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食後にみぞおちが気持ち悪いです。【1/2】疾患基礎
こんにちは
食後にみぞおちあたりが熱くなったり、気持ち悪くなったりして横になると悪化します。という患者さんに対する鍼灸治療を行いました。
前半は疾患の解説、後半でやってみて良かった、うまくいかなかった鍼灸治療野ついてお話していきます。本日は前半の疾患についてです。
この方の場合はストレスによる機能性ディスペプシアという診断をもち私のところに来られています。ではまずはかんたんに機能性ディスペプシアについておさらいです。
機能性ディスペプシア(FD)とは
「症状を説明できそうな器質的、全身性、代謝性疾患がないにもかかわらず、食後膨満感、早期満腹感、心窩部痛、心窩部灼熱感の4つの症状のうち1つ以上を有するもので、6 か月以上前にこれらの症状を経験し、かつ直近の3か月間この症状が続いているもの」
とガイドラインには定義されています。一言でいうとこんな感じかなと。
⇒胃や食道、腹部などに異常所見がないにも関わらず、不快症状が慢性的に続く病気。
機能性ディスペプシアは2つに分けられています。
食後愁訴症候群
心窩部痛症候群
です。では一つずつ見ていきましょう。
○食後愁訴症候群(PDS)
食後すぐに症状が現れるのが特徴です。食後の胃もたれ、吐き気・嘔吐などの症状がみられます。また少ししか食べていないのにすぐに満腹になってしまうこともあります。
○心窩部痛症候群(EPS)
食事の摂取に関係なく症状が見られます。具体的な症状としては、胃痛、みぞおち付近の痛みやみぞおちのあたりがが熱く焼けた感じがする不快感がみられます。
では続いて症状について見ていきます。
機能性ディスペプシア【症状】
先に述べたようにガイドラインでは食後膨満感、早期満腹感、心窩部痛、心窩部灼熱感の4つの症状のうち1つ以上を有するということになっています。
前半2つが主にPDSの症状で
後半の主に2つがEPSの症状になります。
なんとなく漢字でイメージできるかも知れませんね。しかし、これらの症状に当てはまっているからといって必ず機能性ディスペプシアとは限りません。
また機能性ディスペプシアでは症状に伴い、QOLの低下が示唆されており、それに伴う不定愁訴も報告されています。付随して起こる、不定愁訴の症状も確認をしましょう。
機能性ディスペプシア【原因】
胃・十二指腸運動が障害された場合
胃・十二指腸の知覚過敏が生じている場合
心理的要因や生育環境
胃酸が原因となる場合
遺伝的要因
感染性胃腸炎にかかった人
喫煙、不眠、食習慣の乱れなどの生活習慣
消化管の微小な炎症
などが挙げられています。また、これら1つだけではなく複数の要因が相まって症状として発現されます。まずは直せるところから直していきましょう。
それは暴飲暴食や睡眠時間の減少など。そのあたりは自身でなんとかできますよね。まずは自分で頑張れるところから変えていきましょう。
というわけで本日はここまでです。明日は機能性ディスペプシアの患者さんにどんな鍼灸治療をしたのかについて解説していきます。
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