Day8_Azureと生成AI・ビジネス活用と効率化のための最適なアプローチ【講義内容まとめ】
※今回の講座はAzureの利用にあたって、登録や実際の使用ツールの準備が後半部分のメインとなりました。実際に稼働させて動かしていくのは次回以降となります。
また復習では、その登録の方法などは割愛しています(テキストではなく、アーカイブを見ながら動画解説に則してやる方がスムーズにいくでしょう)。
生成AIは陳腐化の波を乗り越えられるか
生成AIの現状とその速さ
生成AIの世界は急速に流れ続けています。
毎日新しい技術やツールが登場し、仮に今幾つかの生成AIの使用方法を学んだとしても、その技術はあっという間に過去のものとなってしまうでしょう。
おそらく多くの「AI講座」と今銘打たれているものは、この生成AIの使用について細かく教えているはずです。
いずくね先生はSUNABACOにおける「AI人材育成講座」では、生成AIについて詳細には教えない方針を取っていると語ります。
理由は単純で、教えた内容がすぐに時代遅れになるリスクが高いためです。なので、今日の講座で少し触れるだけとなります。
ビジネスにおける生成AIの実用性
現実のビジネスにおいて、生成AIが利用できる場面はそう多くはないと、いずくね先生は言います。
生成AIを使って自動的に文章を作成したり、画像を生成したりする技術がありますが、それらがすべてのビジネスシーンに適応できるわけではありません。
いずれも学習済みAIとしての側面を持つため、その特性を理解し、適切な場面で利用することが求められます。
生成AI=学習済みAIとしての捉え方
生成AIを「学習済みAI」として捉えると、理解が進みます。
学習済みということは「何をさせるのか」というのがすでに決定付けられているとも言えるでしょう。
可愛らしい女性のアニメイラストを大量に学習させた生成AIであれば、その仕事については高速度で最適化されたものを提供してくれるかもしれません。
しかし、その生成AIに「売上に繋がる顧客データがここにあるから、予測分析してくれ」と頼んでもやってくれません。
生成AI=学習済みAI=使用範囲がすでに決定付けられている、と考えれば分かりやすいのではないでしょうか。
その意味で「今あなたの困り事に最適化された生成AI」という意味合いで見た時に、いずくね先生の言わんとするものがサっと頭に入るのだと思います。
ちょっと触ってみようHugging Face(生成AIプラットフォーム)
今回の講座ではHugging Faceというプラットフォームを利用しました。
ここでは、機械学習はもちろん、数多くの学習済みAIが提供されています。
このプラットフォームを活用すれば、テキストから画像を生成する機能や、キャラクターの着せ替え機能など、さまざまな生成AIの技術を試すことができるので興味のある方は色々と触ってみましょう。
しかし、これらの機能がビジネスの実際の場面でどれほど有効かというと、必ずしもその価値を証明できるわけではありません。
【補足】
受講生の中で「ウェディングドレスの着せ替え」についての案が出ていました。現実には数枚しか着られないことを考えると、この着せ替えAIのサービスは実践的なビジネス局面で、顧客満足度を上げる可能性のあるものと言えるでしょう。
流行と本質を見極める
生成AIを使いこなすには、ただ流行を追うだけでなく、本質を見極める力が必要です。
新しい技術が次々と登場し、試される現代において、大切なのはそれをどう使うかという視点です。
一時的に訪れた偶然の魚群を捕らえて騒ぐのではなく、その偶然の大漁旗が去った後でも使える技術こそが、本当の意味で価値のあるものと言えるのかもしれません。
生成AIの進化はこれからも続くでしょう。
しかし、私たちはその技術をただ呆然と見つめて右往左往するのではなく、どのように活用し、どのようにビジネスの現場で生かすかを考える必要があるのです。
【余談】生成AIを使ったビジネス展開と業務改善の可能性
※実際に現在の生成AIでどんなビジネス展開や業務改善が可能かを考えてみましょう。何事も考えてみるのが大事です。下記が少し考えて出てきたものに対して使える生成AIを少し調べて掲載してみました。実際に使えるかどうかについては調査し切れていませんので、あくまでも一つの参考資料として御覧ください。
1. コンテンツ制作の自動化と効率化
生成AIは、自動的にテキスト、画像、音声などを生成する能力を持っています。これを活用すれば、マーケティング資料、ブログ記事、ソーシャルメディアの投稿などを効率的に作成できるでしょう。特に、広告代理店やコンテンツ制作会社では、生成AIを利用して膨大な数の広告コピーやクリエイティブ素材を短時間で生成することも可能です。これにより、時間とコストの大幅な削減が見込まれます。
