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【広告・マーケNEWS】消費者を「主人公」にする体験消費や青春の1ページに残すブランド戦略・・などトレンドニュースまとめ

毎朝1つずつ、広告・マーケの最新トピックから得た洞察を投稿しているホイポイプロダクションズのX(Twitter)の1カ月分の内容をテーマ・項目別にまとめて掲載します。

広告クリエイティブ

PickUP①:人気マンガのパパ3人が、父のホンネを代弁

「ユーザーの代弁をする」ことで、広告は人に寄り添える。ユニクロの父の日広告はバカボンのパパやヒロシがちゃぶ台でビール片手に「父の日忘れられたらツラいから忘れちゃおう!」などと語り合う。「1日の『ありがとう』で、364日がんばれちゃう。」のコピーも、ユニクロのLife Wearとの親和性も秀逸
参考:3人の国民的マンガの「父」が語り合う、ユニクロの父の日広告

PickUP②:異色コラボ・・と見せかけた超・合理的企画

リカちゃんと藤岡弘、のファミリーコラボは異物感満点で素晴らしい。でも実はメチャクチャ理に適っていて、ワンニャンシェアハウスという商品と愛犬家ファミリー藤岡家の親和性。そして実は藤岡家って三姉妹。コミュニケーション対象を未就学児とその母親から広げたいという意図があるのだそう。
参考:タカラトミー リカちゃんと「藤岡弘、」一家がコラボ ファミリー層へ訴求図る

PickUP③:青春の1ページに残すブランド戦略

「青春の1ページに残すブランド戦略」は強い。キットカットは受験生に寄り添い続けているが、カロリーメイトは2018年から夏の部活生に寄り添い続けている。今年のテーマは商品名にもかけた「チームメイト」。部活に入る理由としてチームメイトの存在を挙げる生徒がアンケートでもやはり多かったという
参考:カロリーメイトの部活生応援ムービー、今年は「チームメイト」がテーマ

このNEWSを基に作成した記事はコチラ➡LTV時代のマーケティングの勝ち筋。ポッキーとガッキーに学ぶ「青春の1ページに残す」ブランド戦略 - アトリエライフ通信 (hoi-poi.net)

PickUP④:しごおわ、だけでは一日は終われない。

インサイトとは生活者が肯定してほしいココロのツボでもある。西野七瀬を起用したほろよいの新CMは「夢中がはじまる」をスローガンに、しごおわのままでは一日を終われない多趣味女性の「自分時間」がほろよいの「プシュ」を合図に始まる様子を描く。趣味に浸ることを全肯定することで生活者に寄り添う
参考:「ほろよい」がブランドメッセージ刷新 西野七瀬がCMキャラクターに

▶このNEWSを元に制作した記事はコチラ➡【自分時間 vs 社会という敵】しごおわでは一日が終われない若者たちに刺す企業コミュニケーション - アトリエライフ通信 (hoi-poi.net)

PickUP⑤:フォーマットもまた、メッセージである。

フォーマットもまたメッセージである、の一例が若者に向けたアニメーションでの語りかけ。セブンイレブンは環境への取り組みをわかりやすく伝えるため「ゆるふわコンビニエンスコメディ」がコンセプトのアニメを制作。ブロッコリーの茎を使用したスムージーで環境への取り組みをアピールしている。
参考:セブン、環境配慮の取り組み伝えるCM アニメで「小難しさ」の低減図る

PickUP⑥:育成キャラは最強のエンゲージメントを持つ

ゲームのキャラはニッチだがコミットメントが強いので熱量が高い。亀田製菓の「無限のり/えび」とコラボした七瀬陸はアイドル育成シミュレーションゲーム中のグループ「アイドリッシュセブン」のセンターだ。50代が多い米菓を30-40代に広げていく戦略。熱量を一体化するためCMはあえて一度だけ放映。
参考:一夜限りのロングCM放映 亀田製菓、アイドルキャラと米菓のコラボ企画

PickUP⑦:特定の業種に向けて声をかけるアプローチ

特定の業種にフォーカスを当てて商品まわりの注意喚起をするのは速やかな自分ゴト化につながる。広告・マスコミ業界人が眠れないのは有名だが、改めて調査して睡眠偏差値の低さで示すブレインスリープのプロモは説得力がある。#寝ずに頑張ったけど でCGMによるクラスターアプローチも図っている。
参考:広告・マスコミ業界の「睡眠偏差値の低さ」に着目 ブレインスリープのOOH

