「お水取り日記」 第3部(無料)
第三部目次
(まえがき)
●2021年●
4月9日/日光お水取りの旅1日目
4月10日/日光お水取り旅行2日目
5月25日/OS再インストール・仕事・三合金局で田無神社、そして新宿で桂花ラーメン
7月14日/甲府でお水取り
7月15日/仕事して稲積神社再訪して、帰京
10月15日/大吉方前日、日光先乗り
10月16日/お水取り&相方と夕食
【まえがき】
合作小説家「安達瑶」の片割れ、安達Oと申します。Oは血液型です。かつては「SMからSFまで」を標榜しておりましたが、現在はひたすら「楽しく読める」エンターテインメント小説を書き続けております。
そもそも僕は、スピリチュアル系に興味はありません。信仰心もありません。
しかし……今から15年ほど前、書き下ろし文庫本が売れなくて時代小説やジュブナイルなどいろんなジャンルに手を出しても低迷してどん詰まりに状態になったときに、ある人物から「ウソだと思ってやってごらん」と言われました。
「*時から*時まで、**の方位にいなさい」と教わるままにやってみたのが「吉方取り」でした。吉方に行ってその地に湧く自然水を戴いてくるのが「お水取り」で、奈良東大寺の「お水取り」とはまた別のモノです。
とにかく、言われるままにやっていたら、スポーツ新聞の連載が決まったり書き下ろし文庫「悪漢刑事」の増刷が決まったりして(第1作は19刷の大ヒットになり、第19作まで続きました)、ハッキリと目に見える「御利益」がありました。スピリチュアルが嫌いでも、効き目があるのだから続けてみようかな、と思うじゃありませんか。
「吉方取り」「お水取り」は、「方位学」に基づく「占い」です。「気学」とも呼ばれるようですが、細かいことは知らないまま、実践だけやっています。
小説の合作相手の相方・安達bは僕と対照的に、スピリチュアルなものに興味があるのですが、「吉方取り」「お水取り」には懐疑的です。ハッキリ言えば、信じていません。それでも吉方が同じで、行く先が奥日光だったり奥飛騨だったりすると、旅行という意味合いで同行してくれたりします。
「方位学」にはさまざまな流派がありますが、僕が「ある人物」から教わったのは、古代中国から続く方位学の理論「奇門遁甲」が元になっているものなのだそうです。かの諸葛孔明が使い続け、中国後漢末期から三国時代という長い時代に培われた、とされています。他には日本に於ける気学の祖と言われている園田真次郎が編み出したものもあるようですが、僕は知りません。
「奇門遁甲」は気学の方位学で使われている九宮の吉凶判断の他に、十干、八門、八神、九星と呼ばれる項目や、東洋占術の「命術」と「卜術」の基礎知識がないと理解を深めることが難しいようです。
とにかく、まずは自分の星を算出します。その方法はネットで検索すると出てきますので、それに従ってください。簡単に出ます。ちなみに僕の星は「六白金星」です。
星の廻りは毎年違うので、毎年新な年盤・月盤・日盤(これらもネットを検索すると出てきます)から吉方位とその時間を割り出し、その時間にその方位の場所に行き、可能ならその場所で湧く自然水を戴いてくるのです。流派によりますが、ネット上ですべてまとめて調べられるサイトが幾つかあります。検索してみてください。
この「お水取り日記」をまとめるのに際して、協力してくれた編集者のS氏から、以下のような質問がありました。
1 お水取りを知ったのはいつ?
2 お水取りってそもそも何(歴史も含めて)?
3 なぜお水取りを信ずるに至ったのか?
これらは既に書きました。
4 お水取りをするようになって、何かが変わった?
正直言って、始めた頃は御利益がある実感はありましたが、今現在はというと、情勢に流されているという感じになってきました。
今、出版状況は悪化する一方です。以前は吉方取りの御利益(と信じていました)で出す本すべて増刷がかかって順風満帆だったのですが……新型コロナ禍の影響も加わって、エンタメ文庫の主戦場たるエキナカ・駅近書店の閉店が相次いだことで、冬の時代です。増刷は滅多にかからず、初版部数も減り続けています。しかし……もうダメか、と頭を抱えていると、新しい仕事が舞い込んだり、不意の増刷が決まったりして、なんとか食いつないでいます。これが、御利益なのか、我々自身の努力の成果なのか、よく判りません。
5 お水取りの作法
6 お水取りに必要な容器
7 お水取りの方角・日時はどこで知る?
8 お水取りで取水した水をどう使っている?
僕は「方位学」に関して、ズブの素人です。教わったことをただただ実行しているだけで、何がどうなってそういう判断が出てくるのか、全く判りません。ただ、法則に従って割り出されることに従っているだけなので、方位学について僕がなにかを述べるのはおこがましいし、正確なことを述べる自信がないので、それについては僕が使っている参考書をご紹介します。
「九星開運手帳」
「九星開運歴」(カレンダー)
いずれも千葉の「泉妙易占学院」(https://www.senmyou.co.jp)が発行しているもので、割り出しに必要なデータはすべて載っています。
「お水取りの作法」に関しては、お水が取れる時間と方位を割り出してから、その地に「安全に飲める水」が湧いているかどうかを調べます。水道水ではなく湧き水です。「日本の名水」のような本やサイトに、飲んで安全な自然水が紹介されていますので、そこで調べます。さらにアクセスも調べます。とんでもなく山奥で人跡未踏の地には行きません。深夜の場合は特に安全な場所に限定します。宿泊施設(と、その付近)で井戸水が汲めるところや、温泉を直接飲めるところもありますから、そういう宿も検索の対象になります。
神社の境内に「御神水」が湧いている場合もあります。これが第一候補ですが、有名な場所だと物凄く混んでしまう可能性があります。休日のお昼時の有名な場所は、かなり混み合います。大きなタンクに大量の水を採る輩もいます。こういう場合、時間内にお水が戴けない可能性があるので、僕は避けます。
お水取りの理想的なパターンは、
「その時間までにその場所に着き」
「先に当地の神社にお参りして」(中国で生まれた方位学なのにどうして日本の神社なのかという疑問は湧きますが、「神社には『よい気』が集まっているし、その土地の氏神様に挨拶するのは自然なこと」と言われて、そんなものかと納得しました)
「その時間内にお水を戴き」
「その場で一口飲んでボトルに入れて」
「その翌日から8日間かけて飲む」
というものです。飲む量はコップ半分くらいでいいそうです。どうしてそうなのかは当然、知りません。日本の芸事一般のように「こうだからそうなのだ」というカタチで、理論は飛ばして納得しました。勉強すればその仕組みや原理は判るのでしょうが、僕は勉強していませんので。
お水を入れる容器は、洗ったペットボトルを使っています。特別な容器は不要です。夏場は保温水筒を使います。
煮沸しなければ危険で飲めないような水は健康に悪いので、戴きません。東京近郊の水は農薬が含まれている可能性があるので、用心しています。なるべく水質検査済みの「大丈夫なお水」を貰ってきます。
「お水取り」の時間が早朝の場合、交通機関を使うと辿り着けない時は先乗りして当地で泊まります。お昼とか夕方とか夜の場合は、お水を戴いた後、可能ならばその土地で一泊して、温泉に入ったりその土地の食べ物を食べます。時間もお金もない場合は、帰ってきますが。
という感じです。
いろんな星の巡り方によっては、お水が取れない場合があります。そういうときは、当然ですが、お水は取らずに、その地で2時間(最低でも40分。どうして2時間とか40分なのかは判りません)滞在して、帰ってきます。その地のファミレスやファストフード店で仕事をしたり本を読んだりするか、街をブラブラ歩いたりして時間を潰します。
以前はその地のお砂を少し貰ってきたり、その地に五百円玉や水晶球や願い事を書いた人形の紙や木片を埋めたりしたこともありましたが、今は止めました。理由は、その土地の砂を戴いてくるのも、何かを埋めてくるのも、氏神様に対して失礼だという話を神社の神主さんに伺ったからです。
9 お水取り情報のネタはネットで(無料で)調べられる?
