夫婦東南アジア旅Day.23 カンボジア🇰🇭→タイ🇹🇭バンコクへ、入国トラブルと長距離バスの旅
こんにちは。
今日は2022年10月5日、夫婦東南アジア旅23日目です。
今日はカンボジアに別れを告げ、シェムリアップからタイはバンコク🇹🇭まで10時間30分のバス移動。
今日はバスの時刻に遅れないよう、最新の注意を払って移動します。笑
Giant Ibisで快適な国境越え
時刻は朝7時。
シェムリアップの滞在中ずっとお世話になったNoni Tree Hotelを出発。
トゥクトゥクで10分弱。
時間に遅れず、そして待ち合わせ場所を間違えないようにバスターミナルへ向かいます。
今回私たちが利用した長距離バスは「Giant ibis」。
激安のローカルバスから始まりグレードは色々ありますが、その中でもGiant Ibisはまあまあ良いグレードのバスです。
バス会社を色々と探していた中で、乗り心地も良くまあまあ時間も遅れず、欧米の旅人さん達からも口コミが良かったのでこのバス会社に決めました。
値段は一人$44なので、6,000円程。
円安の今、少し値は張りますが、それでも飛行機での移動と比べたら半額です。
この日の乗客はなんと私たちを入れて3組。
40代くらいの背が高いアメリカ人の男性と、優しそうなインディアンの夫婦、そして私たちと、なんとも異色混合な旅になりそうです。
ローカルの安いバスは、乗車人数が集まらないと採算が合わない為、当日他のバスに勝手に振替になったりもするようですが、ありがたいことにこのバスは3組でもきちんと走ってくれました。
Giant Ibisのような少し良いバスにしたところで、ローカルバスと比べてそこまで劇的に値段が跳ね上がるわけではないし、飛行機に乗るよりも全然安いので、少しグレードの良いバスでの長距離移動はおすすめです。
ちなみに水、昼食、おやつもついてきます。
スタッフは、運転手の他に英語が堪能な添乗員の男性が一人。
バスが走り出すと直ぐに添乗員が挨拶をしてくれます。
「何か気になることがあったら直ぐに言ってね。それでは快適なバスの旅を。」
なんとも安心する走り出しじゃあありませんか。
きっと今回はパンクすることなく着くことでしょう。
(もちろんパンクの旅も中々良い物でしたが)
バスの座席も広々していて乗り心地も良く、しかも乗客がほとんどいないので座席を贅沢に使いたい放題です。
私はMP3プレイヤーで音楽を聴きながら、
なおちゃんはKindleで本を読みながら、
時刻は9時30分。
長いバスの旅の始まりです。
ふとバスの窓から空を見上げると、なんとそこにはハヌマーンのような雲が。
画面の左側を見ながら、あぐらをかいて雲の上に座っているみたい。
孫悟空のように、筋斗雲に乗って空を悠々と散歩しているようにも見えます。
カンボジアの空に挨拶をされているみたい。
ばいばい、ありがとね。
国境越えでまさかのトラブル
走り出して3時間ほど。
いよいよカンボジアの出国ゲートが見えてきました。
出国ゲートを通過したら、いよいよ東南アジア三カ国目、タイへ入国です。
カンボジアの出国ゲートの前で、私たちを乗せたバスは一度停まります。
バスは私たちを降ろして、一足先に先にタイ側へと向かいます。
ここで添乗員の男性が私たちに何か説明を始めます。
「良いかい、これからカンボジアを出国してタイへと入国するけれど、ゲートを出たところで一度待っていてほしい。みんなで進むからね。OK?」
OKと答える私たち。
そう、この時はなんとなく聞き流していたこの言葉。
後から考えるとかなり重要な説明だったのですが、この時の私たちは特に気にする事もなく、出国ゲートへと向かったのです。
ダン!とパスポートに押される"DEPARTURE"の文字。
難なくカンボジアの出国手続きを終えた私となおちゃん。
他のみんなは・・・とキョロキョロしていると、バスにバスに同乗していたけどアメリカ人の男性の姿が。
添乗員とインディアンの夫婦の姿が見当たりません。
「彼らいないね。どうしたら良いんだろう。行っていいよね?こっちだ、進もう」とアメリカ人が私たちを促します。
どこまで進んで良いんだろう、そう言えば添乗員さん、どこで待っててねとも言っていなかった気がする・・・
なんだか違う気がしつつも、入国ゲートへと向かう人々の波に押され、アメリカ人の後を追って私たちもタイへと入国しました。
