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ADHDは、少数派。~必要なのは、周囲の理解~


ADHD_noteです。


今回は、ADHDは、少数派。~必要なのは、周囲の理解~ということについて書きたいと思います。

”理解が必要” であると同時に、”理解が全て” とも思っています。

前提として、
ADHDに限らず、人が人に支えられて生きていくという根本、 ”社会” の仕組みから考えても、世界中の誰もが、周囲からの理解・支えを必要とすると言えますが、特に発達障害がある人は”人”の世界ではかなりの少数派であり、成人では人口の約3%と言われていることから、通常よりもより支援が必要ということが容易に考えられます。

なお、”発達障害”は、幼少期では診断数が増えると言われており、その数は幼少期の診断数だけ見ると、同じ世代の人口の内、10%前後になるというデータもあるようです。

理由としては、「こどもの特性」である、”落ち着きのなさ” や ”かんしゃくを起こす(駄々をこねる)”などの症状が、発達障害(特にADHD)の症状に似ていることとされています。

子どもは、成人になるまで脳が発達していくわけですが、その途中段階にあり、問題なく通常に脳の発達を経ている (=定型発達をしている)にもかかわらず、子どもに見られる一定の言動(”落ち着きのなさ” や ”かんしゃくを起こす(駄々をこねる)”などの症状)の一部が、発達障害と類似しているために、親や教師をはじめとした周囲がそれらの ”言動” に過剰反応してしまうことで、病院を受診し、医師側も、「そういう言動があるなら、きっとそうなんだろう。」と、 ”誤診” をしてしまうことがあるということです。

ちなみにアメリカなどでは、幼少期の発達障害過剰診断が社会問題とされ、幼少期から服薬することの問題(副作用の問題)も指摘されています。

また、日本での成人期の診断でも、詳しい心理検査などをせずに、問診だけなどで診断してしまうような医師も増えているようで、発達障害全体の”誤診の増加” に関しても、逆に誤解や混乱を招くのではないかと、非常に気になっています。


■ 発達障害は100人に3人。

平成28年、日本国内の総人口は1億2693万3千人でした。
(※日本人の人口は1億2502万人)(統計局ホームページより)

同年、厚生労働省が行った「平成28年生活のしづらさなどに関する調査」の結果によると、医師から発達障害と診断された人は、48万1千人と推計されています。

ちなみに、日経電子版(2020年9月25日 15:30 )にも取り上げられていました。(※有料会員限定記事です。)


この数値から見ても、”発達障害者全体”が人口全体の約3%にも満たないことが分かります。
(※2020年12月現在、H28年調査から4年経過していることから、総人口は自然減少しており、さらに発達障害の診断数は増加していることから、人口に対する割合は上昇していると考えられます。いずれにしても、ある説では、人口の3%=約400万人程度が(支援を必要としない程度の障害を含め)何らかの発達障害を抱えているのではないか?という説もありますから、今後そのくらいまで発達障害者の人数が増えることも予想されます。私的な意見では、手帳が必要となるような重度の人は一部になると思いますが。)


さて、
このように社会の中でも ”少数派” である、ADHDの私は、これまでに転職を繰り返してきましたが、周囲との問題で辞めたことがほとんどでした。

なぜか。

私がADHDと診断される前から、なぜか周囲で私が理解できないことが多く起こるためです。

わかりやすく言えば、いじめ、陰口、仲間外れ、モラハラ、パワハラなどです。

これらは私に限らず、定型発達の人も含めたほとんど全ての人が幼稚園の頃から経験(見聞きも含め)している現象のはずです。

繰り返しますが、
”発達障害者”は、社会では圧倒的な少数派です。


インターネットサイト”リセマム”でも、厚労省のH28年調査で、発達障害のある人は推計で48万1千人とされるというデータが示されています。

「平成28年生活のしづらさなどに関する調査」は、全国約2,400の国勢調査の調査区に居住する在宅の障害児・障害者など(障害者手帳所持者や医師から難病と診断された者、長引く病気やけがなどにより生活のしづらさがある者)を対象に実施し、6,175人の有効回答を得た。調査の時期は、平成28年12月1日現在。
 障害者手帳所持者数は、559万4千人と推計される。このうち、身体障害者手帳が428万7千人、療育手帳が96万2千人、精神障害者保健福祉手帳が84万1千人。
 障害者手帳所持者数を年齢階級別にみると、0~9歳が3万1千人(0.7%)、10~17歳が3万7千人(0.9%)、18・19歳が1万人(0.2%)と20歳未満は全体の1.8%。一方、65歳以上は311万2千人と全体の72.6%を占めた。
(インターネットサイト”リセマム” 2018.4.9 Mon 16:45記事より抜粋。)