その年の年盤・月盤・日盤は「気学」とか「方位学」「吉方」などのキーワードで検索すれば出てきます。これは基礎データなので、いろんな流派でも共通です。これに、「歳破」「本命殺」「本命的殺」五黄殺」「暗剣殺」という「五大凶方」や星の「相性」「相克」を加味して吉方位を出しますが、ここから先の「判断」は、流派によって違いが出ます。僕は前述した「泉妙易占学院」の会員になって毎年、データを貰っています。自分で調べる手間が省けるので便利です。
前置きはこれくらいにします。
では、僕が実際に「お水取り旅行」「吉方取り」をした「日記」をぜひお読みください。きっとツッコミ処が満載ですよ。撮った写真は、その日の本文の後につけてあります。
●2021年
4月9日/日光お水取りの旅1日目
6時起床。
晴れ。
即座にC-PAP(睡眠時無呼吸症候群対策治療機器)をカバンに入れて、荷造り完了。
くーたんのご飯を2日分用意して、昨夜書いた日記に加筆してアップし、旅の支度は完了。
くーたんにお留守番を頼んだが、くーたんはなんだか拗ねている感じ。
7時過ぎに外出。着替えだけなら軽いのに、C-PAPの機械とガイドブック、iPadが凄く重い。やっぱりスポーツバッグよりリュックにすべきだった。キャスター車付きのモノもあるのだが、帰宅した時に車を綺麗に拭き清めなければならないのが面倒で……。
駅前駐輪場で相方と合流。
東武北千住駅特急ホームの売店で弁当を買って、7時42分発の「きぬ105号」に乗る。これは鬼怒川温泉方面行きなので、下今市で日光線に乗り換える。
走り始めて30年のスペーシアは、さすがに古くなってきた。まず、座席が狭い。トイレが古い。しかし、新しい特急リバティは設備が簡素化されてシートが薄くなったし……。
幕の内弁当を食べて、景色を眺めるうちに、下今市。途中、越谷付近で遅れが生じたらしい。
東武日光には少し遅れて到着。
「世界遺産バス」に乗る。これだと二荒山神社の目の前まで行ってくれる。このバスが走ってなかった時は、麓からかなり歩いて登ったのだよねえ。 二荒山神社の中の霊泉のある場所は「神苑」にあって、入場料がいるが、お水取りをする場合は1000円。おれは正直に払って入場したが、お水を採るのに一般料金で入っても判らないんだよなあ。そういう人には御利益がないのだと思うことにしよう。
この霊泉の脇にお茶屋さんがあって、ここの昆布茶が美味しいので、ここで友人のFさんと待ち合わせる手筈になっていた。しかし、相方の足が悪くて、茶屋には入らずに二荒山神社の本社の脇で待っているというのでその旨をFさんにメールし、おれだけ神苑に入り、お水を戴いて戻ってきた。
が、この予定変更が災いして、Fさんとなかなか会えず。
時間潰しに、二荒山神社から東照宮に繋がる道を歩く。おれはこの道が一番好き。どの季節でも美しい。(写真1)
しばらく待って電話したら、Fさんはお茶屋さんで待っていたと。しかもお茶屋さんは営業していなかったので、座らせて貰っていたと。予定変更のメールはしたけど、こういう時は読んで貰えないと言うことも考えておかねば。
とにかく無事に合流出来て、Fさんの車に乗せてもらうことが出来た。今日は我々もFさんも奥日光湯元に泊まるので、その道中、あちこちに寄って奥日光を観光する予定。
日光には何度も来ているが、奥日光には数回しか行っていない。それも中禅寺湖の辺りまで2回、湯元まで行ったのは1回だけで、その時は宿の送迎バスに乗ったので、東武日光から宿まで直行。部屋で持参した資料本を読み耽り、飽きたら温泉に入り、本を読み、居眠りして風呂に入りという文豪のようなことをしたので、まるで観光をしていない。しかし今回はFさんの車があるので行動の自由が得られた。
神橋近くの明治の建築「日光物産館」の二階にある「レストラン匠」で、ランチ。二荒山神社に来ると、必ずと言っていいほどここで食事する。ちょっと高いけど、それだけの雰囲気と味がある。
3人とも、「ポークカツ」のセット。これが実に美味しい。
食後、奥日光へ。
いろは坂を登坂。途中、「明智平」で休憩。お団子を食べる。ロープウェイは強風のため運行中止。
いろは坂を抜けて、中禅寺湖畔から湯元方面へ。
途中、「竜頭の滝」に寄る。
そして「三本松」あたりの戦場ヶ原の木道を少し歩く。風が強くて、けっこう寒い。気温は零下らしいけど、陽が射しているのでそこまで寒さは感じない。(写真2)
名所の湯滝へ。湯滝は、湯ノ湖の水が流れ落ちるのは中禅寺湖の水が流れ落ちる華厳の滝と同じ。(写真3)
湯ノ湖の湖畔に日光湯元温泉は広がっていて、湯ノ湖の一番そばに「休暇村 日光湯元」がある。ここは快楽亭の定宿で、いろいろうるさい師匠が気に入っていると言うことはそれだけ良いところなのだろう。ということで、泊まってみたかった。
チェックインの15時前に到着。あれ? こんなにあちこち回ったのに、途中でちょっとだけ木道ウォーキングもしたのに、まだ14時台。まあ今日は朝が早かったから……。 15時前に部屋に入れた。
洋室にした。リゾートだけあってゆったりとしていて、目の前には湯ノ湖が広がっている絶景が素晴らしい。
しばらく部屋で休憩した後、近くを歩く。
湖畔にそって木道が続いているが、「展望台」で途切れていて、その先は行けないようにチェーンが張られていた。熊が出るのかもしれないし。(写真4)
フリードリンクのコーナーで熱いココアを飲んで部屋に戻って、相方は休憩。おれは風呂へ。
広い内風呂に、露天風呂に壺湯。
