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なぜBTSがグラミー賞を逃したのか?今年も考えてみました
こんにちはRYUです。第64回グラミー賞が今日、発表されましたね?「最優秀ポップデュオ / グループパフォーマンス賞」にノミネートされていたKーPOPグループ「BTS」(防弾少年団)が、昨年に続いて受賞を逃しました。
私がグラミー賞について語っても選考には全く影響が無いのですが、昨年、こんな記事をUPした経緯もあるので・・・。
今年も「BTSがなぜグラミーを逃したのか?」について勝手に分析してみたいと思います。
まずはグラミー賞とは?
グラミー賞は1959年にアメリカで始まった音楽賞で、映画のアカデミー賞、ミュージカルのトニー賞、テレビ番組のエミー賞と同等に位置する権威ある賞です。当初「グラモフォン・アウォード」と呼ばれていたことから、これが短縮されて「グラミー」になったのだとか。「アメリカ合衆国の音楽産業において優れた作品を創り上げたクリエイターの業績を讃え、業界全体の振興と支援をすること」を目的に設置されました。
グラミー賞の闇
しかし調べて見ると、その歴史は栄光と闇が共存しているようで・・・常に「受賞の基準が公平ではない」「差別意識が影響している」という指摘があるようです。過去を紐解くと紹介しきれないので、今回は最近の事例だけ見てみましょう。まずは、ビヨンセさんの例から。
ビヨンセさんは2017年に3賞にノミネートされましたが、この年はいずれもアデルさんが受賞。もちろんアデルさんも賞にふさわしい実績を持った人なんですが、黒人女性の受賞が1999年のローリン・ヒルさん以来、18年間出なかった!ことから、性差別・人種差別ではないかいう批判が出ました。
しかしその後、ビヨンセさんは2021年までにグラミー賞各部門で合計28回!受賞し、受賞回数で歴代2位、女性では1位!の実績を残しています。
次はレディ・ガガさんとテイラー・スイフトさん。
グラミー賞を運営するレコーディング・アカデミーは、以前から「受賞者が白人男性アーティストに偏りすぎている」と批判の対象になっていたんですが、主催団体の会長が「もっと努力してくれれば、音楽業界で要職に就きたい女を歓迎してやってもいい」という女性蔑視の失言を放ったことで、一斉に女性アーティストが反発。レディ・ガガさんとテイラー・スイフトさんは主催団体に抗議しました。
前述のビヨンセさんやアリアナ・グランデさんも授賞式を欠席し、第62回は大御所が軒並み欠席する、異例の授賞式になりました。
次は、2020年に米国チャートで大ヒットを放ったザ・ウイークエンド。ノミネートさえされず、公正でない選考に怒ったメンバーがグラミー賞のノミネート&受賞拒否!を発表しました。
過去の受賞結果を見る限り、「グラミー賞に全く差別は無く、シロです!」・・・とは言えないようですが、もともと芸能界はどの国でも、様々な利権と欲望が渦巻く業界。不思議ではないと思います。
今年のBTSの実績を検証
では、今年BTSが選外だったのも人種差別によるものだったのでしょうか?素人なりにBillboard Global 200チャートで、ちょっとだけ検証してみました。
これによると、BTSが昨年ランクインした楽曲は以下の通りです。Coldplayとのコラボ曲を含めると、年間4曲がランクインして全曲がNo.1!になり、合計では述べ188週ランクインしました。素晴らしい実績です。
次に、今年「最優秀ポップデュオ / グループパフォーマンス賞」を受賞したDojaCatさんを、同じ条件でピックアップしてみましょう。(但し今回の受賞者はDojaCat&SZA)
これで見るとランキングは3位が最高なんですが、合計6曲、延べ280週ランクインしています。DojaCatさんは日本での知名度はあまり高くないですが、昨年3部門、今年8部門にノミネートされた実力のあるアーティスト。「BTSより全然売れてなかったのに受賞した」・・という見方は間違いだと言えそうです。ただ、受賞したSZAさんとのデュオは1曲だけなのが少々引っかかりますけどね。本格的に比較するなら、こうしたランキング以外に、CDやDVD販売、楽曲ダウンロードの売れ方も検証する必要があるでしょう。
そこで今回の結論は
私の調査くらいで差別か?は分かりようがないですが、そこまで厳密にグラミー賞のために騒ぐ必要はないと思います。この賞だけが音楽の評価基準になるのもおかしいですし、音楽が「権威」に擦り寄る傾向になったら?むしろ困りますし・・・。あまり公正ではなさそうな権威にこだわらず、アーティストを応援すれば良いんじゃないですか?というのが私の結論です。BTSは兵役の問題があるので来年も活動を継続できるか?微妙ですが、ウチの奥さんもARMYですし(これは関係ないですが)頑張ってもらいたいです。
最後に忘れちゃいけないこと
今回、2人の日本人のアーティストがグラミー賞を受賞しています。
「最優秀クラシック合唱賞」にメゾソプラノ歌手・藤村実穂子さんが参加する「マーラー交響曲第8番“千人の交響曲”」、「最優秀クラシック・ソロ・ヴォーカル・アルバム賞」にチェロ奏者・松本エルさんが参加する「Mythologies」が選ばれました。こちらもぜひ注目しましょう!(RYU)