使用生成AIの例: OpenAIのGPTモデルやDALL-Eは、広告コピーやブログ記事の自動生成、クリエイティブな画像素材の作成に利用できます。また、音声生成にはGoogleのWaveNetやReadSpeakerなどが適しています。これらのAIは特定のトーンやスタイルで出力するように再学習することで、ブランドの一貫性を保つコンテンツを大量に生成できる可能性を秘めています。
2. パーソナライズされた顧客体験の提供
生成AIを使えば、顧客データを元に個別化されたコンテンツを生成することができます。たとえば、ECサイトでの商品説明やおすすめ商品を顧客ごとにカスタマイズする、チャットボットが個々の顧客の好みに合わせた対話を提供する、といったことが可能になります。これにより、顧客満足度の向上とリピーターの増加が期待できます。
使用生成AIの例: ChatGPTやBERTなどの自然言語処理モデルは、顧客の趣味や行動パターンを学習し、個別化されたメッセージや推奨を生成するのに役立ちます。AIに過去の購入履歴やブラウジング行動を学習させることが出来れば、個別のオファーや商品を提案することも可能になるかもしれません。
3. データ分析と予測の強化
生成AIは、膨大なデータから新たな洞察を生成する能力があります。たとえば、売上データや市場トレンドを分析し、将来の売上予測や需要予測を行うことができます。また、金融業界では、AIが過去の市場データを元に投資戦略を生成し、リスク管理を改善することが可能です。
使用生成AIの例: 先日学んだ時系列予測モデルや強化学習モデルが、需要予測や売上予測に適しています。具体的には、FacebookのProphetやDeepARなどのモデルが、売上やマーケティングキャンペーンの効果を予測するために使用されます。
4. カスタマーサポートの強化
生成AIを活用したチャットボットや自動応答システムを導入することで、顧客からの問い合わせに24時間対応が可能になります。これにより、顧客サポートの迅速化や人的リソースの削減が図れます。さらに、生成AIは問い合わせの内容を学習し、回答の精度を高めることができるため、時間が経つにつれてサービス品質が向上します。
使用生成AIの例: ChatGPT系のAIやDialogflow(Google)などが、カスタマーサポート用のチャットボットとして効果的です。これらのAIは、敬語や丁寧語の使い方を学習し、特定の業界や企業に合わせてカスタマイズすることで、より自然で適切な顧客対応の可能性が見えます。
5. クリエイティブデザインとプロトタイピング
生成AIを使って新しいデザインアイデアを素早く生成したり、製品のプロトタイプを作成することができます。特に、ファッション業界やインテリアデザイン業界では、AIが過去のトレンドや顧客のフィードバックを学習し、新しいデザインの提案を行うことで、商品開発のスピードを大幅に向上させることができます。
※プロトタイピング・・・製品やサービスの試作モデル(プロトタイプ)を作成し、検証を重ねながら開発を進める手法
使用生成AIの例: DALL-EやMidjourneyやFlux1のような画像生成AIが、プロダクトデザインやファッションデザインのための新しいコンセプトを生み出すのに役立ちます。また、3Dモデル生成AIであるNVIDIAのGANverse3Dも、プロトタイピングの高速化に貢献するでしょう。
6. 自動化された翻訳と多言語対応
生成AIは、テキストの自動翻訳やローカライズを迅速に行うことができます。これにより、国際ビジネスの展開が容易になり、多言語対応が求められる業務プロセスの効率化が図れます。特に、観光業やグローバルECにおいて、AI翻訳の活用により新たな市場開拓のチャンスが広がります。
使用生成AIの例: Googleの翻訳AI(Google Translate)やDeepLは、リアルタイムで多言語の翻訳を行い、異なる言語のユーザーにも対応できるようにします。さらに、GPTのような生成AIを活用することで、より自然な翻訳も可能になっています。
7. トレーニングと教育の向上
生成AIを用いて、社員向けのトレーニング資料や教育コンテンツを自動生成することができます。これにより、教育プログラムのパーソナライズが進み、より効果的な人材育成が可能になります。また、AIによるシミュレーションを活用することで、リアルな状況を仮想的に体験し、実践的なスキルを習得する場を提供することもできます。
