に壊してしまいましょう。
なんとなく美しさは感じませんが、「極めれば最強の汎用攻撃」というのはそれはそれでロマンがあります。

「最適解」はゲームの寿命を縮めてしまいますが、最後の最後に手に入るスキルやアイテムであるならご褒美みたいなものでしょう。
ただし扱いは慎重に……。

一方、コンテンツに終わりがないソシャゲみたいなジャンルだと「有利属性」は順繰り順繰りされ続けるのでそのへんの問題はなさそうです。