『STARTUP 優れた起業家は何を考え、どう行動したか 』を読破して
■始めに
御社のWebチームに本配属されて、約1ヶ月が過ぎようとしています。
実際に働いていると、リスティングプラスの中にまた小さな会社がある様なイメージです。
ある意味、次長陣の干渉は受けず社長、部長陣からのアドバイスなどで成り立っているとなると、直に経営の動きを感じる事ができます。
ティール型の組織への移行を進めていく中で、御社のWebチームは最先端を行っていると思います。
マネージャー1人、メンバー3人の構成ですがそれぞれの得意領域がありお互いの不足点を良い意味でカバーできています。
お互いが個性を持っていると、特定分野に置いては主体性が発揮され、いわゆる指示がなくとも最善の結果を産む事に繋がります。
やはり、責任が明確にあるのとないのとでは、仕事への熱量が変わってくると感じています。
組織的な思考をしていくと、より御社のWebチームを大きくするための第二象限の思考が強くなります。
やはり売上ないしは集客の部分が現状の課題です。
チームメンバーで売上を最大化させるには、さらにチームを強固にするにはを考えた際にメンバー視点でもこのプロダクトに対する責任を持つ事が重要ではないか?と行き着きました。
そこで下記、書籍を選定しました。
本書はスタートアップから現在に至るまで成功した起業家の成功事例やストーリーを網羅、また筆者自信がベンチャーキャピタルを営んでいる事から起業視点でのノウハウが詰め込まれています。
ある意味、御社のWebチームをスタートアップ起業と捉えた際に企業としてどう伸ばしていくか?をノウハウとして得たく読み進めました。
■書籍紹介
■視点を統一する
企業理念やビジョンなど会社としての指針はどこの会社にも存在します。
これは、社員の視点が異なると統一性や行動に矛盾が生じる事から、設定されるケースが多数あります。
実際にリスティングプラスもその様な理由で、決定したと伺っています。
行動指針などは特に分かりやすいと思います。
ミクロな視点ではありますが、御社のWebチームとしてもこういった視点は1つや2つ持っていても良いのではと思いました。
恐らく、現在リスティングプラスで行っているプロダクトでは最もスケールが大きく今後成長をさせて行くべきプロダクトです。
だからこそ、ただのチームという視点ではダメだとも思い、明確な行動基準や目標、ビジョン内どれかは設けるべきだと思います。
書籍内では、メルカリの創業者の小泉氏もチーム編成当初は統一性がなく失敗だったと語っています。
逆にビジョンを設けてからのメルカリでは1つの動きが見られました。
賞賛の際に、それは発揮されます。
メルカリではバリューと呼ばれる指針が作られています。
社員が行動を起こした際に、ただ、褒めるのではなく
バリュー通りに行動ができている!視点で褒めるのです。
確かに上記だと自分達の行った動きの正確性などが再確認でき、個人的には士気の向上にも繋がるので効果的だと考えました。
またメルカリ内では、会議室をバリュー名で呼んだり、Tシャツを作るなど宗教の様に扱っていた様です。
実は御社のWebチームも近い事を考えており、月に1度定例で各案件の進捗報告会を行う『御社のWebカンファレンス』たるものを設定しています。
当時は冗談で、当日は黒Tシャツ厳守など話していましたが、知らず知らずのうちにスタートアップに近い動きをしていたのかと思うと、やはりただのチーム規模ではないなとポテンシャルを感じました。
それこそ、御社のWebカンファレンス実施の際に上記事例を元に、提言をしようと思います。
■資本の捉え方
本書を選んだ理由はもう1つあります。
それは新規プロダクトの設計や構築に携わる機会が多いからです。
擬似的にスタートアップの一員になる以上は、せめて社員としての考え方・動き方は捉えたいと思い、選んだ背景もあります。
恐らく、個人事業主も会社経営者も感じているのは資金繰りの部分です。
書籍内のどの経営者も、
「あと〇〇で資金が尽きる」
「現在〇〇万円までなら投資できる」
「3ヶ月はテストできる」などの
元手からの逆算で計画を立てられています。
御社のWebチームレベルでも、正直、資金繰りの部分にまでは手を出せていない部分です。
入っていくか、否かはまた相談レベルですが
6ヶ月で黒字化という見せ方をしている
以上は資金の部分にシビアになる必要があります。
日々のタスク遂行・細かな業務などでおざなりになりがちですが、
売りが立っていても結果的に赤字になっては
元も子もありません。
企業として、個人としてどこまでの領域なら攻められるのか?という部分は積極的に知る・知ろうとする努力をするべきだとさらに思いました。