使用生成AIの例: ChatGPTやGoogleのSocraticなどの生成AIは、特定の学習領域に特化した仮想講師としての役割を果たし、個別の学習者に応じたフィードバックや指導も提供可能となります。
8. 医療分野での診断補助と患者ケアの改善
生成AIは、医療データを分析し、診断の補助を行うことができます。医師の負担を軽減し、診断の精度を向上させるとともに、患者ごとにカスタマイズされたケアプランを生成することも可能です。これにより、個別化医療が進み、患者の満足度や治療効果の向上が期待されます。
使用生成AIの例: DeepMindのAlphaFoldやIBM WatsonのHealth系AIは、診断補助や薬物の提案、治療計画の作成に役立つでしょう。これらのAIは、膨大な量の医療データを解析し、医師に代わって診断サポートを行えるかもしれません。
9. 人材管理と採用プロセスの改善
生成AIを利用して求人広告の自動生成や応募者の履歴書分析を行い、適切な人材を迅速に見つけることができます。AIを使って面接質問のシナリオを生成し、採用プロセスの効率化を図ることも可能です。これにより、人事部門の作業負担が軽減され、より戦略的な人材採用が行えます。
使用生成AIの例: HireVueなどでビデオ面接を解析し、候補者の適性を自動評価することも可能です。またPymetricsを利用してゲーム形式で候補者の能力を評価し、バイアスのない採用を実現することも可能でしょう。
マイクロソフトAzureとクラウドサービスの世界へようこそ
Azureとは何か?
Azureは、マイクロソフト社が提供しているクラウドサービスです。
「クラウドサービスって何?」と思われる方も多いかもしれません。
私たちは、インターネットの広大な空に浮かぶクラウドという言葉に少し馴染みもありますが、その中身についてはよく知らないことも事実でしょう。
Appleの提供するiCloudはiPhoneユーザーなら誰もが知るところだと思います。
では実際に「クラウド」とは何のことなのでしょうか。
クラウドサービスとは?
クラウドサービスは「オンラインの道具箱」のようなものです。
たとえば、日曜大工をするとき、ハンマーやドライバー、ペンキなど、必要な道具がそろっている箱があれば便利でしょう。
でも、自分ですべての道具をそろえるのは大変ですし、保管場所もコストも莫大なものになります。
クラウドサービスも同じで、インターネット上にある「道具箱」から必要なツール(ソフトウェアやデータ)をその時々で借りて使います。
使い終わったら元に戻せばいいので、保管の手間もかかりません。
無駄なコストをかけずに、いつでもどこでも必要なものを使える便利な仕組みがクラウドサービスです。
オンプレミスとの違いとは?
では、逆にクラウドでないものは何でしょうか?
ここではクラウドの対義語を考えます。
それは「オンプレミス」と呼ばれています。
これは、自分のオフィスや会社のサーバールームなど、自ら管理する場所にコンピュータを設置し、そのコンピュータに直接仕事をしてもらう形を言います。
クラウドとオンプレミスの違いは、簡単に言えば「そのコンピュータがどこにあるのか」という点にあります。
クラウドは、インターネットを通じて「どこか遠くにあるコンピュータ」を利用するのに対し、オンプレミスは「自分のすぐ近くにあるコンピュータ」を直接利用します。
クラウドサービスの重要性と利便性
クラウドサービスを利用することで、私たちは自分自身で高価なサーバーを持つ必要がなく、必要なときに必要な分だけ他者のコンピュータの力をインターネットを通じて借りることができます。
たとえるなら、車を買う代わりに、カーシェアリングサービスを使って必要なときだけ車を借りるようなものです。
これにより、コストを抑え、無駄を減らすことができるのです。
◯クラウドサービスのサブスク利用の費用面のメリットとデメリット
メリット
・初期費用が低い:サーバーやソフトウェアを購入する必要がなく、使った分だけ支払うので初期投資が少ない。
・コストの変動が管理しやすい:必要な分だけリソースを利用できるため、無駄なコストを抑え、予算管理がしやすい。
デメリット
・長期的なコスト増加の可能性:長期間利用する場合、サブスクリプション料金が積み重なり、買い切り型より高額になることがある。
・依存による追加コスト:サービスの変更や終了に伴う移行費用や、プラン変更による追加費用が発生することがある。
クラウドサービスの三本柱・SaaS、PaaS、IaaSとは?