いわゆる硫化水素泉の白濁湯。とてもいいお湯だけど……以前泊まって、素晴らしいと思った、近くの「奥日光高原ホテル」のお湯より薄い感じがする。加水していないそうだから、源泉が違うのかも。
ゆっくりお湯に浸かって部屋に戻り、夕食の時間までまったり。
夕食は18時30分。
食べきれないほどの量が出た。ビュッフェ形式で、ご飯やお漬け物、そばなどが並び、揚げたての天ぷらのあんかけは目の前で作ってくれる。
ビールの小ジョッキを飲んだら、普段全然飲まないので、結構酔っ払った。
21時のクローズまでいて、あれこれ食べて、満腹。 部屋に戻って、寝る前にもうひとっ風呂と思ったが、酔っ払ったり満腹だったりで、もうダウン。相方が風呂にいくので、留守番。
テレビをつけて「報道ステーション」を見て、フィリップ殿下の死のニュースを見ているうちに、眠ってしまった。
4月10日/日光お水取り旅行2日目
6時ごろ起床。
雲一つない晴天。
朝風呂に行く。
フロントで貰った髭剃り(風呂場にも部屋にも売店にもなかったので聞いたら、くれた)で髭を剃る。
やっぱりお湯は、「奥日光高原ホテル」の方が濃い感じがするんだよなあ。
8時に朝食。
ビュッフェ形式だが、取りに行く都度、手袋にマスクをしなきゃならないのが面倒くさい。
オープンキッチンでフレンチトーストを作っていたので、「サラダ添え」タイプを貰い、最初は洋食で攻める。スクランブルエッグ、ベーコン、ソーセージ、ロースハム、茄子のグラタン、コーンフレーク、小さなパン各種にオレンジジュース。
2回目は和食。昨夜食べて美味しかったお漬け物各種にお味噌汁、海苔、卵焼き、煮物、出来たて豆腐など。
おかずを取りすぎて余ってしまったので、ご飯をお代わり。最後はお茶漬けで〆る。
食べ過ぎた!
10時のチェックアウトまで部屋にいて、フロントで荷物を預かって貰って、湖畔を散策。今日は昨日と反対側を歩く。
湯ノ湖に注ぐ川は凍っている。
レストハウスは冬季休業中。
ここで相方は引き返したが、おれは地図にある「温泉源泉地」まで歩く。この地図には、湯ノ湖の岸辺から温泉が湧いている、と書いてある。
行ってみると……湯ノ湖の一隅が白く白濁していて湯気が立っている。鴨たちが暖を求めて集まっていたりするし、周囲には「源泉監視所」やポンプがある。(写真1)
しかし、他の地図を見ると、温泉寺近くに源泉があるし、写真を調べると、小屋があってそこが源泉になっている。(写真2)。
なんかここが源泉みたいだよなあ。たぶん源泉は幾つかあって、「奥日光高原ホテル」とかと「休暇村日光湯元」ではお湯が違うのではないか? そう考えれば、お湯の濃さの違和感は解決する。
休暇村のロビーでは「メイプルシロップの作り方」の説明会みたいなものが開かれていた。この宿はこう言う無料参加出来るイベントが幾つかあって、楽しそうだ。昨夜も「星空を見る会」があったようだけど、外は寒そうだし防寒の用意がなかったのでパスした。連泊しても飽きないような工夫がされているし、スタッフもみんな親切。この宿は素晴らしい。また来たい。
ただ一つ問題があるとすれば、室温調節が上手く出来ないこと。28度もあって暑かった。温水暖房のセントラルヒーティングだが、お湯を絞ると明け方寒くなるし……これだけが問題。
11時20分頃に、Fさんが迎えに来てくれた。
今日も車に乗せてもらって、東武日光駅へ。
しかし……体臭がマッチ棒の匂いになってしまった。白濁硫黄泉というか硫化水素泉は好きだけど、この匂いが長く染みついてしまうのは、どうもねえ。
途中でランチ。中禅寺湖畔に、安くて美味いトンカツの店「浅井」を見つけたのだが、店の前には行列があったのでパス。他にもいろいろお店は並んでいるが、駐車場がない。あるけど店から離れているので、パス。
いろは坂を走って、神橋近くの「あさやレストハウス」へ。昨日入った「レストラン匠」の向かい側。
お腹がまだ空いていなかったのに、カツ重を食べた、もう満腹。
東武日光駅まで送って戴いた。Fさんには大感謝。
帰りは特急を使わずに普通電車で帰ろうと言うことになり……新栃木と南栗橋で乗り換えて、順調にいけば約3時間。特急を使えば約2時間弱。東武は、長距離は特急を使えというダイヤにしてしまった。以前なら日光まで「快速」が走っていて、追加料金なしの車両にトイレがあってクロスシートでシートがふかふかの快適な電車が走っていたのに……。
今はトイレが付いていないので、乗り換え時に駅のトイレに行くと、1本遅らせることになる。新栃木では1本待つと約30分、南栗橋でも20分ほど待つことになってしまった。道中長いから、途中何度もトイレに行きたくなるし。
結局、13時43分に東武日光を出て、北千住に着いたのが17時18分。鉄道の旅は鈍行に限る、と言うのは「映画館は小便臭い場末に限る」とか言いたがるスノッブ。ある程度長距離の旅は、各停は辛い。いや、それも、車両にトイレが付いてればまだマシなんだが。JRは中距離電車にはトイレが付いてるのになあ。
ヘトヘトになって帰宅。
くーたんが出迎えてくれた。拗ねて素っ気なくて知らん顔をすることもあるが、今回は出迎えてくれた。
早速、荷解。行き慣れたところには、ガイドブックは不要か。なんせ、荷物を軽くしたい。一泊二日の旅だしねえ。
9日付け分の日記を書いてしまおうと思ったが、疲れてしまって、もう無理。
iMacのマウスが突然利かなくなるし、再起動したら今度はキーボードを認識しなくなるし……。そろそろこの愛機2012lateもヤバくなってきたかな?
