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パーキンソン病 【2/3】 疾患基礎

こんにちは
昨日の続きです。

こちらではパーキンソン病の病態、重症度分類についてまとめました。今回の記事では症状についてまとめていきます。


パーキンソン病の症状

大きく分けると運動器症状非運動器症状の2つに分類されます。

それぞれ見ていきましょう。

○運動器症状

  • 無動・寡動

  • 固縮

  • 安静時振戦

  • 姿勢反射障害

  • 姿勢アライメント障害

などがあげられます。かんたんにまとめますと以下の通りです。

無動・寡動
患者の70%以上に発現する症状。無動・寡動は最も特徴的な症状であり、動作の緩慢さと減少を示しています。

固縮
患者の90%以上が発現する。可動域に対する抵抗感の増強を引き起こす。その結果、疼痛の増大や姿勢アライメントの変化に寄与する可能性がある。

安静時振戦
初期の時点から70%の患者に症状が発現し、病気の進行に伴いほぼすべての患者に症状が見られる。

姿勢反射障害
身体が傾いたときに直すなどができないなど姿勢反射の消失または減弱してしまう。
例)歩き出したけど止まるのが難しい、身体が傾いたけどもとに戻せないなど。

姿勢アライメント障害
頭部の前方突出や脊柱後弯、肩のすくみなどのことで、固縮などが関係していると言われています。

では続いて非運動器症状についてまとめます。

○非運動器症状

患者さんによってさまざまな症状があります。その結果QOLの低下に大きく影響します。

  • 眼球運動障害

  • 睡眠障害

  • 便秘

  • うつ

  • 記憶障害

  • 感覚障害 / 痛み

などがあげられます。ではそれぞれ見ていきましょう。

眼球運動障害
目も筋肉で動いているため眼球の運動自体も緩慢になってしまします。

睡眠障害
パーキンソン病の患者さんはまとまった睡眠が取れず、睡眠中に起きてしまいます。初期の段階から40%ほどの方に症状があり、病期が進むにつれその割合は上がっていきます。

便秘
自律神経の低下そして蠕動運動の低下により便秘になるケースが多いです。

うつ / 精神疾患
PD患者のQOL低下の 最大の原因であるともいわれています。認知症やうつを原因とする精神疾患なのか薬剤の影響によるものなのか判断が必要です。

記憶障害
注意,記憶,視空間認知,構成,遂行機能など認知機能が低下、障害されパーキンソン病を発症した後に起こる認知症のことをパーキンソン病認知症と言います。

感覚障害 / 痛み
運動機能障害に伴い二次的に出現したり、変形性脊椎症や末梢神経障害によって身体のさまざまな部位に痛みが生じることがあります。
部位別でいうと下肢が37.9%、痛みの場所が特定できないものが20.8%、肩の痛みが19.1%, 腹部の痛みが 5.7%という結果です。

また昨日もお伝えしたように嗅球が障害されることにより嗅覚障害も早期より発現することが多いです。

その他にも、無関心であったり起立性低血圧などさまざまな症状がみられます。
病期の進行に伴った症状の図です。

Parkinson病の新しい理解 ―非運動症状を含めて― より引用

この図は大体でいいので覚えていると便利ですね。

というわけで今回はパーキンソン病の症状(運動器/非運動器)、病期の進行による症状の変化をまとめました。明日は鍼灸治療で何ができるか考えていきます。


参考文献

  • Parkinson病の新しい理解 ―非運動症状を含めて―日本内科学会雑誌第104巻第8号 谷口さやから

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Yazawa@鍼灸師/よもぎ栽培
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