1. SaaS(サース)とは?
SaaSは「Software as a Service」の略で、日本語では「サービスとしてのソフトウェア」と呼ばれます。
簡単に言えば、インターネットを通じてソフトウェアを利用する形態です。
たとえば、GmailやDropbox、Slackなど、日常的に使っている多くのサービスがSaaSです。
これらのサービスでは、ソフトウェアを自分のパソコンにインストールする必要がなく、ブラウザを通じて直接アクセスできます。
要するに出来上がったアプリケーションなどのすぐに使用可能なサービスのことを指します。
2. PaaS(パース)とは?
PaaSは「Platform as a Service」の略で、「サービスとしてのプラットフォーム」を意味します。
開発者向けに用意されたクラウド上のプラットフォームで、アプリケーションの開発、テスト、デプロイ(実行環境への展開)を一貫して行える環境を提供します。
例えば、Google App EngineやMicrosoft Azure App ServicesがPaaSに該当します。
これは、シェフが料理を作るためのキッチンと材料を借りるようなものです。自分で全てを用意する必要がないので、開発に専念でき、より早くサービスを提供できます。
3. IaaS(アイアース)とは?
IaaSは「Infrastructure as a Service」の略で、「サービスとしてのインフラ」を意味します。
サーバーやストレージ、ネットワーキングなど、物理的なハードウェアや基盤となるリソースをインターネット経由で提供するサービスです。
例えば、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft AzureのVirtual Machines(VMs)がIaaSです。
自分でサーバーを購入したり、データセンターを構築する代わりに、必要なときに必要な分だけリソースを借りることができます。
レンタル倉庫を借りるような感覚でWEB上の必要なインフラを利用することができます。
4. SaaS、PaaS、IaaSの違いとは?
これらの三つのサービスは、クラウドの中で異なる役割を果たしています。
SaaSは「利用者向けの完成したソフトウェア」、
PaaSは「開発者向けのアプリケーション開発環境」、
IaaSは「基本的なインフラやリソース」を提供するという具合です。
どれを選ぶかは、企業のニーズや目的に応じて異なりますが、それぞれがビジネスの成長や効率化をサポートする強力なツールであることに変わりはありません。
この三本柱を理解することで、クラウドの活用方法がより明確になり、自分たちのビジネスに最適な解決策を見つける手助けになるでしょう。
クラウドサービスの魅力とは?
コスト削減の恩恵
クラウドサービスの一つの大きな魅力は、コスト削減にあります。
従来のビジネスでは、ハードウェアやソフトウェアを購入し、それを維持・管理するために多くの費用がかかっていました。
これは自分の家を建てるのに、土地から建材や資材の全てを自前で揃えなければならないようなものです。
しかし、クラウドサービスを利用すれば、自分で家を建てるのではなく、必要な時に必要なだけ、住みたい場所の部屋を借りるような感覚でリソースを利用できます。これにより、初期費用や管理コストが大幅に削減できるのです。
スケーラビリティの効果
スケーラビリティとは、必要に応じてリソース(例えば、サーバーの容量や処理能力)を柔軟に増減できる能力のことです。
クラウドサービスの大きな魅力の一つです。
ビジネスの成長に伴ってリソースを自由に調整できることは非常に有用だと言えるでしょう。
忙しい時期にはリソースを増やし、閑散期には減らすこともできます。
これにより、無駄なコストを抑えつつ、必要な時に必要なリソースを確保するという、効率的で柔軟な運用が可能です。
まさに風に合わせて帆を変える船のように、ビジネスの変化に応じてスムーズに対応できるのがスケーラビリティの効果です。
可用性と柔軟性
クラウドサービスの最大の強みは、その可用性と柔軟性です。
クラウド上にデータやアプリケーションがあることで、どこにいても、どのデバイスからでもアクセスが可能になります。
これによって、通勤中の電車の中でも、自宅のリビングでも、どこでも仕事を続けることができます。
その結果、働き方がより自由になり、時間と場所の制約を超えた生産性の向上が期待できるのです。
Azureでデータパイプラインを構築する
Azureの多様なサービス
Azureは先述の通り道具箱のようにさまざまなサービスを提供しています。
その中には、AIや機械学習のツール、ストレージサービス、そして今回注目するデータパイプラインを構築するためのサービスも含まれています。
Azureを利用することで、私たちは自分のビジネスに必要なツールを選び、組み合わせて使うことができるのです。
Data Factoryを使ってみる
