空き家と畑から始める共助コミュニティ
こんにちは。コモンズ創造室です。まだまだ試行錯誤中のコモンズ創造室ですが、具体的に自分たちのフィールドで実際にコモンズ(=共助コミュニティ)を創るという取り組みを始めています。
茨城県笠間市の友部というエリアにADS代表のりさんの持ち家がありまして、築30年くらいの空き家で、庭が草ぼうぼうの荒れ放題なので、手入れして畑にできないかという話が昨年末くらいから持ち上がりました。でも畑なんてやったことないし、ひとりでやるのは大変だし、どうせならみんなに手伝ってもらってやれないかな?というのが「友部コモンズ」のそもそもの出発点でした。共助コミュニティっつうか、個人的都合?!(笑)
↑ 畑にする前、1月末頃の荒れた状態の庭
のりさんはちょうどその頃、吉原史郎さん宮慶優子さん夫妻が藤沢で主催している循環畑を視察しに行ったところ。無農薬無化学肥料雨水のみ、微生物や虫、雑草、コンパニオンプランツなど自然の循環を活かした循環畑は「手間いらずなのにめっちゃ育つ」。そのうえ組織やコミュニティの循環も学べるらしい。庭は蘇るし、いろいろ良いことづくしやなと。
人を呼んで講座をするなら、座学の場所が要る、トイレや休憩スペースも要るわけで、空き家を掃除しないといけない。それでのりさんがFacebookで呼びかけたら、近いところに住んでいる人や遠方からの人、わらわらと10人くらいが手を挙げてあっという間にメッセンジャーグループが出来上がりました。そのうち何人かが掃除大会に来てくれて、ローカルのSDGsの市民活動を主催している人やら、軽トラを改造したモバイルハウスで旅している人やら、なんかちょっと変わった人たちが集まって、掃除が終わった後にそれぞれがやってることの話でワイワイ盛り上がって。なんか不思議な出会いが生まれていました。
↑ 生まれ変わった庭 さつま芋、大豆、ルッコラ、バジル、春菊…
↑ 掃除大会でキレイになった空き家で座学講座
それで始まった循環畑講座もまたユニークな人たちが集まって、畑を耕したり、出来た野菜をその場でムシャムシャしたりして、回を重ねるごとにみんな仲良くなっていく。講座は5月末で終了なんだけど、引き続きここに関わりたいとみんな言ってくれて、定期的に月1回くらい友部コモンズのギャザリングデーにしようかと。畑も、バーベキューのための畑、冬の鍋のための畑、ビールと枝豆で乾杯するための畑って感じでみんなで楽しむためにみんなで手入れしていけたらいいなってなってます。
↑ バーベキューで地域通貨について熱く語るのりさん
ここに地域通貨を入れて共感経済的な場にしたいし、将来的にはコミュニティマルシェとかサステナブルな映画の自主上映会とかもいいかも。セルフリノベ講座や野草料理、薬草講座とか、自分たちの暮らしに必要なことを学べる講座も少しずつ準備を進めています。
↑ たにーさんの畑で取れたニンニクを剥く人たち
そんなわけで、当初は全く想定もしていなかったことが起きているわけです。本当は循環畑の講座も人が最少催行人数に達してなくて赤字だから開催中止する?って話もあったんですよね。でも、掃除大会だとか、呼びかけて場を作ったことで人が来て、何かが生まれつつあった。それを大事にしたいってのりさんが言って、だから赤字だけど決行して(笑)そこからここまで来て。本当に思いもよらない展開になってきています。
人が集まるとそこからいろいろ出会いがあって対話が生まれる。そして対話から何か起こる、それを招き入れる。そんな出会いと対話のための「器」が友部コモンズ。まだまだ始まったばかりですがそういうことを大事にして少しずつ作っていきたいと思います。
※「器」は「場」ではなくて、場を作るための器、です。詳しくはそのうちのりさんがnoteに書いてくれるはず。