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UOMO? 5月27日~365日の香水

モスキーノのポップ
今も現役で活躍しているオリビエ・クレスプ(Olivier Cresp)が手掛けたモスキーノのメンズフレグランスで1998年にリリースされた「UOMO?」。
創業者のフランコ・モスキーノは1994年に急逝したけれど、その後も、このハウスが体現し続けている世界観は、ポップでアーティスティックでカラフルなもの。
それは次々に出される香水も同様で、遊び心にあふれて、まるでポップカルチャーそのもののようなボトルデザイン、パッケージデザインが目立つ。

モスキーノのオーソドックス
モスキーノという世界観から生まれた1994年のメンズグランス「UOMO?」は、白と黒のストライプのパッケージデザイン、ボトルもオーソドックスなメンズ仕様のデザイン。UOMOはイタリア語で男性を意味するから「男?」または「男性向け?」という直訳になる。
この香水を伝える「言葉」一つ一つをピックアップしていくと、先にも言ったようにとてもオーソドックスになる。
白、黒、典型的なスタイルのボトル、メンスフレグランスに”男性”のネーミング。

モスキーノの文脈
なのに、この香水が持つのはポップで遊びのある雰囲気なのである。
一つ一つはオーソドックスでも組み合わせ方、で雰囲気は変わる。
モスキーノの白と黒のスタライプ、モスキーノのシンプルなボトルデザイン、モスキーノが送り出す「男性向け?」・・・一つ一つはシンプルでも、シックであったとしても、「モスキーノ」という文脈の中で遊び心やポップを感じさせる構造になっている。
そしてカラフルな世界観の中で、このコンセプトが際立って見えてくる。
発想もプレゼンテーションも組み合わせなのである。
組み合わせはどういう文脈の中にあるか、なのである。
この香水は、そういうことをわかりやすく、とても素敵に伝えてくれている。

UOMO?/Moschino/1998
透明感のあるライトな香り。コリアンダーやウッディーが匂い龍トップノートだけれど、渋みや重さよりも清涼感がただよう。
ミドル以降のハーブ、そしてシダーウッド、次第に肌になじんでくる感じがあって心地よいフレグランス。
奇抜、反逆、揶揄とは真逆の、透明、清廉な香り。それがモスキーノという文脈の中で生まれたことが面白い。
そして最後の謎は「UOMO?」の「?」に何が込められたかということ。

香り、思い、呼吸?
5月27日がお誕生日の方、記念日の方、おめでとうございます。

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