アメリカIQが史上初めて低下! 日本は?
アメリカに来てから2ヶ月が経ち、こちらに来ると自然にアメリカの情報が目に入ってきます。その中で感じたのは、「どの国にもそれぞれの問題があるな」ということです。当たり前なのですが。
日本にいると、日本だけがヤバい国なのでは?と勘違いしてしまうくらい、自国に対する暗いニュースで溢れています。円安、物価高や貧困化、「日本オワコン」や「2025年問題」などとネガティブに語られることが多いです。まるで「日本に未来はない」ような語られっぷりですが、日本の外から日本を眺めてみると、「日本は良い国だな」と感じます。
私は教育者なので、特に教育関連の内容に目がいくのですが、今のアメリカの教育現場はかなり厳しい状況にあるようです。私が住んでいる地域は恵まれていますが、記事やメディアを通じて見ると、いわゆるGEN ZやGENアルファと呼ばれる若い世代の学校崩壊や、それに伴う教師たちのバーンアウト、離職率の増加などが深刻な問題となっていることがわかります。
しかも最近の研究では、アメリカの平均IQスコアが低下していることが示されています。
ノースウェスタン大学の研究によると、2006年から2018年までの知能検査データを分析した結果、言語的推論、行列推論、文字と数の系列という3つの認知領域で一貫して低下が見られました。一方で、空間的推論のスコアだけが上昇傾向にありました。この結果は、20世紀初頭から世界中でIQスコアが着実に上昇していたフリン効果とは逆の現象であり、米国のIQスコアが過去10年間で低下していることを示しています。
一方、日本の平均IQは105と高く、どのソースで確認しても、ほぼいつもIQの高い国トップ3に入っています。
日本は「失われた30年」とも言われ、一億総中流の時代から一億総貧困と揶揄されることもありますが、そんな中でも、IQは依然として高水準を維持しているなんて、すごいですよね。この事実にはもちろん、いろんな要因があるでしょうが、アメリカと日本との大きな違いに目を向けると、日本の教育制度が行き届いていることや、セーフティネットがしっかりしていることが大きいのではないかな、と個人的には感じています。
とにかくアメリカは貧富の差が非常に大きく、城のような家が立ち並ぶ地域もあれば、道路でプラカードを掲げてお金を求めるホームレスも見かけます。
日本では、いくら貧困が問題だと言われていても、相対的貧困が問題視されており、人間としての尊厳は保たれていると感じます。経済的に厳しい状況にあるものの、高いIQを維持しており、教育面での強さを保ち続けているのは、国の未来に対する希望の一つです。
個人的な意見ですが、日本の義務教育のレベルでは、あまりテクノロジーに頼った教育をしてこなかったから良かったのではないかな?と感じます。これからも必要最低限でいいと思います。
アメリカでは、私たちが前回アメリカに住んでいた10年以上前から、DC郊外の公立小中学校に在籍する子供全員に、小学生にはiPad, 中学生にはMacBookが無料で配布されている学区がありました。うちの息子たちの通う学区ではまだなかったのですが、そんな話を聞くたびに、「あーもう日本と全然違うな」「これじゃ日本は追いつけない」と感じたものでした。でももしかしたら、相変わらず伝統的な方法で勉強するのが、子供にとっては一番効率的で、身につくのかもしれませんね。遅れた分だけ返って良かったのかもしれません。
もちろん、IQだけで人を判断するのは大間違いですし、IQだけが人間の頭の良し悪しを決める訳ではありません。このような数字に一喜一憂する必要はないのですが、まぁだいたいの傾向は示してくれますよね。
でもこれは、ただ日本が遅れているだけで、「アメリカと同じ道を追っていたらどうしよう」という不安もあります。「日本はこのままでいい」「このままでいてくれ」と思います。
次回はもう少し掘り下げます
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