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哀愁の海の「太陽がいっぱい」

夏の盛りの8月中旬、アラン・ドロンの訃報を知りました。

享年88歳。フランス映画黄金期を代表する、世紀の二枚目俳優-―子供のころ、イケメン男子に対するおばちゃんのほめ言葉は「アラン・ドロンみたい」でした。

個人的な思い出はそれくらいで、出演作も「太陽がいっぱい」しか観ていません。細かいストーリーは覚えていませんが、最後のドンデン返しが強烈でしたね。

金目当てに殺人を犯し、殺した男に成り済まして財産を奪う冷徹で狡猾な青年を見事に演じ切っていました。

太陽が照りつける地中海が犯罪の舞台で、一見、完全犯罪に思われたのが、ちょっとしたことから警察が動き出し…。いつ真相が暴かれるか、ハラハラドキドキの展開でぐいぐい引き込まれるサスペンス映画の名作です。

ニーノ・ロータの哀愁漂う音楽もよかったですね。貧しさから犯罪に手を染める青年の悲しい心情を表現していました。

『太陽がいっぱい』オカリナ演奏#84 (youtube.com)

(Hana okarinaさんの演奏)

映画音楽のレジェンドといわれるニーノ・ロータ。生涯に手がけた映画音楽は150本を超え、よく知られた作品ではゼッフィレッリ監督の「ロミオとジュリエット」、フランシス・フォード・コッポラ監督の「ゴッドファーザー」など。

イタリアの作曲家。クラシック音楽と映画音楽で活躍した。本人は「本業はあくまでクラシックの作曲であり、映画音楽は趣味にすぎない」と言っていたが[1]、映画音楽の分野で多大な業績を挙げており、死後クラシックの作品も注目を浴びるようになった。

(ウィキペディア)

さて、話は変わって、カレンダーが9月に変わりました。暑い日が続いているのに、9月というだけで秋を感じる…不思議な感覚。

いま、名古屋に来ているのですが、早朝の散歩をしているとき、一瞬、涼やかな風を肌に受けると季節の移ろいを感じます。

秋を感じる瞬間は人それぞれ。が、最も多いのは「風」ではないでしょうか。やはり、秋は風が運んでくる、と。

秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる(藤原敏行)

見えない風に秋の訪れを感じる古の人たちの感性は素晴らしいですね。

同じ風でも台風は厄介このうえない。先般の台風10号は九州を直撃し、鉄道や飛行機、船などすべて止まって往生しました。

仕事で大分にいた私は大慌て。結局、間引き運転ながら鉄道が再開、事なきをえましたが、同僚のなかにはクルマでの移動を決行、大分から名古屋まで13時間かかったそうな。ご苦労さまです。

そんなこんなで始まった9月、暑さが遠のき、秋が深まるとともに「実りの秋」を迎えます。

オカリナにぴったりの季節!

いま、取り組んでいる「あー夏休み」を早くマスターして、さくらいりょうこ先生に披露しないと…。少々焦りを感じています。

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