お正月を迎えられたこと
ガンが発覚して3か月になります。
毎年
やって来るのが当たり前で
準備が面倒だと思うこともあった
お正月ですが、
今年はこれまでと違い
特別な思いで
迎えることが出来ました。
そう。
あの時は
普通にお正月を迎えられるなんて
思いもしなかったから。
もうご存じの方も
そうでない方も
いらっしゃると思うので
これまでの経緯を少しお話します。
私はもともと
テニスや水泳・登山など
とにかく体を動かすことが大好きで
健康には自信のある方でした。
ところが
昨年の9月の終わりに
突然の吐き気と
止まらない嘔吐に苦しみ
生まれて初めて
救急車で病院に運び込まれるという
経験をしたのです。
まさに青天の霹靂でした。
さらに
さまざまな検査の末
「膵臓がん」と診断され
そこから慌ただしく
ガンの専門病院に転院し
重ねて検査をした結果
腫瘍の大きさが
5センチ以上もあるため
手術では切り取れないこと
肝臓にも転移が見られること
そして
もし
抗がん剤治療をせず放置した場合
または全く薬が効かなかった場合
余命は半年もない
と告げられたのです。
その時の私にとって
あまりにショックが大き過ぎたのか
その言葉を聞いても
まるで実感が湧かず
どこか他人事のようでした。
ですが
そのあと先生に
まずは3か月生きることを目標に
それが出来たら次は半年
そして9か月、1年・・・
というように
少しずつ目標を延ばしていきましょう
と言われた時は
まだ希望を持っていいんだな
と実感したことを
今もはっきりと覚えています。
こういう状況で
人によっては
悲観的になることも多いと聞きます。
自分だけが理不尽な目に遭っている
そう感じるからだそうです。
でも
長い短いはあっても
いずれみんな
死ぬのは決まっているんですよね。
だったら
残り時間が短くても
終わりが来るまで
今を十分に満喫して
楽しい嬉しいと感じられる時間を
繋いでいけばいい
そう思うから
今の私があるのです。
有難いことに
今のところ
私には抗がん剤が
うまく合っているようで
少し腫瘍も小さくなり
元の健康体からは遠いけど
なんとか元気に過ごせています。
一方で
薬が強い分副作用も強く
髪が抜け落ちたり
胃が気持ち悪かったり
味覚障害で味がわからなかったり
腸の調子が悪かったり
足首が象みたいにむくんだり
・・・と
大変な時もあるけれど
そのお陰で生きていられるなら
それでいいのです。
だって
生きてさえいれば
希望はありますから。
年頭に当たって私の今年の目標は
頑張り過ぎないこと
あまり遠くの目標を見過ぎないこと
少しずつ健康を取り戻すこと
そして
毎日を楽しく生きること。
この調子だと
今年の桜も花火も紅葉も見られて
鬼に笑われそうだけど
来年のお正月も
迎えられそうな気がしています。