腹が減らないような、減ったような。8枚切りのマーマレードトーストとダブルソフトのトーストに牛乳。これが夕食。
撮った写真を整理して、「アド街ック天国」東村山を見ていたら寝てしまった。「新情報7デイズ」は池江璃花子を涙のヒロインに仕立て上げていて、ちょっとこれは違うんじゃないの、と見るのを止める。
風呂に入って、温泉臭を取る。
「人生最高レストラン」を見て、0時6分、就寝。
5月25日/OS再インストール・仕事・三合金局で田無神社、そして新宿で桂花ラーメン
7時36分起床。
晴れ。
くーたんが好きなはずの毛布に入らなくなったのは匂いが付いているからだろうと思って、急遽洗濯。
その間に朝のモロモロ……の前に、iMacのOS Mojaveを再インストールする。
サブ機のMacBookAirで日記を書きながら、iMacをリカバリー・モードで起動するが、リカバリー・モードが使えない。そういやこれは前からそうだった。なので、OSを改めてダウンロードして上書きインストール。
MacBookAirで日記を書くが、どうもキーボードが使いにくい。まあこれは慣れだろうけど。東プレの深く沈むキーボードじゃないとダメなんだよなあ。
再インストールはすぐに出来たが、その後のアップデートなどをしないと「旧OSだけど最新の状態」にならない。しかしこのアップデートがなかなか出来ない。Appleのサイトに繋がらない。9時前だからか? 始業前だから? そんなことはないだろうけど。
なんとか日記を書いてアップして、アサメシ。ダブルソフトのトースト、ハムエッグ、牛乳、コーヒー。
毛布を干す。
で、iMacは相変わらずアップデートが出来ないので、引き続きMacBookAirで仕事開始。
最終章を書いていると突然、Appleのサイトがきっちり動き出して、アップデート分をあっという間にダウンロードしてインストールし始めた。どうして不調でどうして正常になったのかよく判らないが。
で、ほどなくOSの再インストールとアップデートは完了。セキュリティ・ソフトの「ESET」も問題なく作動しているので、安堵。
iMacLate2012はまだまだ使えるぞ。OSを再インストールして、気のせいか、動きもキビキビしている感じがする。そもそも。ESETが動かないだけで、ネットもメールも仕事も問題なく出来ていたんだけど。他に使えない機能が発生していたんだろうけど。
仕事に集中。
昼は、部屋で「きつねうどん」を作って食う。
14時前に、最終章の前半の、ネタ的に重要だけど凄くややこしいところを書けたので、相方に送る。
で、毛布を取り込んで、外出の支度。
今日は「三合金局」の吉日で、西に行く。
この「三合」って事を知らなかったのだが、本年は巳・酉・丑の三合参りが出来て、「信用取引の有利、金銭融通、財運を強める効果」があるらしい。一昨年のようなキッチキチの暮らしはもうしたくないので、金運は欲しい!
今年は、「5月に自宅より西の方位 (酉) へ1回、9月に北北東の方位 (丑) へ1回、翌年1月に南南東の方位 (巳) へ1回の計3回、すべてきちんと吉日を選んで、お参りすることが必要」らしい。で、今日はその吉日。
調べたところ、田無にある「田無神社」がよさそうなので、行く。
吉方取りとは違って時間の縛りはないようだ。
高田馬場で西武新宿線に乗り換えて、田無。
駅から10分ほど歩いて、「田無神社」。境内が広くて凄く立派な神社。(写真1)
お参りしてお神籤を引くと……、初めて見る「大大吉」。大吉は知ってるけど、その上って事?
いやあ、この通りになれば嬉しいんだけど。(写真2)
境内には「5つの龍」がいて、それぞれにお参りして、ご神木にも触れて、境内で休憩。
お水も取れそうだけど、完全に市街地だから……。
久々に「千住の外に出た」ので、楽しかった。
西武新宿まで乗って、新宿駅まで歩く途中にある「桂花ラーメン新宿東口店」に行く。場所はうろ覚えだったが、ドンピシャで到着。ここで食べるのはもう20年ぶりくらいか。最近はずっと池袋のお店で食べていたので。
凄く狭いのにビックリ。以前は2階席で食べた記憶があるんだけど……たしかに二階に行く階段はあったが、全体にもっとゆったりしていた記憶があるんだけどなあ。
一階はカウンターのみ。ターローメンの大盛りにする。
いやもう、美味い!もの凄く美味い。豚の角煮は口の中で溶けるし、太めの麵も美味い。スープも美味い。生キャベツがスープでしんなりしていくところを食べるのも美味い。
しかし……お店の様子が気になる。こんなお店だったかなあ。
18時過ぎに帰宅。
相方から最終章前半のチェックが届くが、じっくり読まないとチェックの意味を誤読しそう。
しかし、歩いたこともあるし、久々に新宿に行って、なんだか疲れてしまった。
買ってきたコンビニの「わさびめし」(おにぎり)を食べる、なかなか美味い。
ファイルのことを考えつつ、「バナナサンド☆4人だけの爆笑キャンプ再び!まさかの雨でもテンション爆上がりSP!」を観る。前にも河原で遊んでいたが、その時撮り溜めたものだろう。
早く寝て明日の朝頑張ろうと思ったが、「ブラタモリ・銚子」を観てしまった。銚子は巨万の富を生む街だった、と。好漁場が近くにあって魚の水揚げもあるが、イワシを干して肥料にするのがものすごく儲かったらしい。そして、醤油。
銚子が醤油の一大産地になった理由を説明すればいいのに。 昔は、各地に名産品があって、地方の方が豊かで富もあった。今はなんでも大都市集中。この辺は、昔の方が絶対に良かったはず。地方がそれぞれ個性豊かで経済的にも豊かな方が、バランス的にもいいと思うなあ。
0時35分、就寝。
7月14日/甲府でお水取り
7時26分起床。
曇り。
「おかえりモネ」を観て、朝のモロモロを済ませ、アサメシはダブルソフトのトースト、ゆで卵、牛乳、コーヒー。
仕事開始。徳間新作の第2章。まだ相方のファイルを読み込んで整理する段階。
今夜は甲府でお水取りをするので、一泊旅行になる。出発まで仕事をする予定だが、先に荷造りをしておく。
移動が多いのでボストンバッグよりリュックの方がいい。中サイズのでいいと思ったが、睡眠時無呼吸症対策のC-PAPを入れると、どうしても大荷物になるし、宿泊先で仕事をするからMacBookAirも持っていくので小さいリュックだとパンパンになってしまう。少し重くなるが、大きさに余裕のあるキャスター付きの方にする。
早々に荷造り完了で、安心して仕事。いろいろアイディアも湧いて膨らんできた。