無事にタイへと入国を果たした私たち三人は、入国ゲートを出たところで添乗員とインディアンの夫婦を待ちますが、これがなかなか来ない。
しかも、私たちの荷物を乗せたバスの姿もありません。
「え、待ち合わせ場所ってここじゃないのかな?」
首を傾げる我々。
そう言えば最初に添乗員が「待っててね」だか何か言っていたけれど…
私たち三人ともOK!と言ったけれど…
結局どこで待ってたら良かったのか、なんだかよく分からないまま、ここまで来てしまった…
しかし、実はそんな事よりもトイレに行きたい私。
けれども周囲のトイレは全て有料。バスは来ない。
尿意と不安と闘いつつ30分以上待ったところで、ようやく私たちのバスがブゥウウン、と姿を現しました。
インディアン夫婦と添乗員の姿はまだ見えませんが、とりあえず私たち三人を乗せたバスは、近くの広めの駐車場のような広場でもう一度停車しました。
バスが落ち着いて停まったところで、運転手の人がランチを配ってくれました。
どうやらインディアン夫婦は時間がかかっているから、きっとこれを食べながら彼らを待てば良いんだな、と解釈した私たちは、とりあえずバスの車内でランチを頂くことに。
中身は安定のフライドライスと、東南アジアでは何かと食事の付け合わせに使われるキュウリ。
食事をしながら待つことなんと二時間。
ようやく添乗員とインディアン夫婦が姿を現しました。
バスに乗り込んでくるや否や
「君たち、待っててねって言ったじゃないか!」
と私たち三人に向かって怒る添乗員。
普通じゃない彼の様子に困惑する我々三人。
どうも事情を聞くと、インド人のパスポートは私たちが想像している以上にかなり不利な物らしい。
インディアン夫婦は、カンボジアの出国すらできたものの、タイで上手く入国ができなかった。
入国審査にはいくつかの書類が必要で、それを準備していたために、カンボジアの出国審査の後、彼らの姿が見えなかったらしい。
そして添乗員曰く、インド人だけで入国するよりも、様々な国の人が集まったバスの乗客みんなでまとまって入国手続きへと向かった方が、彼らの入国がしやすい、だから全ての書類を持って、みんなで行く必要があった。
「だから君たちに待っててねと言ったじゃないか」
なんという衝撃…
そんな大切なこと、予めしっかり説明してくれていたら、絶対に私たちも待っていたのに…
インディアン夫婦は、なんと入国審査をうまくパスできず、その場で二時間も待たされ、危うくそのままシェムリアップまで来た道を戻らなければならないところだったらしいのです。
添乗員の彼も言葉足らずだったと思うけれど、彼らを置いてスタスタと行ってしまった私たちも私たちで。
そんな私たちに「待たせてごめんなさい・・」と謝るインディアン夫婦。
私たち日本人やアメリカ人の男性は、一瞬でパスポートにスタンプを押してもらえるのに、なんだかやるせない気持ちでいっぱいです。
もちろん日本で生きていく中で色々な事情はありますが、ただ現実問題、本当にわたしたちは恵まれていると改めて感じたこの日の出来事。
「アメリカのパスポートも恵まれている。いけない国はあるけれど、旅をするのには困らないよ。」
アメリカの彼もポツリと呟きました。
但しそのハプニングのおかげか、アメリカ人の男性とも色々な話ができ、その後バスの中でインディアン御夫婦と話が盛り上がり、私たちはそれぞれの停留所で「良い旅を」と言って別れたのです。
やっぱり旅とは、こういう出逢いなんでしょう。
タイはバンコク🇹🇭「カオサンロード」
時刻は17時30分。
長い長いバスの旅が終わり、私たちは最終停留所であるカオサンロードの近くに降ろされました。
カオサンロードはバックパッカーの聖地と呼ばれているだけあって、多くの欧米の若者達で賑わっています。
立ち並ぶレストランの入り口も華やかで、そこでは様々な人達が早めの食事を取ったり、お茶をしたり、パソコンを開いたり、旅の計画を立てたりと、街並みも人々も、見ているだけで面白い様な、そんな場所に感じました。
コロナの渡航制限の緩和状態も関係あるのかもしれませんが、一気に欧米人の割合が上がった気がします。
念願!屋台のパッタイ
カオサンロードに入って早々、いきなりワニに歓迎された私たち。
ワニ肉はカオサンロードの名物と伺っておりますが、あいにく私たち、今夜はパッタイを食べたいのでワニの気分ではありません。
とにかくお腹が空いていたのとパッタイが食べたいのとで、近くの屋台に駆け込み、念願のパッタイとご対面・・・・!
