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食後にみぞおちが気持ち悪いです。【2/2】鍼灸治療
こんにちは
今回は前回の続きで実際にどんな治療をしたのかまとめていきます。
症状への鍼灸治療
僕は基本的に症状に対しての治療をしています。機能性ディスペプシアだからといって全員が全員吐き気であったりみぞおちの不快感を示すわけでは有りません。なので吐き気なら吐き気に対しての治療方針を考えるし、みぞおちの不快感であればそれに対しての治療を計画します。どんな場合でもそうしています。
なのでこの疾患だから○○(経穴)に鍼をするということはしないです。
では、私の患者さんの一例をご紹介します。ただ、個人情報などもありますので大まかなことしか伝えられませんがご容赦ください。
機能性ディスペプシアへの鍼灸治療
この患者さん(後期高齢者)は数年前から同様の症状を患っているそうです。食後にみぞおちが気持ち悪くなり、横向きになると吐きそうになってしまう。なので食後は2時間安静に座っているとのことです。特に食後の胃のむかつきが気になる。食事は7割程度しか食べれず、満腹になってしまいます。
腹診をすると全体的な冷たさを感じていたのでまずは鍼ではなく、お灸をすることにしました。(本人も昔お灸をやってもらったのがいいという思い出あり)
取穴部位:
鳩尾
中脘
水分
関元
天枢
足三里
合谷
腹部の経穴と手と足に温筒灸を施灸。熱くなったら外すようにして3壮ずつ行いました。高齢であること、体位変換で疲れてしまうこと、腹部の冷えが気になったためまずは腹部に施灸をしました。背中(胃の六つ灸)なども今後は症状を見ながらできたら、行おうかなと考えているところでした。
Q.なぜその経穴を選んだのか?
⇒腹診をした際に反応があったからです。あと冷たく感じるのが強い場所を選びました。そのバランスを考えた結果上記の経穴に刺激をしています。胃運動に関与する四肢の経穴も検討しています。
灸施術:1診後
毎日あったみぞおちの気持ち悪さがなんと1週間で1回しか出なかったとのことです。(僕が1週間に1回しか行けないため)
これには僕もびっくりです。ただ食事量には変化なし。食後1時間くらいは横になるのは怖くてしていないとのことでしたが、気持ち悪さの症状が出る頻度が減ったのは良かったですね。
灸施術:2診後
1診同様の経穴に内関、公孫を追加しました。
その結果、気持ち悪さは6日目に1度あっただけとのことで、食事も感触までは行かないが、その手前くらいまでは食べられるようになったとのことです。
これも先週同様ですが、前は2時間くらい横になれなかったものの、今は1時間ほどで横になっても吐き気などはなくなったとの報告を受けました。
先日2診目が終了したところです。今のところ順調な経過をたどっているのでこのまま様子をみていきます。
お灸をしてくれたという気持ちの変化もかなり寄与しているように思えます。これだけの情報ではみなさんもなんとも言い難いと思います。みなさんはどんな治療をしているのかコメント欄にて教えていただけるとありがたいです。
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