昼メシは、インスタントを使ってスパゲティ・ペペロンチーノを作って食う。
13時を回ると、出発時間が迫ってきたので浮き足立つ。コドモだね。
結局、予定より30分くらい早く家を出る。くーたんには何度も留守を頼む。
今回はJRの「列車限定トクだ値30」を使って特急あずさの指定券を取った(正規料金の半額くらい)ので、新宿に早く着いても1本早い特急には乗れず。特急プラットフォームで時間を潰す。東京駅発の「かいじ」のほうが便利だったかも。いや、今回はギリギリまで家で仕事をするつもりだったのだ。
16時発の「あずさ」で甲府へ。途中、足立区が大雨という警報がiPhoneから流れる。
大月あたりで雨になるが、すぐに晴れて17時27分、甲府着。
駅前ではなく、稲積神社により近いビジホ「ドーミーイン甲府」を予約したので、15分くらい歩く。
甲府の「舞鶴城」をぐるっと回るルートを指示された。遠回りな気がしたが、せっかくだから町中を歩くよりお城を見る方がいいかと、指示通りに歩く。(写真1)
城壁を横目に歩いていると、雷鳴が。遠目の空は暗い。すぐには降ってこないだろう。
しかし、あと1ブロックというところでポツポツ降ってきた。甲府の信号は長い。なかなか青にならない。
降ってきた!と思ったら、アーケードのあるところに入れたので、間一髪濡れずに済んだ。
18時前にチェックイン。
今回の吉方は今日の3時〜5時、21時〜23時、そして23時〜翌日15日の1時、15日の17〜19時と変則(ちょうど陰陽替わりらしい)なので、どうせなら14日と15日分の2つを戴こうということで、ホテルの「30時間ステイ」プランを選択した。もちろん観光や食べ歩きはせず、部屋で仕事をするぞ。
荷解して、少し休憩して、18時20分ごろに外出。すぐ近くがアーケード街で、食事処が並んでいる。
「銀座富士アイス」というかき氷屋さんみたいな屋号のお店でオムライスを食べる。昔はかき氷を出していたけど冬はぜんざいとかを出し、ラーメンも出すようになって……という感じのお店。
オムライスはなかなか美味しかった。
その並びのおにぎり屋「かにや」さんで、おにぎり3つを握って貰って持ち帰る。
アーケード街は閑散としている。とても気の毒なほど。
ホカホカの握りたてが美味しそうだったので、部屋に戻って早々に1つ食べる。うにくらげ。とても美味いので、もう1つ。紫蘇の実。これも美味い。もう1つと思ったが、さすがに我慢して仕事。
が、どうせなら温かいうちに、と最後の1つの「鮭」も。やっぱり美味い。
お水取りの時間は21時だが、初めて行くところだし、夜だし、有名な神社だから物凄い行列が出来るかもしれないし……と早めにホテルを出る。
雨はあがっていた。
マップの指示に従って歩く。予定所要時間より早く、20時40分頃に稲積神社に到着。(写真2)
この神社は、イラストレーター・画家のとやまみーやさんがかねてから縁があって、絵を奉納している。なので、境内の詳しい事を教わった。ただひとつ心配だったのは、夜が遅いので閉門されているのではないかということ。閉門する神社って、ないか。お寺は閉門するところはあるけど。
まずは、お参り。ご神木にも触れるが、根元にキレイな猫がいた。くーたんに似た茶トラ。逃げていったけど、こっちを伺うように、付かず離れず。
その猫を追うように境内をぶらぶらするが、20分はなかなか潰せない。
20時50分頃にお水取りが出来る場所の前に行って、ひたすら待つ。依然として誰も来ない。どうせなら、一番乗りしたい気分。一番乗りにまったく意味はないのだが。(写真3)
と、20時55分頃にタクシーがやってきて中年のご夫婦が下りてきた。ご亭主の方が「まだ早いよ」と言うが、奥さんの方が「いいのよ」と言って、21時前にお水を採った。まあ、こういうのは考え方はそれぞれだから。
で、21時になったので、まず先に、お砂取り場でお砂を戴く。そうしていると、ご夫婦が御水を採り終えたので、おれも採ろうとしたら、「お水取りですか?」と奥さんが声をかけてきた。
今回が初めてで、先に武田神社に行ったら新型コロナ禍でお水取り場が閉鎖されていたらしい。すこしお話をして、別れる。
ずっと前、上総一宮神社にお水取りに行ったら物凄い行列が出来ていて、時間内に取れなくなりそうだった「恐怖体験」があるので、ついつい用心深くなってしまう。しかし、あの時以上に混んだことは、ない。
21時8分、ミッション・コンプリート。
ゆっくりとホテルまで戻る。
23時まで「無料の夜鳴きそば」サービスがある。ゆっくりお風呂に入って、これを食べたい。お水取りに手間どったら諦めるしかないな、と思ったら、21時20分にはホテルに帰ってきた。 歩いて気づいたのだが、この界隈にはソープランドが多い。いわゆる「歓楽街」? 今はひっそりして人通りもほとんどないんだけど。新型コロナ禍だよねえ。
10階の露天風呂にゆっくり入り、無料のアイスを食べ、1階に降りて、無事に「夜鳴きそば」を戴く。シンプルだが、美味い。
部屋に戻って仕事を再開するが、なんだか疲れてしまって、「報道ステーション」や「ニュース23」を観て、0時9分、就寝。
7月15日/仕事して稲積神社再訪して、帰京
エアコンを効かせすぎて、寒い。寒いとサムい夢を見る。「いんちき自己啓発セミナー」にひっかかって、講師の女に矛盾点を突っ込むと逆ギレして開き直ってあっさり馬脚を現した。スピーディーな展開で30分ドラマを観ているような感じ。で、騙された側のおれが「そういう場合はこういう風に言い訳しなよ」と屁理屈指南をする、という不条理な展開のところで目が覚めた。おれは「自己啓発」そのものを胡散臭く感じていてセミナーなんかまったく興味がないんだが。
で、6時50分に目が覚めてしまった。旅先ではけっこう寝坊するのだが。
晴れ間が見える。
朝風呂も浴びず、6時30分にオープンしている朝食にも行かず、昨日分の日記を書いて、8時からの「おかえりモネ」を観る。テーマ曲の歌詞が、何度聞いても「椰子の宴会の正しさが」と聞こえてしまう。「ヤジロベエみたいな正しさだ」が正解なのね。鼻にかかった歌い方だよねえ。
見終わって、朝食へ。
ビュッフェ形式。まずは和食コースで、いろいろ小鉢にご飯、海苔、出汁巻き玉子、鮭の塩焼き、アサリの味噌汁、お漬け物、ソーセージと目玉焼き。ご飯をお代わり。次いでスクランブル・エッグにクロワッサン、ご飯茶碗にコーヒーと牛乳を入れてカフェオレを作って。ヨーグルトで〆る。
