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ステップ解説!ADHDが得意な仕事の見つけ方①

今まで、発達障害の話を中心にお伝えしてきましたが、次回以降はいったん機能不全家族の話に移りたいと思っています。
一区切りということで、今日は発達障害をポジティブに捉える方法を2回に分けてお伝えしようと思います。



人より出来ることを見つける方法


凸凹なら凸がある


発達障害と聞くと、困り事が多かったり人に迷惑をかけてしまうイメージがやっぱり強いですよね。実際私自身も、今まで困り事や仕事選びの工夫などお伝えしてきたとおり、自分が嫌になることがたくさんありました。

しかし、歴史上の偉人達に発達障害だったと思われる人が多かったりもします。これは有名な話なのでもしかしたら知っているかもしれません。
真偽は不明ですが、坂本龍馬やエジソンなどがADHDだったと言われています。

凸凹があるということは、人より出来ないことがある一方で、人より出来ることもあるはずなのです。
どうしても社会で一律に行動することが求められると、一般から外れた人は「出来ない」こと「迷惑かけること」が目立ってしまいますが、その人とズレた部分を活かすことが絶対に出来るのです。

だって、誰だって凸凹はあるんですよ。結局は得手不得手でしかない。
みんなが同じことが得意で、同じことが苦手だったら世界は回らないですよ。

何も周りで一番何かが得意にならなくてもいい。ちょっと得意なことを伸ばせばいいんです。
発達障害は努力で治るものじゃない。だから辛いのはよく分かります。
でも、嘆いていても始まらないので、だったら苦手なことを乗り越えようとすることは諦めましょう。得意なことを努力で伸ばしてしまおうと割り切るのです。

諦めるって別に悪いことじゃないんです。
その代わり、得意を伸ばす覚悟をしましょう。
何度でも言います。楽して幸せにはなれないんです。
今辛いなら、自分に自信がないなら、自己肯定感を上げたいなら、一緒に苦労しましょう。

凸の見つけ方

「発達障害だからこそ出来ること」を見つけていくこと、活かしていくことは自己肯定感を上げていくことにも繋がっていきます。
だって、得意なことを活かせていなくて、周りの人に感謝されるどころか困らせてしまっているから、「自分は社会の役に立たない」「いても意味がない」「自分のやることに自信が持てない」という状況になるんじゃないですか?

苦手なことがあったって、人から感謝されていたり社会貢献できていれば、「これ出来ないけど、これはできるもーん」って思えるはずです。笑

じゃあ、「これできるもーん」とスーパーポジティブに考えられるようになるにはどうしたらいいか?

自分の苦手と得意をまずは把握することです。
苦手を避けて、得意を選ぶ。これを正しく行うことです。
そのやり方をご紹介します。


ステップ①苦手状況の把握

まずは得意を知る前に苦手を知りましょう。
1番目の前で困っているのは恐らくこの苦手でしょうから、そこと向き合わない限り、どんなに得意を伸ばしてもどこかに自信のなさが現れます。

では、早速ですが苦手の把握の方法です。
最初は漠然としていても良いので、自分が人に迷惑をかけてしまうシチュエーションやADHDに当てはめなくても自分が困ったり嫌だなと思うシチュエーションを洗い出しましょう。
例えば、私の場合だとこんな感じ。

①書類記入
②レジ打ち
③子供といると何故か常にソワソワ、イライラしてしまう
④すぐに子供に怒鳴ってしまう
等々…

更に、苦手なことの詳細を可能な限り明確にします。
私がこのステップ①をやるとこのような結果になります。

①書類記入 < 抜け漏れがある、書類の過不足がある
②レジ打ち < 打ち間違いがある、セットセールや割引のボタンの使い方を間違えてしまう
③常にソワソワ < 子供と一緒にいる
④すぐに怒鳴ってしまう < 自分のイライラをそのまま子供にぶつけてしまう、感情のコントロールができない

いかがでしょう?何か共通点ありそうですか?

ぶっちゃけ…漠然としていて共通点もなにも…って感じじゃないですか?笑

それで良いんですよ。まだステップ①ですから!笑
まずは、洗い出してみましょう。アナログですが、紙に書いてみたり、
PCのメモに打ってみたり、可視化できるといいですよ。

ステップ②苦手の理由を考察

ステップ①で苦手なことの洗い出しが出来たら、今度はその苦手の理由を考察します。これは勿論、正しいに越したことはないですが、間違っていてもいいです。自分なりに、自分の苦手の理由を考えることが大切です。

またまた、私の場合は。

①書類記入 < 抜け漏れがある、書類の過不足がある
→正しくやらなくては!というプレッシャーやお客様がいると待たせてはいけないという焦りから、確認していても頭がパニック、真っ白になっている。

②レジ打ち < 打ち間違いがある、セットセールや割引のボタンの使い方を間違えてしまう
→正しくやらなくては!というプレッシャーやお客様がいると待たせてはいけないという焦りから、確認していても頭がパニック、真っ白になっている。

③常にソワソワ < 子供と一緒にいる
→「子育て」自体がストレスになっていて余裕がない。沸点が下がっている。

④すぐに怒鳴ってしまう < 自分のイライラをそのまま子供にぶつけてしまう、感情のコントロールができない
→自分の感情を抑えたり、子供の立場になって考える余裕がない。


さっきより少し共通点が見えましたよね。
①②はどうやら、「お客様」という相手がいると焦ってしまいミスが起きやすくなる。
③④は子育て自体がストレス原因になっている。余裕がない状態。

ステップ①より、一歩苦手の把握が進みました。
では更に深堀していきましょう!

