弱さは社会の伸びしろだ! マイノリティデザイン著者澤田智洋さんのお話を聴いて
HUC3周年祭イベントの一環として行われた、マイノリティデザインの著者である澤田さんとのトークイベント動画を視聴しました。
子どもを育てる立場の者として、すごく考えさせられるものがあったので、今日はそのことについて書きたいと思います。
すべての弱さは、社会の伸びしろ
片手で使えるライターは、障害などで片手しか使えない人でも火をつけられるように生み出されたものだそうです。
そんな風に私たちの身の回りには、障害のある方と共に開発された商品やアイデアがたくさんありあす。
「すべての弱さは、社会の伸びしろ」
弱さを克服しようとするのではなく、弱さはそのままにして、どのように社会や周囲を変えていくかという発想で考えてみるというお話を澤田さんがされていました。
感動したのがこちらのアイデア。
視覚障害がある方が、こちらのロボットを肩に乗せて歩くと「信号が青になりましたよ!」など声で教えてくれるのです。
実はこれ、サポートしてくれているのは、人なのです。
「目をシェアしてもいいよ」という人がPC画面で映像を見ながら、指示を出してくれるのです。
しかも、身体を自由に動かせない寝たきりの方が、そのサポートを行うことで、反対に視覚障害のある方の身体を借りて、自由に外を出歩くことが出来るのです。
「ボディシェアリング」という言葉の通り、視覚障害がある方は相手の「目」を借りて、そしてサポートする側の方は相手の「身体」を借りて、外出したり、旅行に行ったりすることが出来るのです。
障害や弱さを守ろうとするのではなく、その弱さから「みんな」にとってのイイね!を産み出すことを考えてみるという発想が目から鱗でした。
子どもの目の中の星を見つける
子育てをしていると、我が子の個性を伸ばしてあげたいと思いつつも、ついつい弱さ、脆さに意識がいってしまいます。
他人と比較する必要はないと頭では分かっていても、同学年の子と比較してしまって「出来ていないこと」が気になってしまったり・・・。
平均点に引き上げようとするのではなく、その子の目の中の星を見逃さない。
ついつい弱さを克服することばかりを考えてしまいがちですが、弱さを隠すのではなくて、活かしていく。
これは今後も子育てをしていく中で、忘れずにいたいと思う考えでした。
たくさん動いている方だからこその説得力
澤田さんのお話を聴いて、そのアイデアや発想力に圧倒されてしまいました。
弱さを起点とした企画を考える時って「社会に対する怒り」から産まれがちだけれど、それだけではマジョリティは巻き込めません。
澤田さんは「企画のいうえおあ」を大切にしているという話をされていました。
「怒り」や「疑い」だけでは、ついつい仲間内での活動になってしまいがち。
マジョリティを巻き込むためには「それ面白い!」と思ってもらったり、応援したいと思ってもらえるような何かも必要です。
こういう自分流のメソッドがあるというのも、その発想力も、澤田さん自身がこれまでにたくさんのプロジェクトをされてきたからこそなのだろうと思いました。
たくさん動き、試行錯誤をする中で自ら気づいたことを大切にされていて、だからこその説得力なのだと感じました。
というわけで、本日はHUCの3周年イベントの参加レポを書きました。
3周年イベントは昨日で終了。
本当にどのイベントも素晴らしくて、何度泣いたことか・・・笑
運営の皆さま、本当にありがとうございました!