マーケティング

PickUP⑧:消費者を「主人公」にする体験消費

コト消費の主役は体験消費。これによって人は消費者から主人公になる。アミューズメントパークはもちろん、コンテンツ視聴後のSNS上での考察など、あらゆる場面で体験が求められている。ここに行けばこんな自分になれるかも、といった「体験妄想」をいかにかき立てるか、がマーケターの腕の見せどころ
参考:新たな「体験消費」に心を満たされた人が過去最多。その理由は?

▶このNEWSを元に制作した記事はコチラ➡消費者を主人公にした「魔法の杖」。SNSが変えた暮らしとプロモーション活用へのヒント - アトリエライフ通信 (hoi-poi.net)

デジタルマーケティング

PickUP⑨:最適化の行き着く先は「不快」

最適化の行き着く先は「不快」というパラドックス。それは刺激の同質化による退屈さ・ウンザリ感。刈り取りバナーの最適化の先はオファー疲れを招く。人の気持ちがわからないAIは無制限に最適化を進めるので危険。そこで必要になるのは気づきを伴うクリエイティブであり、そこに人間の働き場所がある。
参考:“広告疲れ”を起こさせない Hakuhodo DY ONEはCTAから「ATA」へ…人による広告表現とAI活用

消費者インサイト

PickUP⑩:20代は流されやすい

価値観の確立は買い物性向にも現れてくる。20代はまだ価値観が確立されておらず、他人の影響を強く受ける。欲しくなくても推しが推してたら買う人が多い。だが30歳を超えたあたりから「欲しくないものはいらない」に変わる。価値観が確立されたともいえるし、アタマが固くなったともいえるかもしれない
参考:20代消費者「推しが使っているモノは欲しくなくても買いたい」FIREBUG調査

ブランディング

PickUP⑪:笑顔の「回数」を増やす

同じことを言うのでも、ニュアンスの解像度を上げる言葉を意志をもって差し込むことでイメージの伝達率は大きく上がる。富士フイルムの「地球上の笑顔の回数を増やしていく。」というパーパスはすばらしい。環境も意識して世界ではなく「地球上」、また一人の人に何度も笑顔になってもらうから「回数」
参考:パーパスは無理なく楽しく、続けていくもの 富士フイルムホールディングス執行役員 堀切 和久氏インタビュー

PickUP⑫:なんとなく・・を打破する勇気。

企業姿勢はキレイゴトをいうより、具体的な仕組みで提示すべき。たとえば従業員を大事にする姿勢を見せることで、お客様はもっと大事にされるだろうと感じさせられる。マイナビが仕掛けたレジに小さなパイプ椅子を置く「座ってイイッスPROJECT」もその一つ。何となく立つのが当然の社会意識を打開する
参考:レジ=立ち仕事の常識を変えていく「座ってイイッス PROJECT」、店頭での導入が進む

PickUP⑬:過去のコミュニケーション資産の上に新たなメッセージを積み上げる

企業が新しいことを始める時、既存の取り組みの上に積み重ねていくのだという意味を伝えるのに有効なのが過去のコミュニケーション資産の活用。「クロネコヤマトの宅急便♪」という長年親しまれたフレーズにカーボンニュートラルを挿し込むことでこれまでの歴史の上に新たな挑戦を始めることが伝わる。
参考:菅田将暉が歌う♫クロネコヤマトの宅急便~、新CMのテーマは「カーボンニュートラル配送の宅急便」

プロモーション

PickUP⑭:文脈を活用した合気道的コミュニケーション

文脈を逆手に取ることで、合気道のように力(媒体費)を使わずとも認識を動かせる。DUNLOP REFINEDは父親層以外にも客層を広げるため、父の日期間に「父の日に買わないで。キャンペーン」を実施。また特設展示場などで機能性を体感できる機会を作った。
参考:「父の日」の購入を薦めないワケ 住友ゴム工業、シューズブランドのキャンペーン