今、踏み込めているのは月ごとで売上は立ったか、立ってないかの部分なのでトータルで〇〇という見方をできるようしていきたいです。
■マーケットの考え方
上記の思考に近い部分で言うと、クライアントが描く市場が大成するかです。
直近、菊池社長とも話す機会があり、お話を伺うと「根本ダメなら諦める」事もあるという話です。
当然、AとBのサービスがあり、性能は同じBが安価という事であれば
余程の理由がない限りはBへ需要が寄ります。
この様に勝てない市場ならば、戦い方を根本変えないといけないと教えを受けました。
そういった前提もあり、書籍では下記のマーケットの見つけ方が参考になりました。
L事例起点
既にあるサービスを置き換えること
例えば、米国や中国で流行しているサービスの日本版を設計すること
既存で圧倒的なシェアを誇る業界の別軸を考えること
その為にはシェア率の高い企業の歴史を調べる事が重要
L課題起点
日頃使っていて、当たり前のように存在する不満などを解消すること
L構造変化起点
新型コロナウイルスに代表する様な社内情勢や政治・経済に関する事柄で革命を起こすこと
上記の視点が必要となります。
分かりやすいのは構造変化起点です。これにより、パーソナルジムは基本的には対面だった常識がオンラインで非対面で行われる事が常識になりつつあります。
いずれも、情報が何よりも必須です。
特に、リスティングプラスでは米国・中国で流行している手法を知る由もない現状です。
(言語的な問題ですが…)
ただ翻訳を行えばある程度は頭に入るはずなので、今後の情報の取得先は海外に目を向けるなど1歩上のインプットを行い、ビジネス起点を養う努力が必要だと思いました。
ふとした瞬間のアイデアはこういった積み重ねから練磨されるものだと気付かされたので、
1つ1つ工夫をしていきます。
情報も1つですが、既存サービス(市場)の不満点も常に把握しておくのも必須だと思います。
例えば、広告業界だと直近の薬事法の摘発など代理店はプロにも関わらず、法的な観点が弱い点です。
逆に、薬事法問題という訴求が暫くは代理店の広告でヒットするかもしれません。
せめてクライアントの業界やサービスに関するマイナスな要素は把握出来るように、ヒアリングの時点などで情報を取りにいきます。
■ヒアリングはサービス設計の命、しかし、頼り過ぎは効果的でない
マーケット設計の際には、ペルソナから逆算した設計が好まれる傾向にあります。
だからこそ、リアル顧客へのヒアリングは重要ですが、鵜呑みにし過ぎるのも危険だと本書では書かれていました。
例えば、新規プロダクトを開発し、実際に使用してもらい感想を貰ったとします。
例えそこで好反応が得られても、そこのみで判断はできないそうです。
なぜならその後も実際に使ってもらえるかが重要だからです。
あったら、便利、でも使わないは必要ないのです。
グノシー(ニュースアプリ)、フリル(フリマアプリ)などはこのヒアリングを軸にビジネス拡大をしてきましたが、
後者は当時フリマアプリの概念が無かったことから、意見を鵜呑みにはせずに行動ベースで考えていった様です。
確かに実際にヒアリングされて答えるのと、実際の行動では矛盾するケースもあります。
その為、ターゲットがどういった行動を経て、サービス利用する段階になるのか?といった深堀が重要になります。
もちろん最初から正解や100%のプロダクトはローンチできないので、
スタートアップ起業に通ずる部分は、サービスのリリース後のPDCAのサイクルが早い点です。
加えてUI/UXの思考です。
リスティングプラスでも、UI/UXの分野を知る人はいないのではないでしょうか。
自社でサービス、オウンドメディアなどを扱っている場合はこの領域の知識も必要になり、
広告のLPOとは異なった分野になるので
なまじ知識だけでも付けておこうと思いました。この部分は別途書籍で補足します。
■まとめ
一般メンバー視点と起業家(企業家)視点で物を見るのとでは、ビジネスへの俯瞰度が異なります。
本書を読んだだけでも、初回のヒアリングなどの際に聞こうと思った項目は多々ありました。
資金繰りの部分などはプライベートであり、関係性構築が前提ですが
会社として、その部分まで見ますよというスタンスは常に持っていたいです。
いずれにせよ、本格的に広告やマーケティング以外の知識や自分自身の体験は必要かと思いますので、体験が補えない部分は書籍や情報収集で補っていき、付加価値の最大化を測って参ります!
■具体的TO DO
・成功企業の歴史を知る
→どの様に市場で伸びたか
・資金繰りの観点を追う
・業界の課題・不満点・マイナス所を探る
・ヒアリングは鵜呑みにせずに、方向性を知る機会として行動ベースで考える