部屋に戻って、日記をネットにアップして、仕事開始。
昨日はあまり進まなかったが、今日はスイッチが入って、どんどん書ける。昨日あれこれ練った成果だ。
窓外を観ると、雨が降ってきた。気象レーダーを見ると凄い雨雲が甲府市を通過する。たしかにガンガン降ってきた。
MacBookAirの画面が小さくて、目がショボショボしてきた。普段は使わない「遠近両用眼鏡」の老眼鏡部分を使ってみたが、たいして効果が無いので普段のメガネに戻す。
仕事は進む。弾みがつくとどんどん書ける。
お昼までに1ブロック書き終えた。
次のブロックの場面転換をどうするかで詰まったので、気分転換に外出。雨もあがって晴れてきた。
稲積神社を再訪する。とやまみーやさんが奉納した絵を見せて戴かなくては。
今日はバスに乗る。ホテルのすぐ近くにバス停があって、バス停3つ分ほど乗って、降りて、しばらく歩く。これは北参道。
本日は表参道に回って、境内の写真を取る。(写真1)
お神籤(小吉)を引いてお守りを買って、応対して戴いた宮司さんに、奉納された絵を拝見したいのですがとお願いすると、快く本殿に案内して戴いた。なかなか愛らしい絵だなあ。(写真2)
写真を撮って、お礼を言い、辞去。
せっかくなので稲積神社に隣接する「遊亀公園」に回ってみたが、リニューアル工事の最中で、動物園の中から動物の鳴き声が聞こえていたが……。
ここは稲積神社の境内の一部かと思ったら、公園敷地は時宗寺院の一蓮寺旧境内だった。明治になるまで一蓮寺と稲積神社は一体だった。
この動物園は日本で4番目に古い由緒あるところ。せっかくだから入ればよかった。
しかし……晴れると、暑い! 風は爽やかなのだが、日差しが強い。夏だよね。
「遊亀公園」バス停に向かって歩いていると、「日替りランチはトルコライス」の看板に惹かれて「御食事かめ」に入り、トルコライスを頼む。
出てきたトルコライスは大盛で、食い切れるか? と思ったし、実際、完食するのは大変だったが、残さずきれいに食べました。
帰りもバスに乗る。
バス停からアーケード街「甲府銀座通り」を歩く。(写真3)
おれの田舎の徳島も、かつて隆盛を誇った県内随一の繁華街「東新町商店街」が見る影もなく衰退してしまったが、そんな感じ。後から調べても、同じような栄枯盛衰。近くのワシントンホテルに併設(営業はまったく別)されていた映画館は2018年に閉館したまま、転用もされていないらしい。
ホテルに戻り、休憩。15時になったので、大浴場に行く。
いいお天気の中、露天風呂に浸かるのは最高の気分。富士山は曇って見えなかったが。
部屋に戻って、仕事再開。しかし帰る時間のことを考えると浮き足立ってしまったので、今後の展開をメモにして書き込む。外出前に詰まった部分もアイディアが出たのでするっと展開するだろう。
眠くなったので、ベッドに寝そべってワイドショーを観る。 このまま寝てしまって帰りの特急に乗り遅れたりするのがイヤなので、荷造りして予定より早くホテルをチェックアウト。
甲府駅までキャリーケースをガタガタ言わせながら引っ張って、ゆっくり歩く。
アーケード街を右に折れてテキトーに歩いて、ココリという大きなショッピングセンターの脇を抜け、紅梅北通りに出る。
広々した芝生が美しい、気持ちがいい広場に出たが、これは「舞鶴城公園」の一部らしい。
甲府も、いろいろ歩き回ると、いい街だなあと思う。落ち着いていて、やっぱり甲斐国の空気も感じるような感じないような……しかし北千住とは確実に違う「なにか」を感じる。そりゃそうだよね、って事ではあるけど……舞鶴城の存在が大きいのだろう。
で、ここで道を間違えて、右に折れて長い登り坂の通りに入ってしまった。これはJRの線路を跨いで甲府駅北口に抜ける道だった。もう一本先の道を右折すれば、素直に南口に出たのに。
けっこう汗をかきつつカートをゴロゴロ引いて坂道(なだらかだけど)を上り、山梨県庁を左に見て、線路を越えて、北口。まあ、時間はたっぷりあるから。
駅前がきれいに整備されていて素晴らしい。
18時を過ぎたが、腹は全然減らない。トルコライスのインパクトは絶大だ。
駅ビルのセレオにある土産物屋で相方へのお土産を買ってレストラン街に上がったが、何も食べたくない。だったら無理して食うことはない。
駅構内に入る。駅弁はほぼ売り切れだが、車内で食べるほど腹は減っていない。「いろり庵きらく」もあるが、そばも食いたくない。
上りプラットフォームにあるエアコンの効いた待合室に入って時間を潰す。18時35分発千葉行きの特急「あずさ」を見送る。おれは19時2分、甲府始発新宿行きの「かいじ52号」に乗るのだ。
車両が滑り込んできて、シートに収まる。来た時乗った「あずさ」と同じ7号車3A。約90分の旅。
ビュンビュン走って設備もいい特急は好きだ。各駅停車に旅情を感じる向きもあるが、最近の各駅停車の車両で、旅情を感じるものはどんどん減っている。通勤用のロングシートに座ってもねえ。
「かいじ」は停車駅が多いなあ。
北千住で何か食べて帰ろうと思ったが……20時過ぎたら店は閉まってしまうことを思いだした。立ち食いそばも食えないって、おかしいだろ。
20時37分、新宿着。
南口コンコースの駅弁屋を覗いたら「深川めし弁当」があったので買う。今の腹具合にはちょうどいいだろう。
山手線は着席できた。
日暮里で一度改札を出て、Suicaで再入場。
21時30分頃、帰宅。
ドアを開けると、くーたんの鳴き声が聞こえた。抱っこして抱きしめる。稲積神社で見た猫がくーたんそっくりだったので、「もしや」と悪い事を考えたりしたが、くーたんは元気だった。ごはんも殆ど食べていたし。
留守番のお礼を言って、早速夕食の用意をして、出す。
おれは荷解き。洗濯物を洗濯機に放り込み、MacBookAirをウチのネットワークに接続して、旅先で書いたファイルがきちんと母艦iMacで使えるか、確認。
DesktopにあるファイルはiCloud上にあるので、ネットに繋がっていればどこからでもアクセスできるのはとても便利だ。
おれが帰宅して新しいごはんが出たのに安心したのか、くーたんはガツガツ食べて、吐いてしまった。しかしその1回だけなので、安心。
おれも夕食。「深川めし」の弁当はなかなか美味い。優しい味だし。
旅行から帰ってくると冷淡なことが多いくーたんだが、今夜はベタベタ。膝の上に乗せるとゆったり寛いでいる。
0時55分、就寝。
