学生向け長期営業インターン体験取材。実際役に立つの??騙された過去も。
世の中に学生向けのインターンは溢れかえっており、どれに参加すればよいのか、どれは怪しいのか決めあぐねている学生も多いのではないでしょうか。もっとやばい例では、今いるインターン先大丈夫なのかなと思いながらなんとなく続けているパターンもあるかと思われます。
今回は数ある中でも、怪しいと言われがちな、営業系のものに3年間在籍した学生にインタビューをしていきます。学生の名前は仮で山田君、インタビュアーは学生団体 A dogにちなんで「犬」とします。
詐欺インターン?!
犬:まずどのようなインターンなのか簡単に教えてください。
山田君:商材は様々ですが、よくねずみ講などで利用される情報商材であったり、謎のUSBのようなものではありません。携帯会社のキャンペーン商品の販促であったり、某大手~カードマンのカード営業であったり、世に多く出回っている一般的なものを、現場が用意されてそこで売るという形の内容です。
犬:なるほど。では現場において怪しさとかは感じなかったということで合っておりますでしょうか。
山田君:そうですね、テレビCMなどでもよく見るようなものばかりだったので、ベンチャー企業の学生向けのインターンではありましたが、怪しい内容のものではない会社に所属していたと思います。一緒に働くメンバーも優秀な方が非常に多かったです。
何を学べるの?
犬:学ぶことは多かったですか?
山田君:そうですね。現場ごとに異なる商材に、その場その場で対応して理解して、自分の言葉でかみ砕いて売れる戦略を作り上げて、机上の空論ではなく実際に販売する、という作業が毎回必要になってきます。これは言葉で見るより簡単なことではなく、理想的な営業ワードを作り上げても実際に販売できるわけではないため、その人それぞれにあった準備と戦略作りが重要で、かなり力になると思います。
加えて、自分1人が販促力をつけたとしても、一緒に同じ現場を任される同僚や後輩がいる場合もあります。もちろん自分で考えて習得していくのが基本ですが、後輩を指導しながら現場を遂行していくことも、大きな勉強になります。
さらには他の商材との利害関係が絡むこともあり、それらを邪魔して自分の実績をあげに行くと会社では評価されても現場では評価されないといったジレンマの中で、全体を見ながら最善の策を考えて行動する必要があります。
その辺が現場で直接的に成果が図られる営業系のインターンならではの学べる部分かなと思います。
犬:分かりやすくありがとうございます。非常に勉強になったインターンだったのですね。今の話だけだといいところ尽くしに聞こえますが、悪いところは何もなかったということでよろしかったですか?
インターンのここが悪い
山田君:悪いところというと聞こえがよくないのですが、自分と合わないところなら多くありました。やはり学生向けに募集をしているため、人を紹介することが1つの会社での評価軸になる部分はありました。
犬:やっぱり紹介すれば50万円とか?(笑)
山田君:違います。(笑) そのようなねずみ講的な仕組みはとっていないのですが、友人を紹介した人のほうが教育を任せやすかったり、多くの現場に人を送れるため結果的にもたらす利益も多いので、評価は高くなるということでしたね。
実際に自分のいたところでは、現場で商材についていくら考えて結果をあげても、自分の成長は実感できますが、会社からは特に評価はされませんでした。どちらかというと、たくさんの学生を紹介して、グループを大きくしている方が重要視されていました。
また、先ほど自分が言った、商材を理解して自分なりの戦略を立てて商材を売る必要があるから力がつく、という部分も、自分がそう思ってやっていたというだけで、会社の求めていたものとは異なります。会社は、心に良い商品であると落とし込んで、これは絶対に契約すべきだと思って売れば売れるぞ、というような発想を大切にしていました。自分は、商品はいる人いらない人がいて当然で、いらないと思った人にもいる部分を見つけてもらえるような幅をもった営業が大事だと考えていたのでそこは全く合いませんでしたね。その部分の不一致が大きくなって、最終的には3年間で辞めてしまいました。
犬:先ほどの話とは一変した内容でしたが、おもしろいですね、ありがとうございます。総評すると自身の参加したインターンはどう思われますか。
山田君:非常に勉強になったと思います。営業を通して学べたこともそうですし、会社との不一致から辞めるに至るまでの間でも多くのことを考えましたし今の自分に役立っていると思います。営業において、ピンポイントで押し売るのではなく、幅広い選択肢の基どこかで利害がマッチするように考える癖は、面接で自分を売り出す時も、新しく出会った人と会話するときなどにも、強力な武器になっています。
詐欺学生団体?!
犬:良いお話をありがとうございます。ちなみにタイトルにもあるように、学生団体で騙されたこともあると聞いたのですが、それはどういったものなのですか?今お話しいただいた団体とは関係はありますか?
山田君:いえいえ、関係は一切ないです。ただ同じように営業系のインターンだと言われていて、ダブルワークできると聞いたので入ったのですが、詳しくは説明しませんがただ初期費用だけ取られました。あれは騙されましたね。
犬:たくさん怪しい団体もありますが、3年間所属されたところのように役立つものもあるかと思われます。どういった違いがあると思いますか。インスタから飛んできて見てくれている学生のためにもお願いします(笑)
山田君:そうですね、初期費用がかからないことが大前提だと思います。お金さえとられなければ、内容が面白そうだと思ったら、一回参加してみて怪しかったら辞めてしまえばいいので。あとは、楽して稼ぐであったりに代表されますが、すべてとは言いませんが「稼ぐ」にフォーカスしているものは微妙かもしれません。少なくとも自分は「学ぶ」のが学生の醍醐味だと思っているので。
犬:「会社の考え方と合わなくても自分なりの視点があるかないかで左右される学びの大きさ」「営業系のインターンが総じて怪しいなどということは全くない」「稼ぐじゃなくて学ぶにフォーカスしている団体を選ぶ」
今回のインタビューから分かることの柱はこのようなものになるでしょうか。貴重なインタビューをありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?