オカリナ演奏と舞踊の“化学反応”
■オカリナ奏者とビジネスマンの“2足のわらじ”
ブログを始めてからオカリナの演奏動画をたくさんみるようになりました。
改めて思ったのは、オカリナを楽しんでいる人が世の中には大勢いらっしゃるということ。プロの演奏家はもちろん、無名の方でもキレイな映像つきのオカリナを響かせていて、いろいろと勉強になります。
数あるなかでダントツに興味を覚えたのが次の動画です。
本格的なバンド演奏とともにオカリナの澄んだ音色が会場に響き渡り、その前で展開される踊り(この場合は韓国舞踊)が楽しそうで、ついつい見入ってしまいました。
オカリナ演奏と舞踊の組み合わせというのは、私が知る範囲ではこれだけです。パフォーマンスとしては秀逸というほかありません。
オカリナ奏者のEast木村さんは、年に数回のペースでこうしたコンサートを行なっているようです。木村さんのオカリナ演奏のほか、少女ユニット「SKY 」の踊りと歌、ソプラノ歌手・海和珠理さんの声楽などもあり、知る人ぞ知る、一部熱烈なファンがいます。
East木村さんのプロフィールをオフィシャルサイトから紹介すると、
7才よりピアノを学び、音楽に興味を持ちはじめ、 15 才の時にオカリナに初めて出会い、学び始める。90年代にはいり、本格的にオカリナの演奏活動を開始し、1995年EASTを結成。 1997 年よりオリジナル曲にてコンサート活動を展開。オカリナは明田川孝氏の弟子である中塚純二氏に、また循環呼吸を尺八の中村明一氏に師事。
木村さんは、実はビジネスマンです。全国各地を駆け回る忙しい日々のなかで音楽活動を行なっている、いわゆる“2足のわらじ”。
所属する株式会社第一建設が社会貢献活動の一環として、音楽事業部「Music Entertainment Rainbow Park」を立ち上げ、コンサート活動を展開するにあたり、若いときからオカリナを演奏していた木村さんに白羽の矢を立てたのです。
1997年からスタートしたオカリナバンド「EAST木村」の演奏活動は、
豊かな人生には、仕事だけでなく、文化が不可欠。
本業のワクを超え、積極的に文化活動を行ない、社会に貢献する。
という企業理念の下、精力的かつ野心的な取り組みを展開。自主コンサート以外にも大小さまざまなイベントでの公演や小中高の学校、各種施設での出張公演も行なっています。
■オカリナは大自然の美しさを表現できる
企業が直接的な見返りを求めず支援する文化・芸術活動は“企業メセナ”といわれています。
メセナって、バブルとともに盛り上がった運動だよなと思っていたら、そうでもないみたいです。
この記事によると、バブル崩壊以降減ったように見えるのは「広告宣伝型」のもので、木村さんの音楽活動のような「社会貢献型」はむしろ増えているとのこと。
オカリナバンド「East木村」のオリジナルアルバムは3枚。いわゆる“癒し系の音楽”で、Youtube チャンネルも開いています。
コロナ禍で、毎年のようにやっていた海外公演はなくなり、国内のみ。今年5月には東京・日比谷の野外音楽堂でコンサートを開く予定とか。
ビジネスマンとして忙しい日々を送るなかで、練習時間をどう確保しているのか気になりますが、録音までできるスタジオがあるのでそこで練習しているそうです。
オカリナという楽器の魅力についてたずねたところ、以下のような返答がありました。
オカリナは土から作られます。土は万物の元なので、この大自然の美しさを一番表現できる特別な楽器だと思います。オカリナを通してこの自然の美しさ、素晴らしさ、大切さを世界に伝えていきたいです。
ビジネスマンと音楽家の“2足のわらじ”は大変だと思いますが、ぜひ頑張っていただきたいですね。コロナ禍を乗り越えたからこそできる、バージョンアップされたコンサートを期待しています。
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