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雨にも負けずと言いたかった

雨にも負けずと言いたかったが
戦う気力も
受け入れる包容力もなく
打ちひしがれ
茫然と立ち尽くした
この日黒磯は雨が降るって
知っていた事だし
予報通り
15時
雨雲はやってきて
地面を抉っていった

デジャブのように去年と同じ朝をはじめる
slowsnowcoffeeで朝ヨガ
1年前はメリさんヨガだったけれど
今年はおちえさんヨガ
安積永盛から1日をスタート
東北本線の中継地点
新白河駅から黒磯駅
ここのジョイント部分で
時間ができる
去年は気持ち早めに黒磯へ向かったんだ
今年は須賀川を経由して行くことにした
おかもとえみのライブに間に合えばそれでいい
安積永盛駅から須賀川駅で途中下車して
目指すはショクトキ
スパイスカレーを食べに行く
オープン10分前に着いてしまって
近くの緑地で腰を下ろして
ガラガラガラってシャッターを上げる音が
聞こえてから
スッと立ち上がり
この日一番乗りで店内へインする
カレーを食べる
須賀川駅へ戻って新白河駅へ
そして黒磯へ
気持ちの良い青空がひろがっていた須賀川CITY
夜は釈迦堂川の花火大会がある須賀川シティは
お昼から人の流れ
車の流れが忙しなく感じられた
久しぶりに打ち上げ花火を見たい気持ちも
なくはなかったけれど
大混雑必須の人混みだったり
帰りの満員電車だったりを想像すると
気持ちが滅入ってしまう
ほどほどのスペースは必要なのだ
物理的スペース
心に余白

黒磯はまだ晴れていた
少し暑いくらい
入口付近で
聞こえてきた
なんでこんなのに金をとるんだって
同行していたパートナーに向かって言っている
この内容で1500円は良心的な価格設定ですよ
と胸の内で呟く
わかる人にはわかるし
わからない人にはわからないし
わかってもらいたい気持ちもあるが
わかりたいと相手が思っていなければ
それはとても労力のいることだし
徒労に終わる可能性が高いし
なんて事を思いながら入場

ふらふらと散策する
黒磯日用夜市
ステージ前はまだ人はまばら
芝生エリア中央やや後方に腰を下ろして早々に
視線の端におかもとえみ
通称えみそんの姿を捉える
えみそんのライブがはじまる
バックDJとえみそん2人のステージ
中盤は6弦ベースを弾きながらの弾き語り
雲行きが怪しくなってきた
雨雲レーダーを確認すると
黒磯駅に赤い雲が近づいている
えみそんは歌いつづける
無情にも雨は降り出してきた
バチバチバチって
風情も何もあったものじゃない
スコール
この雨の中でも歌いつづける
えみそんを目視できる位置を見極めながら
後方に移動して傘をひらく
直立不動で直視する
雨を凌げるみるるの屋根の下には傘を持っていない
みなみながたが避難している
次第に雷もピカピカゴロゴロ光りだす
嵐だ
嵐がやってきた

気がつくと
えみそんは持ち時間を歌いきっていた
私は心が萎れていた
身体が濡れると途端に意気消沈
何事も楽しむためには
環境は大事なのだ

次のライブはどんぐりず
次第に弱まってくる雨
小康状態
傘を使うかどうか微妙な小雨
どんぐりずはあんまり知らなかったけれど
パソコン音楽クラブの2人が
ラップしたらこんな感じだろうかな
MCは森
あれ

森って言ったら
ってピコーンとくる
レッドブル64バースに出ていた
あの森か
点と点が繋がる
次のライブは真心ブラザーズ
見てみたい気持ちと帰りたい気持ちとで
揺れ動く
何せ雨だもの
高福寺って言う
ここから片道2.5キロのお寺で寺まつりをやっていて
そこには里帰り出店している
CHIBACOFFEEの2人がいる
往復5キロで30分
プラス15分くらいを想定して
高福寺めがけて走り出す
雨は降ったり止んだり
傘をさしたりとじたり
積もる話もあったはずだが挨拶もそこそこに
高福寺ブレンドとチバユイさん
オリジナルキーホルダーを手に入れて
そそくさと来た道を戻る
駅前に戻ってきたら
真心ブラザーズが歌っていて
芝生エリアが人でパンパンで
どこで聴いたらいいんだろうと右往左往
落ち着ける場所もないし
17時台の電車で帰ろう
密集地帯は疲れる
黒磯駅から新白河駅へ
新白河駅のホームは思ったより人が多い
新白河駅から須賀川駅までの臨時電車が
発車するらしい
行き先は須賀川駅まで
郡山駅まで行きたいのだが
こうも天候が不安定だと
何が起こるかわからないし
ひとまず須賀川駅まで
でもいいから
乗ってしまおう
須賀川駅は人で溢れかえっていて
JR職員総出で人流の整理にあたっていた
ホームで立ち止まり
次の電車を待ちたいが
止まらないでと
言われてしまい
しかし花火大会へ繰り出す予定はないんです
郡山に行きたいんですと
目で訴えるが通じているのかどうか分からない
仕方なくホームの端っこで人の流れを
邪魔しない位置を探して所在なく立っていると
音が降る
工事中のホームの屋根の隙間から花火がみえた
全体の50分の1くらいの花火の切れ端
程なく
ホームに電車が滑り込む
スカスカの車内からは花火は見えなかった
8月唯一見れた打ち上げ花火は
釈迦堂川の花火の切れっ端







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Cinnamonboy
雨ニモマケズ 風ニモマケズ

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