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初めてのお客さま

 6月10日。
 昨夜、6月9日は、ロックの日ということで、
僕、番城六区としては、それだけでめでたい、嬉しいことのあるような1日でした。
 シラフで酔わせてくれるのはロックンロールだけです。他は免疫がついてしまいます。

 お金が無いのでギターは壊れたままです。それでも、お金は無いので公園で練習をします。
 人気のない時間帯を訪ねます。だいたいが夜です。

 rollには、やる、しよう、と言う意味もあるらしく、
 英語の国のスラングでは、性的な意味でもやりましょう、という事になるらしい。朝から笑ってしまいました。

 ロックにはこの、rollが大切で、あまり馴染みの無い人は、たずねてみるのも良いかと思います。ロック音楽というものは、興味のない方は興味がないでしょうが、人生というところの気休めになります。僕にとってはいま唯一の剣です。

 oasisというイギリスのバンドをご存知かな?
放送禁止の用語が口癖のとってもいかした兄弟が仕切っているロック・バンドで、素敵な曲をたくさん書いています。いまは解散してしまい、ソロ活動をしてるけれど、原因である兄弟喧嘩が早く解消してくれると良いなと思います。

 そのoasisに、"roll with it"という名曲があります。

 その、名曲を、僕は勝手に演奏させていただきます。著作権、というものがあっても、素晴らしい音楽を自分も演奏したい!という気持ちを止める事は何者にもできませんから、やはり勝手に演奏する訳です。これは、僕が作りました!と、言わなけりゃ良いのですからね。難しいけれど、
カンタンな事なのです。

 そうして昨夜も演奏いたしました。拙い演奏です。雨が降りそうだったので、誰も居ないだろうとジャカジャカ演ってたら、弦が切れました。それでも最後まで演奏します。僕の曲ではありませんから、途中で終わらせては失礼に当たります。
 
 最後のGのコードを弾き終わり、
どこからか拍手が聴こえてきました。
つと見ると、まあ可愛らしい、田舎の女子3人が僕の演奏を聴いてくれていたのです。最近は、唄うとき一心不乱になるように心がけているので、ぜんぜん気付かなかった。
 僕が、1年、精神病院にいて、出てきてからの、初めてのお客様です。
 こうやって拍手をもらう事自体が、とても久しぶりだったので、単純に嬉しいというおもいです。これで明日、死んでも悔いはぜんぜん無いと思いました。寧ろありがたいくらいですけれど、
 一応、お礼を言いました。あんまり親しく会話をされても、女子たち、困るかな、と思ったのです。もっとちゃんと、深くお辞儀すれば良かったですけれど、毎日毎秒に叩きのめされている自分としては、あんまり思いがけないお客さんだったので、ちょっとオロロいた、というのも真実のようです。

 生きていると、こんな美しい夜もある。
昨夜、腐らずに、いや、腐ったままでも、ギターを持って行って、良かったなと思いました。その前の夜に、自殺しなくって良かったです。

 特に、結末はありません。単にいまの、気分ですから。その夜は中途覚醒もあり、サッパリ寝られず、4日分の眠剤を飲んで、ようやくウトウトしました。そんでコレ書いています。僕が死んだ後、遺書にnoteのこと書いておくつもりですから、誰か見てあげて下さい。乾いた大河に流した涙、いつか河川になって、その名前はオアシスと呼ぶでしょう。それでは、失礼。生命あらば、また他日。

#今こんな気分

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