10月15日/大吉方前日、日光先乗り
6時35分起床。
薄曇り。
朝のモロモロを済ませて、「おかえりモネ」を観る。亮ちんは無事に帰還して、みーちゃんに本音の一部をぶつける。亮ちんの闇は深い。
アサメシはダブルソフトのトーストの半分にバター風味のマーガリン、残りの半分にクリームチーズ。ゆで卵、牛乳。
今日は日光に大吉方のお水取りに行く。お水を取れる時間が16日の午前5時なので、先乗りして今晩は日光に泊まる。始発電車で行っては間に合わないし、前夜からレンタカーを借りると高いしで、思案した末に日光泊。
その支度をする。といっても睡眠時無呼吸症対策のC-PAPと着替え、お水を入れる容器にMacBookAirを入れるだけだが。リュックに入れるとパンパンになったのでボストンバッグに詰め直す。
相方から電話が入って少し話して、11時30分に自宅を出た。
が……。あれ? たしか13時過ぎの東武特急に乗るはずでは、と思ったときにはもう北千住駅構内にいた。
1時間も早く駅に来てしまった。今日の占いでは「思い込みに注意。公共交通機関の出発時間を勘違いして乗り遅れる可能性あり」とあったが、その逆になった。まあ乗り遅れるよりマシか。
予定より早い「特急けごん」の特急券を買う。12時42分発。
おれは「食べ鉄」なので、駅弁を買って東武特急「リバティけごん」の車中で食べるつもりだった。それより早い特急にしても発車まで1時間もある。ベンチに座っているだけでは間が持たないので、上りプラットフォームにある「小諸そば」で、舞茸天丼盛りそばセットを食べてしまった。美味い。
だったら駅弁を止めるかおにぎりにしておけば良かったが、売店で「牛肉弁当」を買って、特急プラットフォームに入り、待合室で40分ほど待つ。
持ってきた「MacFan」を読んでいると、12時40分になった。
定刻通りにスペーシアがやってきて、乗り込む。
早速、駅弁を食う。春日部あたりで食い終えてしまった。さほど美味くない。やっぱり幕の内の方が無難だよなあ。まあこの分、晩飯を減らせばいいだろう。
車中でMacBookを使おうとしたら起動音はするけど画面が現れない。
壊れたかと焦ったが、もしかするとバッテリーがへたっているのかもしれない。いや、そう信じよう。今朝、起動させたら問題なく立ち上がったのだ。
新栃木から乗ってきた老夫婦、特急券を持っていなくて不安そう。リュックを胸に抱えてちょこんと座っている。車掌が来て話しているのが聞こえた。どうやらJRと間違えて乗ってしまったらしい。新鹿沼まで止まらないと教わって「え!」と言っていたが……ふだん電車に乗らないんだろうなあ。
この老夫婦は無事に新鹿沼で下りたが。
14時過ぎに東武日光着。
ゆっくり歩いてもJR日光駅前にある「日光ステーションホテル」は5分とかからない。
チェックインは15時だから、しばしロビーで待つ。それでも14時40分頃には部屋に入れた。喫煙可の部屋にして貰ったら、部屋が臭い。吸うくせに部屋が臭いのは嫌。でも喫煙ブースまでわざわざ行くのも面倒だし(自宅では、くーたんの受動喫煙のことを考えて部屋の中では吸わない)。
夕食で外に出るまで仕事しようと、きちんと動くことを祈ってMacBookAirを取り出し、早速電源アダプターを繋げると、問題なく起動した。ってことは、バッテリーがもうダメなのかも。もしくは、ずっと起動していて無駄にバッテリーを食っていたとか。
安心して、ちょっと外出。明日のために、JR日光駅前の水が取れるところを確認したが、チョロチョロしか出ていない。これなら東武日光駅前のお水が取れるところまで行った方がいいかも。いや、あっちは蛇口式で普段は流れていないがここは常に流れている。それに、せっかく日光駅前の宿を取ったのだから予定通りJR日光駅前で御水を採ろう。(写真1)
部屋に戻って仕事を始めるが……目が霞んでどうもいかん。特急の車中でiPhoneを見すぎたか?
それでも目薬を点してなんとか進める。しかし、目が霞むとどうにも調子が出ない。それに13インチだと文字が小さくて見にくい。おれは近視がキツいので老眼鏡を使っていないが、そろそろ必要か?
17時を過ぎて、夕食を食べに出る。調べると「餃子のうめちゃん」が美味しそうだ。ここの「白ラーメン」と水餃子を食いたい。しかし、金曜は夜の営業はしていないとの情報もあるが……閉まっていたら隣の「梵天」に入ろう。
歩いて5分。「餃子のうめちゃん」はやっぱり閉まっていた。食べログもグーグルも情報が古いぞ!
「梵天」で濃厚塩ラーメンと半チャーハン、餃子3つのセットを食べるが、ちょっと脂っこい。トシだなあ。
食事を済ませてホテルに戻る。
夜の日光って久しぶり。
ホテルはライトアップされて美しい。JR日光駅も以前はライトアップされていたのだが……新型コロナ禍が収まって観光客が戻ってきたらまた再開するかな?(写真2)
一度部屋に戻って、大浴場へ。ここは奥日光から温泉を運んでくるので、一応「天然温泉」。
お風呂で千葉のリフォーム業の方と話し込んで、いろいろとお話を聞く。今も千葉で一昨年の台風の復旧が進まないのは、手が足りないと言うよりも、保険の処理が揉めて着工できない事案が多いらしい。外資系の保険の方があっさり保険金が下り、日本の保険会社の方が支払いが渋いらしい。てっきり逆だと思っていたので意外だった。現場の人の話は聞くものだ。
部屋に戻ると、いくぶん目の調子が戻ったので、仕事再開。しかし風呂上がりに「キリン本搾りグレープフルーツ味」を飲んだので、次第に酔っ払ってきた。
21時まで仕事をしたが、眠くなってきたので、早々に寝ることにする。明日早起きして今日できなかった分、仕事をしよう。
ということで、21時16分、就寝。
ふかふかの布団が気持ちいい。
爆睡。
10月16日/お水取り&相方と夕食
4時55分起床。
iPhoneの目覚まし音楽が鳴る前に目が覚めた。
夜明け前。
支度をして、5時過ぎにホテルの目の前のお水取り場へ。
誰もいないので、悠々と場所を独り占めしてお水を戴く。
お水取りは、別に神社に湧く水でなくてもいい、と教わった。その土地に湧く水であればいいのだと。日光二荒山神社の「神苑」は通常は9時開門。今日は特別に6時開門だが、歩いていくのは大変だしどうせ混んでいるだろう。
部屋に戻ってMacBookAirを起動して、6時になるまで昨日分の日記を書き、中断して、朝風呂。浸かって温まるだけ。
部屋に戻って、日記を書き終えて、仕事開始。
