見出し画像

帝王の誕生日 7月11日〜365日の香水

モードの帝王
ファッション界の帝王、モードの帝王あるいは皇帝、この異名で呼ばれてきたファッションデザイナーは、ポール・ポワレ、イブ・サンローラン、カール・ラガーフェルドなどがそう。いずれも故人になってしまったけれど、現在そういわれているのがジョルジオ・アルマーニ。

イタリアの3G
彼は、ジャンフランコ・フェレ、ジャン二・ヴェルサーチと共にイタリアファッション界の3Gと言われてもいた。3Gもアルマーニ以外は故人だ。
帝王たちや3Gにはラガーフェルドやジャンフランコフェレのように、自ブランドを持ちながらも歴史的なメゾンのクリエイティブディレクターを務めた人もいれば、サンローランやヴェルサーチのように終始、自ブランドにクリエイティブをささげた人もいる。
アルマーニは後者のキャリアを選んだ人だ。

ハリウッド映画
ただ、フェレがディオールへの、ラガーフェルドがシャネルへの越境で検算を積んだように、アルマーニは映画界に越境してキャリアを磨いたといえる。
彼のライジングのきっかけも、映画の衣装を担当したことからだった。
このミラノ生まれの完璧主義のクリエイターの支持者にはハリウッドを中心にした映画スターが多く、現代の帝王に惜しみない賛辞を送っている。
「私たちに必要なすべて」「シンプル、洗練、モダン」「尊敬の体現者」「20世紀がうんだ偉大な芸術家」・・・。

アルマーニらしさ
アルマーニのトレードマークは日焼けした肌と、黒いTシャツではないだろうか。
ファッションハウス アルマーニの展開する世界もまた黒を基調に直線的で建築のように構造的なスタイルが一貫している。

引き算
先に名前を挙げた帝王たち、あるいはほかの3Gは、いずれも前衛的、先進性、多様性、懐古趣味・・・なんらかの話題のうずを形作っていた。
それらに比べると、アルマーニは引き算、ミニマルでシックでスクエアな世界という感じがする。ド派手だけが王の道ではないと、教えてくれているみたいに。

armani/armani/1981
アルマーニの世界をそのまま香りで体現したようなシックでビターでスタイリッシュで重厚感のある香りでアルマーニの第一号の香水。
豪華なフローラルを落ち着いて深みのあるシプレーで包む。ラストノートに近づくとローズやナリシスなど厳選された高価なフローラルが少し顔をのぞかせる。
それでも、あくまで重厚でシック。
豪華なフローラルを多用しつつ華美や豪華は引き算され、ここにもアルマーニらしい完璧主義が伺える。

香り、思い、呼吸。
7月11日がお誕生日の方、記念日の方、ジョルジオ、おめでとうございます。

いいなと思ったら応援しよう!