PickUP⑮:町の電器屋さんを、町にひらく。

古くからある「町の電器屋さん」は接点がない層には謎の(怪しい)店。パナソニックが始めたクラシンクはカフェに家電サブスクと料理教室を合わせた体験型店舗。これまで接点のなかった若年層を取り込み、月の来店は50→250人に増加。料理教室は調理家電の購買客向けでLTV最大化を目的に有料で実施。
参考:コーヒーとサブスクで客層若返り 新業態の「町の電器店」、ファミリー電気商会大津店

▶このNEWSを元に制作した記事はコチラ➡魅せる保存食「サヴァ缶」や「ワークマン女子」に学ぶ。売り場のモンタージュでブランドのイメチェンを - アトリエライフ通信 (hoi-poi.net)

PickUP⑯:5感を順々にフィーチャーして、研ぎ澄ます

スタバのコンセプトバー「UTSUWA BAR」のコンセプトは「5感と、コーヒー」。提供価値の領域を味覚や嗅覚ではなく、5感に置いているところが興味深い。様々な感覚やモチーフにイベントごとに順々にフィーチャーしていくことで、自然と5感が研ぎ澄まされ、コーヒーに対する認識も更新されてゆく。
参考:スタバ、器が主役の「UTSUWA BAR」オープン ビバレッジ以外を起点に企画

PickUP⑰:AIによるお墨付き

識者や評論家とは別にAIもお墨つきを与える存在になってきている。AISSY開発のレオは味蕾のかわりに電気信号で味を測定、アジフライにはソースやタルタルより味ぽんが合うことを示した。相性度97.3とか分かりやすく数値化もされるので、そのままミツカンが「アジフライの聖地」でラッピング車両を実施
参考:利用シーンの拡大狙うOOH ミツカン、アジフライと「味ぽん」のラッピング車両

メディア

PickUP⑱:テレビパワー崩壊による、チカラの分散

最近CMがつまらなくなった、と言われる理由はテレビというメディアパワーの低下もある。昔は強いCMを作りさえすればOKだったので、そこに全集中すればよかった。今はそもそもテレビを観てない人が多いのだから、その他様々な施策を補完的に絡めていかないと同じパフォーマンスは出ず力が分散してしまう
参考:分断のあと、私たちの連帯は何がもたらすのか。 2023年クリエイター・オブ・ザ・イヤー受賞 高崎卓馬氏

PickUP⑲:ゲーム内空間の強度

高いエンゲージメントを持つゲーム内での広告体験は強く、プロ野球中継の映り込みより野球ゲーム内での看板の方が印象に残るという。だがCPC/CPA至上主義なのとニッチ(広告主自体がプレイしないとピンとこない)なのでマイナー。本来はブランディング向きで、ストーリーに絡ませるなど展開も無限。
参考:「ゲーム上でしか出会えない消費者が確実に存在する」―ネスレとGumGumが切り開くゲーム内広告のブランディング活用

PickUP⑳:OOHは「人流データ」で変わる

効果検証しにくくROIがわかりにくい施策は避けられる中、それでもOOHは踏ん張っている。確かに見られている感があるからだが、数値化できればもっと伸びるはず。ということで今は「人流データ」をもとに実際に何人がその広告の前を通ったのかとブランドリフト調査などを掛け合わせたデータ化が進む。
参考:人流データ×消費者意識データで進化するOOH広告の効果測定

広報・PR

PickUP㉑:埋もれた社会的意義を数値化して切り取る

PRのキモは視点の置きどころと切り出し方。ロッテが出した「ガム噛み習慣によるオーラルフレイル予防で介護費年間52億円抑制」はわかりやすい。金額の是非はともかく、ガムを噛むことは健康にもよく社会的意義もあることだと気づかされる。今後もこういうガムまわりの気づき発信を積み重ねていくという
参考:ロッテ「ガム噛み習慣で年52億円抑制」 社会的インパクトを数値化


企画の幹は、言葉でつくる。

今回取り上げたような最新の広告・マーケ情報をアップデートしながら、現在様々な企業・ビジネスの支援を行っています。2021年に淡路島移住と同時に立ち上げたひとり会社ホイポイプロダクションズで、代理店サイドと事業部経験、また広告発想と編集視点を身につけた二刀流ライターとして腕を振るっています。単にコピーだけではなく、そもそもの問題点抽出や課題設定から戦略➡表現定着まで一気通貫で手さばきよく対応しますので、モヤモヤした案件があればお気軽にご相談を。マニフェストLPはコチラ▼

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