もやしにニラ、豆腐に卵、そしてピーナッツ。
見た目だけでご飯三杯はいけるのではないでしょうか。
ニュージーランドに住んでいた時、同じシェアハウスにいたタイの友達がよくパッタイを作ってくれました。
彼のパッタイはとても美味しくて、それ以来パッタイが大好物となった私は、「いつかタイでパッタイを食べるんだ・・・」と思い続けていた、その念願の「タイでパッタイ」が叶った瞬間。幸せです。
細かく砕かれたピーナッツのカリカリとした食感と甘みがたまりません…
永遠に食べていたいパッタイは、一瞬でなくなってしまいました。
実はこの旅で、タイ人の友達の家も訪れる予定。
料理上手の彼は何やらスペシャルパッタイのレシピを編み出したとの事で、今から楽しみでなりません。
市バスでホテルへ
あたりは次第に暗くなってきました。
念願のパッタイとの対面を果たした私たちは、市内循環バスを乗り継いでホテルまで向かいます。
街の明かりを吸い込んだ、ギラギラしたネオンのようなバス。
エアコンはなく、窓が開けられ、中では扇風機が回っています。
暑苦しさはなく、バスが速度を上げていくと共に頬を撫でていく風が気持ち良いです。
私たちが乗ったバスは、どれだけ乗っても一律30円という破格のバスでした。
天井までギラギラ輝くバスの車内は、まるでバンコクの活気を反射している様でした。
路地裏を歩く
最寄りのバス停でバスを降りて、ホテルまで歩きます。
細く、ひっそりと伸びる路地裏を抜けていくと、なんだかその街の裏側を見ているような、どこかそわそわとした好奇心が心をくすぐるのを感じます。
街中で見かけるバイク。
このバイク達も、誰かのバイク。
何とも素敵なウォールペイントに出会った。
明日から約30日に渡るタイでの生活が始まります。
長いバス旅の疲れを癒すために、今夜はゆっくり眠ろう。
バンコクホテルはコスパ最強
今回お世話になる「BUプレイスホテル」に到着しました。
広々とした空間に大きなベット、バスタブまで完備されています。
ベランダも付いているので、そこで洗濯物も干せそうです。
いつもお風呂場で洗濯をしているので、そういうちょっとしたことが嬉しいです。
荷物を置いたらベッドにどーん!
旅の最中で最も癒しを感じる瞬間のひとつです。
コンドミニアムの中層部がホテルとして使われているような雰囲気でした。
今夜からこちらには4泊ステイします。
これで二人で一泊約2,900円。
プールとジムも自由に使えます。
これは快適なステイになりそうです。
謎の痣
ホテルでごろごろしていると、なおちゃんの足に謎の痣があることに気付きました。
バイクやバスで汚れがついたのかな、と思いましたがどうやら汚れでは無さそう。
何処かで変な風にぶつけたにしても、不思議な痣のかたちです。
こんな痣、出たことある方いますか?
タイのコンビニ
重い荷物も置いて少し落ち着いたので、寝る前にATMでタイバーツを引き出しがてら、ぷらりとホテル近くのコンビニを散策してきました。
スーパーマーケットやコンビニ探索は、やっぱり地元の物に出会えるのでわくわくします。
チェーのようなデザートは、ココナッツミルクにコーンやビーンズが入っていて美味しかったです。
写真左下のパックのジュースは、確かカモミールと菊のティージュースだったと思うのですが、想像していた15倍くらい甘かったです。
流石タイ。
ただ、数日後に同じブランドのもので、日本に帰国した今でも忘れられない、信じられないほど美味しいジュースに出会うのです…
旅のスケッチ
ギラギラしたネオンを反射するバスを降りて
ひっそりと息をひそめる路地裏へ入る
スコールあがりで少し濡れた地面の上を
私たちも少し息をひそめて歩いて行く
誰かが乗っているスクーター
相変わらず混み合った電線
剥げかけた塗装
雨あがりの湿気の匂い
じっとりと汗ばんだTシャツが、バックパックに押されてぎゅっと背中に張り付く
壁の向こうから聞こえるテレビの音はタイ語でわからない
異国の路地裏を歩くというのは
まるで秘密を共有したかのような
少しの高揚感と
その土地との一体感を感じる