私の純猥談 超短編「Fairy tale」
さよなら お姫様になれなかった私。
さよなら アリスになれなかった私。
もう子供じゃないから、泣き喚く事も許されないの。
子供の様に泣けたら、
子供の様に笑えたら、
今と違う未来が待っていたの?
また季節が流れて、あなたがいない事を思い知る。
あの日 抱きしめて眠るあなたを
あの時 私の中で放たれるあなたを
受け止めていたら、違ったのかな。
さよなら お姫様になれなかった私
さよなら 王子様にならなかったあなた
子供みたいに疑わないでいれば
私とあなたは、今と違う未来があったのかもしれない
私もあなたも、おとぎ話を忘れてしまったんだ。
気が付いた時には、もう遅い。
さよなら お姫様にならなかった私。
さよなら アリスにならなかった私。