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発達障害者には、学歴や就職よりも大事なことがある。


ADHD_noteです。

今回は、発達障害者には、学歴や就職よりも大事なことがあるということについて書きたいと思います。

結論から言ってしまえば、発達障害者は、学歴や就職よりも大事なことがあります。


前提として、発達障害があると、脳機能障害の特性から、
言葉を音声で理解できなかったり、計算や文字の読み書きでハンデがあったり、相手の考えを読み取りづらかったり・・・
という特性から、いわゆる一般的な健常者が主体となっている社会の中での

空気が読めません。

では、

『空気が読めない』とはどういうことでしょうか?

※ 今から書くことは、発達障害当事者の私の持論で、一つの考え方です。

『(発達障害者が)空気が読めない』状況は、裏を返せば、
『今の日本で健常者(大多数)の人が ”発達障害” について理解していない』状況と同じです。
(発達障害そのものや、発達障害者支援法を知らない大多数の健常者の人たちは、発達障害の人たちの空気が読めていないということです。)

 私が実際に見聞きした言葉があります。
「そんなものは(発達障害など)あるわけがないでしょう」
「単なる甘えでしょう?」「勉強をしたくないだけ(言い訳)でしょ?」
「仕事をしたくないだけ(言い訳)でしょ?」「サボってるだけでしょ?」
「やる気がないんでしょう」・・・

 これらの言葉を発した人たちは、発達障害の存在を知らず、脳機能障害に対しての知識も理解もありませんが、
そのうえで、
「そんなものは(発達障害など)あるわけがないでしょう」
「単なる甘えでしょう?」「勉強をしたくないだけ(言い訳)でしょ?」
「仕事をしたくないだけ(言い訳)でしょ?」「サボってるだけでしょ?」
「やる気がないんでしょう」・・・と、言っているわけです。

一方的な偏見や決めつけで、そもそも正確に理解しようとしない人が多数いるという状況は、私には『空気が読めてないな~』と、感じられます。


さて、私がこれまでnoteに常々書いてきたように、
日本社会、日本の会社の多くでは、空気が読める読めないが重視されるため、健常者(脳特性が一般的な発達をしている人)と、脳発達に障害がある人との、脳機能特性の ”違い” は、そのまま ”障害” とみなされます。

たとえば私の場合、特性を活かして(あえて)相手が年上であっても、間違ってますよ。と主張することが多いです。

”特性を活かして” というのは、
思ったことを口に出しやすいという特性だったり、
上下関係など、社会一般的な常識にとらわれない "特性を活かして” という意味です。

”主張することが多い” というのは、言っても状況が変わらないと思えたり、時間(コスト)がムダだと思う場合、あるいは、今あえて言う必要が無い(特段指摘するに及ばないと考えられる)場合は言いません。


言わないようにコントロールしているということです。


これがもしも、自らの障害特性を把握できていない状態ならば、

相手の ”一挙手一投足" を1から10まで論(あげつら)い、
「○○だけど▲▲の部分がダメ。」などと、まるで重箱の隅をつつくように
全ての発言、全ての行動に対して反応し、噛みつき(反抗し)、
「自分が気になったこと、気に入らないこと」を、いちいちいちいち指摘するようなことをする行動に出るでしょう。
※こうした言動を繰り返せば、いずれ人間関係は破綻し、日常生活が送れなくなることが目に見えます。(これは誰から見ても明らかな ”障害” です。)

たとえば学習にしても、就職にしても、

発達障害のある人の場合は、”本人の特性にどれだけあっているか?” が重要であることはこれまでも書いてきましたし、言うまでもないことですが、

それ以上に、大切なことがあります。


たとえば、発達障害のある学生が・・・

「学年トップの成績だから大丈夫」
「これだけ勉強して○○の試験に合格できた!」
「▽▽国家試験に合格した!」
「**大学に受かったから安心。」
「あいつよりも上の成績で学校に進学できた!」


あるいは、発達障害のある人の就職場面で・・・

「一部上場の++株式会社に就職できたから安心」
「国家公務員の〇〇省に採用されたから一生安泰」
「昇進試験に合格したから向こう十年は大丈夫」
「あいつよりも早く出世することができた!」

というような、「一般的(=健常者的)な考え方」は、非常に危険です。
(健常者も安定した職業生活を送るのが難しい時代といわれますが・・・。)

発達障害者は、
無理に健常者の生き方や水準に合わせるより、
自分の『障害特性』を十分に理解して、健常者の空気を読む(周囲から「空気が読める人」に見える)練習を積むことの方がよっぽど大切です。


発達障害者の人が暮らしやすくなるコツとしては、
まずは自分自身で、自身の障害特性を深く理解すること。

その障害特性について、少しでも理解のある人、知識のある人、
理解のある組織、理解のある会社を見つけることです。

理解ある人、理解ある組織は必ず居ますし、
少数派と言えど、自分と同じような発達障害を持つ人はどこかに必ず居ます。(全く同じ人は居ませんが・・・)

究極は、空気を読んでもらえるくらいになるまで、
『空気を読むこと』だと私は思います。


ちなみに画像は、発達障害者には ”違う世界” が見えている的な画像。

Albrecht FietzによるPixabayからの画像

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