ステップ③苦手が発動するシチュエーション把握

今までは、「苦手が発動するシチュエーション」を先に考えて、それがどのような時かを把握しました。
今度は逆の作業をします。

つまり、ステップ②でわかった苦手原因(お客様がいることや育児)が、その他の類似シチュエーションでも発動するのかを考えてみます。

例えば私の場合。
①②のとおりお客様がいると焦ることが分かりました。
では、お客様がいる状況って例えばどんな状況でしょうか?

アポをとる、商品の提案をする、クロージングをかける、契約・販売をする、アフターフォローをする

色々あります。では私がずっとパニック状態だったかというとそうではないのです。この中でも特定の場面なのです。
私の場合はミスが多発するのは「契約・販売をする」の場面だけです。

実は、ステップ②で既に気付いていたのですが、「誰かを待たせている」「速やかに処理しなくてはいけない」といった状況が苦手だということがより明確になりました。


では、③④の育児についても考えてみましょう。
私は育児そのものがストレスになっています。じゃあ育児って何をするのか?

オムツを変える、ご飯を作る・あげる、一緒に遊ぶ、お風呂に入れる….
まあ、無限にありますよね。

基本的には全部ベースとして大変ではあるものの、毎回どなり散らすようなストレス状況にはならないと思っていました。でも、なぜか何かのタイミングで私の怒りスイッチが入りやすくなる。明らかに余裕がなくなる瞬間があるのです。

実は、後から気付いたのですが、私は決まってお風呂を上がった後に怒りやすくなっていたのです。

だいたい、最後に限界が来てしまうのはお風呂の後。
そして、振り返ると私はお風呂の時いつも心臓がバクバク、イライラソワソワしていたのです。しかも、自覚なしに。

意識してからはすぐ気づくくらい、私は子供たちとお風呂に入っているときにイライラするのです。

お風呂に入りながら、「今自分は何が嫌だろう?」と考えてみて気付いたのですが、「騒音」が原因だったのです。

シャワーの音、水がちゃぷちゃぷなる音、これらが常に鳴っているのがお風呂ですよね。その雑音の上に子供たちがずっと話しかけてくる。
色々な音、声が混ざって、しかも風呂場で反響する。この騒音環境が異常に苦手だったのです。

そして気づきます。育児は騒音の連続だ、と。
子供たちの話声、元気に遊ぶのでどったんばったん(笑)
はっきり言って、ふ~っと落ち着ける時間なんてないですよね(笑)
誰だってこの状況はストレスだとは思いますが、私はそれが「怒り狂ってしまう」「感情コントロールが一切できない」レベルで苦手だったのです。

ステップ④仕事選び

さて、私の事例ではありますが、苦手なことがだいぶ深堀できてきました。

・誰かを待たせたり速やかに作業することが苦手
・騒音が苦手

つまり、これとは逆の仕事を選べばいいのです。

結論はこうです。
「静かな環境で自分のペースで作業ができる仕事」

 
どうでしょう?
接客や販売が苦手で、管理部門職が適職だったことにうなずけませんか?

※私の失敗&成功職歴はこちらをご覧ください。


私は気付くのが遅かったので、3度の転職、4つの仕事を経験して、やっとこの結論に至りました。
今、在宅ワークを活かしながら自分のペースで静かに仕事をしております。
そうなってみて、自分の人生を振り返って気付いたのですが、お伝えしたステップをちゃんとやっていれば、きっともっと早く気付いただろうなと思うのです。

漠然と
コミュ力あるから接客は得意★
細かい事務作業がある管理部門職は苦手そう…
と真逆のことを思っていたのですから。

深堀は大事です。
苦手や得意なことからいきなり結論を導こうとすれば、上記のような漠然とした間違った答えになります。

何故苦手なのか、じっくりステップに沿って一歩、一歩洗い出してみてください。
「苦手なことも頑張ろう!」みたいな根性論はいらないですよ。
きっと今まで十分頑張った。それなのにできなくて困っているからこの記事に辿り着いたのではないですか?
頑張っても出来ないことは障害者に限らずあります。
ぜひ、次回解説する得意なことを見つけて伸ばして、社会に貢献していってもらえればと思います。

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