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5月13日:昼夜逆転の「鳥久」

土曜日。目を覚ますと時計は11:40を指している。毎朝8時に流す目覚ましのラジオが気づけば昼番組になっていて飛び起きた。さすがに寝過ぎた。

雨予報だったので予定のない土曜日。
とはいえ、しばらく雨は降らなそうだったので洗濯を済ませて家を出る。

なんとなく電車で蒲田まで行って欲しかった本を購入。蒲田、ふとあの店のことを思い出して近くまで寄ってみた。

鳥久のお弁当

芸能人にもファンが多いことで有名な「鳥久」。昭和3年から続く鳥専門の弁当屋だ。

過去に何度か店の前を通りかかったことはあって、「ここ、いつも売り切ればかり。見た目は普通の弁当だけどなぜ人気なのだろう」なんて不思議に思っていた当時の無知な自分。ここがあの有名な鳥久の東口店だと知ったのは最近のこと。

ラジオ「ハライチのターン」で岩井さんが「肉と魚があれば肉の弁当を選ぶ。魚より肉の方がうまいに決まっているんだから」でおなじみの肉最強論を語ったあとに、Twitterに鳥久のそぼろ弁当をアップしていて、あの謎の人気店と一致した。

検索すると鳥久はロケ弁の定番で、オーベルジーヌのカレーに並ぶほど芸能人のファンも多いそうだ。(松本人志やマツコも絶賛)

蒲田に着いたときはすでに14時前。なかば諦め気味で店を訪れると、、今日はまだある(!)

13:45のショーウィンドウ

下段はほぼ売り切れだが、幕の内、鮭、特製がまだあるではないか。焼き鳥串がのった特製弁当に一瞬揺らぐも鮭弁当を選んだ。

鳥料理の鳥久で鮭弁当を選ぶなんて邪道だと思ったが「マツコも太鼓判を押す"鮭"がうまい」という文字を事前に食べログでチェックしていたから大丈夫。

鳥久の弁当は種類によって箱の色が違うらしく、鮭弁当は赤いパッケージ。ロケ弁では黄(そぼろ)、紫(幕の内)、赤(鮭)の3種が定番で積まれていて、鳥久ファンは色で判断して好きな弁当を選ぶのだと、かまいたちがYouTubeで言っていた。

「鮭弁当」税込900円

甘鮭の塩焼きがドーン。その下にいる鶏の竜田揚げあくまで脇役ですという顔をしている。油染みを防ぐために見栄えを気にせずアルミホイルを付けてくれるあたりも優しさを感じる。

味については細かく書けないけど、そりゃあ旨いに決まってる。舌の肥えた芸能人たちが好きなロケ弁ランキングの上位に挙げてくるのもよくわかる納得のクオリティ。マツコ絶賛の焼鮭→とても旨い。鶏の竜田揚げ→もちろん旨い。

ただ、副菜好きとしてはその他の助演者たちに拍手を贈りたい。右手前にいるタケノコの煮たやつは、崎陽軒のシウマイ弁当に入っているタケノコと同じ感じで好きな味。

あとはじゃがいもの甘煮も最高だった。オーベルジーヌのじゃがいもはあくまでおまけだけど、このじゃがいもの甘煮は主役級の旨さだったな。語彙がなくてこれ以上の表現はできない。その後満腹で気持ちよく昼寝に入った。

日記なので弁当以降のことも書く

15時頃の昼寝から目覚めたら20時だった。鳥久しかしていない今日。焦ってジムに行ってとりあえず汗を流す。

帰宅して風呂上がり、蒲田の成城石井で買ったタケノコの土佐煮を食べながらTwitterを眺めていると、とあるnoteがバズっていた。

すごいなぁ、ただひたすらにすごい。
このエピソードも少女漫画並みにドキドキしちゃったけど、それを無駄なくわかりやすく、かつドラマチックに文章にまとめ上げた筆者がすごい。文才がある人を羨ましく思うのは今に始まったことではないが。

思えば、今現在編集者の仕事をしているのが不思議なくらいに文章が苦手だった。書くのはもちろん読むことさえも。

中学まではそこそこ優秀だったが、高校に入った途端に苦手分野だけガクッと点数を落とした。世界史も壊滅的だったけど国語が特に顕著で、中でも現代文は50点以上取れたら奇跡だっだ。筆者の気持ちなんて理解できた試しがないし、あの長文を最後まで読むのすらも苦痛で試験中に居眠りすることも度々あったな。

最近好きな人のこと


文才があって羨ましい話をするならば、玉置さんのことを話さずにはいられない。

2ヶ月ほど前から「奇奇怪怪明解辞典」というポッドキャストにどハマりしている。友人に教わって聴いてみたら想像以上に面白くて1本目ですんなりと沼に落ちた。

もともとは「よくあるけど言葉になっていない現象に名前をつけよう」的なコンセプトの番組だったらしいが今ではひたすら雑談だ。ただこの雑談が、かなり面白い。

読書家の二人だからこそ、会話の端々からその知的さが溢れていて、知らない言葉も出てくるから毎度学びも多い。この回の序盤で出てくる「payment」のくだりなんか声を出して笑った。サイコウだ。

パーソナリティはラッパーのTaiTanとミュージシャンの玉置周啓。TaiTanは先月号のPOPEYEに出ていたのが印象的で視覚的に覚えていて、玉置周啓は今年に入って好きになったバンド・MONO NO AWAREのフロントマンだった。初めて聴く番組だけど二人のことは知っていた。

アーカイブを遡ると、先月鑑賞したオンライン演劇「あの夜を覚えてる」の回があったり、ノーミーツの脚本家がTaitanと元ルームメイトだったとか。今思えば、最近自分が好きなものが色んな方向からここに集まっていて、出会うべくして出会った番組だったなと勝手ながらに思う。

好きだと思ってからハマるのは一瞬の出来事で、MONO NO AWAREの楽曲をひたすら聴いて、PVやLIVE映像も一通りコンプリートした。「そこにあったから」は聴けば聴くほど味が出て大好きな曲になった。玉置さんの書く歌詞がとにかくいい。

歌詞も良い、トークも面白い。さらには文章まで面白いから恐ろしい存在だ。ちなみに絵も描くし漫画も描くらしい。一体何足の草鞋...。

ポッドキャストでキャッキャと大笑いしているのを聴いた後に本業の楽曲を聴くとそのギャップでまたハマる。トークと歌を何度行き来してもひとりの人物にピタッと重なることはないし、もはやどちらも空想なのでは?という謎の感覚にすら陥る。複数の顔がある、というやつだと思う。自分でも何が言いたいのかわからないけど。

EYESCREAMの読書感想文の連載。これも面白かった。玉置さんの目の付け所、物語の受け取り方はやっぱりすごい。この企画、原稿用紙に直筆で文字が綴られているのだけど、すごく達筆なのもまたグッとくる。

書き手によって、すっと入ってくる文章と、何度読んでも目が滑るものとあるが、彼の文章は圧倒的に前者で、するすると入ってゆく。浸透力がすごい。言葉の組み立て方が好きなんだと思う。


そんなわけで(?)
来週初めてMONO NO AWAREの LIVEに行く。アーティストのLIVEって、だいたい予約した瞬間がピークで、当日には熱量が半分くらいになることが多い。ただ今回に関しては今まさにピークを迎えていて、楽しみで仕方ない。

案の定、昼夜逆転の本日。只今の時刻は4:08。そろそろ寝ることにする。

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