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ショートエッセイ:グンマ―の生活 (11)おっ切りこみを作ろう

おっ切りこみは、早く言えば山梨のほうとうのグンマ―ヴァージョンである。
材料を入れて煮込んだ鍋に、こねたうどん生地を切っては入れ、切っては入れするので
「切りこみ」という料理名だったのだろうが、グンマー弁特有の「おっ」とか「ぶっ」とか、言葉をカラフルに彩らずにいられない習性から、「おっ」「切りこみ」となったのだと思う。

作り方は簡単である。
近頃はスーパーでも寒くなると「ほうとう」麺(通常の麺より薄く太い)を置くようになった。充分代用可能である。
具は、白菜、人参、大根、里芋、なす(輪切り)、ごぼう(下ごしらえが面倒だが、入れると格段に味が違う)、きのこ(しいたけ、しめじ、まいたけ、えのきなど、お好きなものを好きなだけ)
、更に山梨風にかぼちゃを入れると甘みが増して美味しい。ねぎも良い。
肉はうちでは豚バラ肉を入れるが、入れなくても野菜から出汁が出るので、多分充分美味しい。

材料をざくざく切って大きな鍋に入れて煮込む。野菜が柔らかくなったら、ほうとう麺を鍋に投入する。麺は下茹でしなくともよい。打った?にまぶしてある小麦粉が、おっ切りこみに適度なとろみを加え、食べたときに身体が温めるのである。

さて、おっ切りこみに味をつけよう。グンマーでは醤油で味をつける家、味噌で味をつける家、様々である。うちはお味噌だ。おっ切りこみではなくても、味噌味の煮込みうどんというのは美味しいものである。一度お試しあれ。

お醤油でもお味噌でも、味をつけてちょっと煮こんでできあがり。ふうふう言いながら食べましょう。お好みで七味唐辛子を。
私は出来立ての麺のつるつる感が何とも言えず好きなのだが、残しておいて翌朝温め帰して食べるのが好き、という一派もある。
洗練という点では山梨のほうとうに負けてしまうかもしれないが、グンマーのおっ切りこみは家庭の暖かさが強く感じられて、何とも言えず美味しいものなのである。お試しあれ。

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じゅり@ネトゲにハマってさあ大変💦
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