■ 健常者(定型発達)>身体障害者>精神障害者>発達障害者という事実。

少々、誤解を招く表現のようですが、あくまでも ”数の論理” だけで表すと、健常者(定型発達)>身体障害者>精神障害者>発達障害者と、表わすことが出来ます。

障害者手帳所持者数は、559万4千人と推計される。このうち、身体障害者手帳が428万7千人、療育手帳が96万2千人、精神障害者保健福祉手帳が84万1千人。

とされている通り、障害者手帳所持者の中で精神障害者保健福祉手帳が84万1千人と、精神障害者は ”障害者” の中でもかなり少ないことが分かります。

さらに、"発達障害者" に限って言えば、(診断ベースで)精神障害者の内の半分にも満たない、という少なさになります。
(※”精神障害” を持つ人の中で、”発達障害者”と診断されていない人も相当数いるのではないか?という考えの医師もおられ、私も絶対的に共感しています。)

残念ながら、発達障害について正しい情報が広まっていない現状(2020年12月現在)では、本来の症状ではない”二次障害”(うつ症状、パニック障害、双極性障害など)によって生活に困ったり、苦しんだりしていて、心療内科や精神科に行っても、(全てとは言いませんが)”誤診” などによって、発達障害自体の症状が見つけられず、埋もれて(隠れて)しまっている状況にある人が居るはずです。

日本では(私が思うにはセカンドオピニオンの概念が浸透しておらず)、本人も周囲も、最初に受診した病院の医師の診断を、”絶対的に”信用してしまうということが多いと考えられるため、自分は「うつなんだ」「双極性障害なんだ」などと思い込んでしまい、本当の症状について ”わからない”、”知らない”という人が、相当数居るのでは?と私は感じています。

同時にそのような人たちは、総じて、本来の症状ではない症状を抑えるための、 ”効かないクスリ” を処方され、飲みつづけても改善せずに、数か月、数年間、ヘタをすれば数十年を無為に過ごしているという状況にあるのではないか?と思うのです。

(※なぜ、言い切れるのかと言えば、私自身がそうでしたから、よく理解できるのです。)


話を本筋に戻します。

人は社会性のある生き物のため、基本的には人が居なければ生きていけません。(山の中で、たった一人で自給自足をされている方は除きます。)


きれいごとではなく、これは誰にでもあてはまる事実です。


一般的に ”多数が全て” とされ、 ”数の論理”だけで動いているような現代社会では、

ごく少数である発達障害者に対して、どうしても ”排他的” になります。

私が思うには、これまでの時代も、
昭和の時代では、”身体障害者” に、
平成の時代では、”知的障害者” に対して向けられていたのだと思います。

もちろん、今でも "障害者” への偏見などはあるかと思いますが、
特に”発達障害”に関して言えば、なかなか、いえ、

全く理解が進んでいません。


その証拠に、日々生活していても、
 ”発達障害” という言葉を見たり、聞いたりしないということが分かるはずです。(能動的に情報を取りに行っている場合は除きます。)

たとえば、
スーパーなどの入り口には「盲導犬・聴導犬・介助犬の入店可能です」のマークがありますし、

車いすや杖のマークはスーパーの駐車場や商業施設、コンビニのレジや鉄道などの交通機関などでよく見かけます。

視覚障害者用の点字ブロックは、誰しも外出すれば、毎日見ているはずです。

聴覚障害に関しても、スーパーのサービスカウンターや都営バスなどで「筆談具あります」と表記してあることがほとんどです。


では、発達障害は・・・?????


以前も書きましたが、”差別はやめよう”、”多様性を認めよう” などと ”言う” のも確かに大切ではありますが、それよりも、

少数派に、もっと目を向けてみよう。


とハッキリと言うこともまた、大切なのではないか?と思います。

ちなみに私はこれを、義務教育で毎日の朝礼・夕礼などで行うべきだと思います。(発達障害に限らず、難病、LGBTQなどについても同様です。)


私は、今後も情報を発信しつつ、世の中に”発達障害”というものが社会全体で理解されるようになり、”正しい理解・対応” が浸透するように活動したいと思います。

ちなみに画像は、人間は誰でも、一人生きていくのは難しい。発達障害の私は、こんな感覚になったことが何度もある。的な画像。

Free-PhotosによるPixabayからの画像

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