今回使用するのは、Azureの「Data Factory」というサービスです。
このサービスは、データの「収集・変換・蓄積」を一貫して行うことができるツールです。
データパイプラインの役割を果たし、川の流れを管理するダムのように、データを効率よく集め、必要な形に変え、そして安全に保管します。
データが一貫して流れることで、ビジネスの意思決定を迅速にし、より正確な判断が可能になります。
※データパイプラインについては、Day7の講義を参照のこと。
他のクラウドプロバイダーとの比較
もちろん、GoogleにもAmazonにも同じようなサービスがあります。
Google Cloudには「Dataflow」、Amazon Web Services(AWS)には「Glue」というサービスがあり、それぞれが同じようなデータパイプラインの役割を果たします。
しかし、今回はMicrosoftのAzureを選んでいるのは、その利便性や統合性、そして既存のMicrosoft製品との親和性の高さが大きな理由です。
リージョンの選択と近さが生む速さ
Azureを使う際にリージョン(データセンターの場所)を選ぶポイントがあります。
これは、データの処理速度に影響を与えるためです。
データセンターが近ければ近いほど、処理が少し早くなる傾向があります。
したがって、可能な限り近いリージョンを選ぶことが推奨されます。
Azureの可能性を引き出すために
AzureのData Factoryを使ったデータパイプラインの構築は、単なるデータ管理ではなく、より大きなデジタル変革への第一歩です。
各種クラウドサービスを比較し、最適な選択をすることで、ビジネスの可能性を広げることができるのです。
Azureを通じて、データを効率よく管理し、迅速に活用するための土台を築きましょう。
利用準備で登場した言葉「デプロイ」とは何か?
デプロイ(Deploy)とは、ソフトウェアやアプリケーションを実際の環境に配置し、ユーザーが使用できる状態にする作業のことを指します。
これは、プログラムの完成後、そのソフトウェアが動作する環境に「展開」し、動作を開始するプロセスです。
例えば、開発者が新しいウェブサイトを作成したとしましょう。
このウェブサイトをインターネット上で公開するためには、サーバーにそのウェブサイトのファイルを「デプロイ」する必要があります。
これにより、ユーザーはインターネットを介してそのウェブサイトにアクセスできるようになります。
デプロイのプロセスにはいくつかの段階があります。
まず、コードが開発・テストされます。
その後、完成したコードは「本番環境」と呼ばれる実際の運用環境に配置されます。
この過程には、データベースの設定、サーバーの構成、必要なソフトウェアのインストールなどが含まれます。
デプロイが正しく行われることで、ソフトウェアはエンドユーザーに対してスムーズに提供されるのです。
要するに、デプロイとは「ソフトウェアを実際に使える状態にするための配置作業」と考えていただければ分かりやすいです。
Day8の総括
生成AIは急速に進化しており、新しい技術やツールが次々に登場しています。しかし、その速さゆえに、学んだ技術がすぐに時代遅れになるリスクが高く、生成AIの使用方法を細かく教えることには限界があるのも事実です。
ビジネスでの実用性も限られており、すべての場面で有効ではないため、学習済みAIとしてその特性と使用範囲を理解することが求められます。
Hugging Faceなどのプラットフォームでは多様な生成AIを試せますが、それらの技術が実際のビジネスでどれだけ価値を発揮するかは未知数です。生成AIを使いこなすには、流行に流されず、本質を見極める力が重要であり、その技術をどう活用するかが重要となります。
生成AIはさまざまな分野でのビジネス展開や業務改善に応用可能です。たとえば、コンテンツ制作の効率化、パーソナライズされた顧客体験の提供、データ分析と予測の強化、カスタマーサポートの強化、クリエイティブデザインとプロトタイピングの支援、自動化された翻訳と多言語対応、トレーニングと教育の向上、医療分野での診断補助と患者ケアの改善、人材管理と採用プロセスの改善などです。それぞれの用途に応じて、適切な生成AIを選び活用することが求められます。
クラウドサービスであるAzureは、多様なサービスを提供しており、その中にはデータパイプラインを構築するためのData Factoryも含まれます。
これにより、データの収集、変換、蓄積が効率的に行え、ビジネスの意思決定を迅速化することが可能です。クラウドサービスの利用により、コスト削減、スケーラビリティの向上、可用性と柔軟性の確保が期待できます。
次回は実際にデータパイプラインの作成に進んでいきます。
より具体的にデータから情報へ移行し、使える分析結果にしていき、最終的な目的である課題解決への道筋を学ぶことになっていきます。
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