今なら書けると思ったから。
今なら書けると思った。
例えば書きたいものがないのなら。
それを書けばいい事とか。
完全なフィクションとか。
完全なノンフィクションとか。
そのどちらも笑われてしまうだろうけど。
そのどちらかにしか興味を示さない事や。
繰り返されるであろう誰かの行いとか。
書いていればのってくるとか。
それもそういう事もある。とか。
でも書いてても何が面白いのかわからない駄作とか。
駄菓子みたいな甘さとか。
1万回リライトの必要な文章とか。
原型の留めない砂場とか。
砂上の塔とか。
真っ暗なモニターとか。
仮に全て準備されたものを後から再生するとか。
テレビとかラジオとか。
繰り返されるコマーシャルとか。
私はそういうったぎらついた何かが嫌いで。
ただただ遠ざけようとする。
例えば鉄の筒とか。
明日なる音とか光とか。
書けるのなら書きたかった言葉とか。
子供を騙す大人とか。
良い人をだます悪い人とか。
嘘とか真実とか。
対比とか対象とか。
代わりとか。
代わりがいないとか。
時間があるとか。
時間がないとか。
ありすぎても碌な事にならないのなら。
私はただただ書こう。
ただただ話そう。
人に会ったり合わせたりは好きではないのだけれどね。
恐らくはこの様な雰囲気で。
手癖で進めていくのなら。
幾分構成がない分それは容易い。
聞いている人の受けもいい。
けれど。
世の中に良い人がいるとして。
まだ見ぬ誰かとか。
真価に気づかぬ。
真贋つかない心眼のない自分とか。
イメージ。アメニモマケズみたいな。
きっと二次創作と一次創作の差なんて。
みたいな告白みたいな独白とか。
本当にやる気あるんですか。
みたいな怖さとかね。
現場主義者も。
理想主義者も。
ぜんぶ混ぜ込んで書いてしまえばいい。
誰かにとって興味のある誰かは。
きっとすれ違う誰かじゃなくて。
きっと音だけの世界なんだから。
声とか顔とか金とか。
なんかそういう人間の浅ましさ
全てを含有率100%みたいにした。
矛盾だらけの。
そういう。
本当のなにか。
もがいてもがいて。
もがけばもがくほど水には浮く事ができず。
そういったものをきっと人は絶望というのだと思う。
文体も。
テクニックも。
小手先も。
皮算用も。
言葉のつながり。
アマチュアの世界とか。
プロの世界とか。
そんなのは詳しく知らないけど。
恐らく誰にとっても届ける人のいない定義は興味がなく。
だからこそ無価値なのだと言い切る。
私は言い切る。
時代に埋もれるなら。
そういった類だし。
言語に埋もれるなら。
それも同じ。
強いものは集まって。
束になってシルクみたいに綺麗になったり。
それを簡単に買い求めたり。
強いものにしがみついたり。
なくならないで欲しいとか。
そういうことですらなく。
書きたいなら書けばいい。
書きたくないなら書くな。
他の事をするといい。
向いている向いていない以前に。
あなたがこちらを向いていないから。
誰もこちらをみないと思った。
こちらをみていないはずだと思った。
独白。
とか。
瞳。
とか。
虹彩。
とか。
世界とは。
きっと。
今ここで。
地球とか。
宇宙とか。
いまここが全てで。
こちらではなく。
いま。
現実に。
起きる。
ことが。
すべて。
であり。
現実だ。
だからそれを宇宙と呼んでもいい。
それでいい。
それがいい。
1万回リライトが必要な文章も。
書き連なれば。
意味の通じる音だ。
きっと見える人には見えているのだろう?
光も光景も風景も自然も人も。
その逆だってね。
大丈夫。
私は私だから。
心配はいらないよ。
私は私だから。
少しだけ少しだけ。
バスケのゴールをきめるみたいな。
そんなかっこいい事なかなかできないのに。
そういう事がしたくなって。
そういう事ならきっと。
私は今なら書けると思った。
天蓋みたいな。
そういう文章。