担任と良好な関係を保つ五つの方法
連絡帳では思いは伝わらない
まだまだ紙の文化が根強い学校において
連絡帳は教師とお母さん方をつなぐ
ツールの一つです。
お休みの連絡から、
担任への質問、
体調が悪いので様子を見てください
など
お母さんたちから
担任への連絡が連絡帳を通して届きます。
ところが、担任の側からすると
連絡帳に返信をする時間などないのです。
低学年ならば、
毎日のように数名の保護者から
連絡帳が届きます。
①読んで、
②理解して、
③連絡帳の内容をメモしたりコピーを取ったりして、
④返信の文章の内容を考え、
⑤返信を書き、
⑥お子さんに返す
というこの手間は
登校から帰る時間までの間に、
1分たりとも存在しません。
教師には休憩時間がないのです。
しかし、ちゃんと返事が返ってきているよと思われるお母さん方も多いのではないでしょうか。
短文での返信であれば、
一瞬で済むし、
「承知しました。」
「了解しました。」
などのように
軽い文章で済んでしまう場合なら
これに当てはまりません。
これからお伝えするのは、
重い文章の時や、
担任に長い返信を
期待されている場合の出来事です。
私が担任をしていたときには、
実際にこのような事は
ありませんでしたが、
同僚や他の学校の教師たちから聞いた話や職場で連絡帳を見せてもらった時の話です。
きっと、お母さんたちも
昨夜お子さんの様子を見たり、
お子さんから話を聞いたりして、
悶々と過ごされていたのが
よくわかる文章です。
「子どもが今こういうことを訴えているが、先生はどういう対応されたのか?」
「子どものことを先生はどう捉えているのか?」
「こんな係になったが、子どもは嫌だと言っている。先生はどういうつもりか?」
などなど…
文章で書かれているので、
文章で返答する方が
失礼に当たらないと思い
担任はここで、
一時的に授業を中止して
この連絡帳の返信作業に
頭を切り替えます。
一人の重い連絡帳で授業は遅れる
ではその間、
クラスの他の子どもたちは
何をしているのでしょうか。
漢字の書き取り、
読書、
算数プリント
など1人でできることを行います。
休み時間に書けば良いではないか
と思われる方も
いらっしゃるかもしれませんが、
教師に休み時間は存在しません。
子ども同士のトラブル、
怪我の対応、
行事や打ち合わせ、
次の授業の確認、
印刷、
など次々と迫り来る課題に
忙殺されているのが休み時間です。
子どもは何事もなく
休み時間を終わって
帰ってくれば良いのですが、
怪我をしただの、
ケンカしちゃっただの、
上級生に嫌なこと言われただの
様々なトラブルを持ち帰ってきます。
3時間目や5時間目の始まりは
そういう問題に
対応することがたびたびあります。
または、
日頃のトラブルが続いていて
どうしても仲裁を
しなければならない時間が
休み時間です。
担任から話を引き出す五つの方法
じゃあどうやって
先生に私たちの思いを
伝えればいいんだと
悩まれる方もいらっしゃると
思いますので、
私からの提案を次に示しておきます。
子どもの話を引き出す五つのこと
①日常的に顔を見て話す
②PTA役員になる
③行事のたびに声をかける
④担任のファンになる
⑤宿題などのノートにささやかなメッセージを書き続ける
担任も人間なので、
自分に害を与えそうな人は
本能的に身構えます。
人間はそういうふうに進化してきました。
だから
もしお子さんの情報が欲しい、
お子さんの日常生活が気になる
という方はぜひ
上の五つのうち
どれか一つでも
行動をしてみてください。
子どもが困った時だけ
連絡するということは、
子どものことに無関心ということです。
子どもに無関心な人が、急に
「子どもが心配です」
と言ってきたところで本気にしますか⁉︎
子どものことを
本当に愛している人なら、
子どものありのままの姿を
受け入れるはずです。
雨の日も、
風の日も、
晴れの日も、
病める時も、
健やかなる時も
子どものありのままの姿を
愛しているのです。
担任はそういう保護者の姿を
見抜きます。
子どもを愛している人を
担任は全力で支援します。
無意識に
そういう保護者のお子さんのことを
観察し始めるのです。
「あ、今席譲った」
「あ、わざと足が遅い子に代わってオニになったな」
「あ、あんなに苦手だった鶏肉一口食べた」
それを35人いるクラスの中で
見つけるのです。
そして、
すぐそばにいる環境のあなたに
そっとこの日常を話すでしょう。
そのうち、
お子さんの様子が気になると思ったら、
いつも通り担任に話してみてください。
そんなこととっくにわかっているはずです。
「今は私も心配しています。乗り越えてくれると信じているんです」
などと担任として今どう関わっているか話してくれると思います。
「うちの子❗️いじめられてるんじゃないですか❗️先生は一体何やってるんですか❗️」
なんて言葉は出てこないはずです。
もし、いじめられてるんじゃなくていじめてる方だったら保護者は恥ずかしくていられなくなります。
しかし、子どもの話だけを聞いていたら、だいたいこうなります。
そうやって親が担任を責め立てる姿を見て子どもは心を壊していくのです。
または
「大人はちょろい」
という学習をしてしまいます。
そうなる前にぜひ上の5つを試してみてください。
きっと担任はあなたとあなたの子どもを全力で関わると思います。
もし、力のない担任だったとしてもあなたが応援してあげることで、その担任は自信を取り戻し、クラスの運営も前向きになっていくかもしれません。
もし、試しあてみてそれでもその担任がダメだと思ったらこの限りではありません。
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