幸い、目の調子は戻ったので、快調に進む。
7時になったので、朝食を食べに行く。
行列が出来ていた。少し遅らせた方がよかった。第1陣が食事を済ますと空いたから。
このホテルには何度も泊まっていて、料理が美味しいことは知っていたが……朝食ビュッフェ、なんだか以前より並んでいる料理が減った気がする。しかも洋食メインで、和食用の料理はゼロ。いや、野菜の筑前煮と湯葉、納豆だけはあったが。日光特産のたまり漬けとか出汁巻き玉子とか焼き魚、そして海苔があればいいのに。
ごはんとしては、「朝カレー」と「朝牛丼」の用意があったけど。
朝食名物の「オーダーで焼いてくれるオムレツ」に、ベーコン、ソーセージ、ジャーマンポテト、クロワッサン、丸いパン、カフェオレ、コーンフレーク、オレンジジュースに牛乳。
そして朝カレーも。この朝カレーの分が食べ過ぎた。美味しかったけど。チーズオムレツも美味しかった。
部屋に戻って、「おかえりモネ今週のまとめ」を観る。亮ちんの「おれ、幸せになってもいいのかな?」というセリフ、金曜に観たときはクサいと思ったが、改めて見ると、感動して泣いた。亮ちんに「お前にはなんも判らない」と言われたモネは「判らないけど、判りたい」と答えたが、この言葉は重い。
このドラマを書いた脚本家の安達奈緒子さんは、このセリフをテーマにしたようなことをインタビューで答えていたと思う。
10時ぎりぎりまで仕事をしてチェックアウトして、二荒山神社にお参りして帰ろうと思っていたが……どうもおれは「自宅で仕事をするのが一番」のようだ。違う場所で仕事をすると落ち着かない。いつも使っている東プレのキーボードとまったく感触が違うし。
というわけで、髭を剃って、9時前にチェックアウト。JR日光駅のコインロッカーに荷物を預けようとしたら小銭がない。9時7分の「世界遺産バス」が来た。重いカバンを持って行っちゃおうかと思ったが、重すぎるのでパス。
改札の窓口で両替して貰ってコインロッカーを使い、9時27分のバスを待つが……ここで悪い知らせが。土日は「世界遺産バス」は二荒山神社の前には行かず、その下の「西参道前」と折り返し運転なんだって。土日は観光バスがたくさん出入りして道が混んで運行しづらいからだとか。しかし土日は観光客が多いのに、なんという不親切! 観光バスの団体客のことばかり見ずに、個人客をどうして見ないんだ! 重いカバンを担いで、あの長い坂を上ったかも、と思うとゾッとした。
土日に日光には行くなって事だな! 東武バスに抗議メールを送っておいた。
9時27分のバスで、「西参道下」まで行き、二荒山神社までの長い登り坂を歩く。
雨も降っているが傘を差すほどではない。
暑い。汗と雨でもうグショグショ。
二荒山神社に、到達。
お参りしてから、お神籤を引くと……なんと「凶」!二荒山神社にはもうかなりの回数のお神籤を引いているが、だいたい「大吉」か「吉」だった。「凶」が出るのは初めて。というか、神社でお神籤をひいて「凶」が出たのは生まれて初めてかも。
うわ~「凶」か!(写真1)
日光で一番好きなのは、二荒山神社から東照宮につながる道。ここは本当に好きな道だ。が……「凶」を引いた動揺と、雨と汗で心穏やかではない。眼鏡も曇って前が見えづらいし。
こういう時は、とっとと撤収するのが一番。
「総合会館前」までショートカットの階段を下りて、少し待って帰りのバスに乗り、10時26分にJR日光駅に到着、ロッカーから荷物を出して10時29分の宇都宮行きに乗れた!
本当は、東武の特急を使う方が時間は圧倒的に早く着くし、料金的にも安いのだが……雨が降ってるし重いカバンを担いで東武日光駅まで歩くのは嫌だった。朝飯を食べすぎて、せっかく特急に乗っても駅弁を食べられないし……。
宇都宮回りもたまにはいい。
JR日光線は、東武線より田舎を走る。雨に煙る景色は風情がある。なかなかいいなあ。ボックス席で眺めたかったが、ロングシートのみ。
ゆっくり走って宇都宮には11時過ぎに到着。上野まで乗り通すなら11時15分発の熱海行きがあるが、久喜で東武線に乗り換えるので、その後出る湘南新宿ラインの快速の方が早い。
で、11時35分発の逗子行きに乗る。駅弁を食べないので普通車で。
1時間弱で久喜。東武線に乗り換えて、40分で北千住。前回、奥日光に泊まって、東武線の普通電車を乗り継いで帰ってきたときは、5時間くらいかかった。トイレに行くので電車を1本送らせたりして、待ち時間が凄く長くなったりした。
13時過ぎに北千住着。
14時前に自宅に帰り着いた。
くーたんを抱っこして留守を詫びた。ゲロの跡はなかったが、ウンコはあった。処理して、荷解。C-PAPとMacBookAirを持っていくと、電車旅でボストンバッグは重くて無理。これからはキャスターの付いたバッグを使おう。帰ってきてキャスター車を拭くのが面倒というか、バッグ自体が重いから、「ここぞ」という時以外使わないのだが……もっと使おう。
各種データを母艦iMacに無事に移し、昨日分の日記をアップ。
今朝は二荒山神社往復で汗をかき、重い荷物を持っての移動でも汗をかいたので、シャワーを浴びる。
今夜は所用で外出している相方と錦糸町で会って、同じ大吉方なので採ってきたお水を渡し、日光土産や文春アンケートも渡す。
すこし休んで、また外出。
約束の16時30分より早く、錦糸町のアルカイーストのダイソーで長蛇のレジに並ぶ相方発見。水性マジックペン2本を一緒に買って貰い、10階のレストランフロアにある「バケット」へ。ここの割引クーポンの期限が10月16日なので使ってしまおうということで。
チキンと季節野菜のグリルにしたが、とても美味しい。パン食べ放題、フリードリンク。
日光の報告をして、お水やお土産などを渡す。
帰路は前回と同じく東武浅草までバス。
今日は東武線に乗りまくった。
19時過ぎに帰宅。
くーたんに夕食を出し、「出川哲朗の充電バイクの旅SP」を見て、「アド街ック天国」を見る。流山と言いつつ、取り上げるのは「流山おおたかの森」が中心。ニュータウンより歴史ある「流鉄流山駅」周辺のほうが面白いのに……ダメだなあ。ガッカリだよ。
観ていて半分以上寝てしまった。
「新情報7デイズ」を観るが、たけしがナニを喋っているのか半分以上判らない。
こりゃもう早寝しようと、22時21分、就寝。
「第4部」に続く……。
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