子どもの“根っこ”は、パパママの豊かな学びの中に①ー未来へのKAKEHASHI―株式会社Mama’s Sachi
株式会社Mama’s Sachiは、「子どもの“根っこ”は、パパママの豊かな学びの中に」をVISIONに掲げ、
・「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」に基づいて活動する
・赤ちゃん・子どもに関する知識をわかりやすく楽しい学びの形で提供する
・親と子のウェルビーイング向上を目指して活動する
・パパの育児(ふたりの子育て)を応援する
をミッションに活動しております。
株式会社Mama’s Sachiの事業は、育児・子育て支援のコンテンツの企画提案、セミナーの企画・実施、編集、執筆、配信などですが、その中でも軸になっているのが、「育児クイズパパ力検定」です。子育てに必要な知識をLINEで1日1問出題、パパをターゲットに置いたサービスで、専門家の知見を気軽に楽しく得られ、安心感が拡がるようなサービスを目指しているとのこと。
まずは、このサービスを作るきっかけとなった、ご自身の体験について、うかがいました。
「育児中孤独を感じた」という夫の声を聞き、パパのサポートの必要性を確信
Mama’s Sachi代表の高橋幸恵さんは、2019年年末まで2人の子どもを育てながら出版社に勤務をしていました。楽しく仕事をしていた高橋さんでしたが、育児中の体験から“子育てのサポートをする仕事をしたい”との思いがつのり会社を退職。
当初は育児中のママに寄り添うカウンセリングのような仕事を考えていましたが、パパ向けの支援の少なさに気付き、徐々にその必要性を感じたそうです。
「パパ向けのサービスって少ないですよね。パパをサポートすることって、結果としてママのサポートにも繋がり、夫婦が同じスタートラインに立って育児ができる環境が生まれたらいいなと」
そして高橋さんは、夫にパパの育児の知識をサポートするための「育児クイズパパ力検定」について話してみたところ、とても良いリアクションがあり、背中を押してもらえたのだとか。
「夫自身が長男の育児中、目の前にいる赤ちゃんや妻をどうサポートすればいいかわからなくて、孤独や不安を感じていたそうなんです。だからこそすごく意味のあることだと思うよと。さらには“BabyTech® Award Japan(ベビーテックアワード)”というものがあると教えてもらい、アイデアを応募してみたらと勧めてもらいました」
“ベビーテックアワードに応募したところ、一次審査を通過。そこから監修者を探したりコンテンツを増やしてサービスを強化していき、晴れて2020年に特別賞を受賞。
「ユーザーの声を聞きながらブラッシュアップを重ねる日々でしたね」
アプリではなくLINEというプラットフォームを選んだのは、サービスを開始する前にアンケートやモニタリングをお願いしたところ、アプリをダウンロードするよりもLINEの方が始めやすいとの声が多かったから。また1日1問にしたのにも理由があり、1日2問ならやらないけど1問ならやるという声が圧倒的に多かったからだそう。
「ユーザーからは、自分で情報を取りに行くのはなかなかできないので毎日少しずつ無理ないペースで育児の知識を得られることがいいと評価をいただいています」
育児クイズパパ力検定は、全250問。事故予防や応急処置、救命法などの情報を多く扱っている背景には、知っていたら防げることもあるかもしれないという思いからだ。
「今後もユーザーの方々の声を大切にしながら、専門家の方々の協力を得て、魅力あるものにしていけるよう日々向き合っています」
喉元を過ぎても忘れられない…初めての育児の大変さが活動の原点に
「長男を出産後、新生児が小さくて儚くて足が抜けてしまうんじゃないかとおむつ替えをすることさえこわかった」と話す高橋さん。
子どもを産んでも、母だからといって自然に知識が増えるわけではなく、日々の経験を通して知識を蓄えていくもの。高橋さんにとって初めての出産と育児は、こんなこと聞いてなかったし知らなかったという気持ちの連続だったという。
育休・産休を取り、出版社で楽しく働いていたが、産後に自分が直面した問題を伝えていきたいという思いもずっと心の奥底にあった。
「心から信頼の置ける専門家の方々に話を伺うことで勉強になったり、過去に体験して不思議だった子どもの行動の理由がわかって今繋がったりすることなど仕事が純粋に楽しいですね。あのときの癇癪はこんな意味だったのかなとか気付きがあります」
産後は目の前にいる子どものことで手一杯。だからこそプレパパプレママから「育児クイズパパ力検定」で知識を蓄えて、夫婦で同じ目線で育児をしてほしいと願っている。
「パパができることって本当にたくさんあって、家族のキーマンと言って過言でないくらい。お母さんの一番身近にいる理解者なのだと自信を持って、育児に取り組んでもらえたら素敵ですね」
実際にサービスを利用した0歳児の育児中の方からのクロスレビューの評価で、自分が当たり前だと思って知っていたことを夫が知らないことに気付いたお母さんの声があった。
「そのお母さんから、情報量の違いの差を知って、夫はやらないのではなく知らないからできないだけなのだと理解ができ、夫との目線合わせに役立ったと聞きました。そういう活用のされ方もあるのかとわかり、サービスを提供して本当に良かったと思いました」
夫婦や親子の関わり合いからアプローチをして、境界線のない社会を目指す
「保健師さんに教えていただいたアフリカのことわざを私自身とても大事にしています。それは、“ひとりのこどもを育てるには村中みんなの力が必要”というもの。
夫婦間の情報量の差を無くしていくことももちろん大事ですが、周りの人やサービスを信頼し、頼っていいと思います。自分たちだけで頑張り過ぎないで欲しい。お互いが情報を得た上で、自分たちはどういう子育てをしようかと話し合えるようになれたらいいですね」
さらに高橋さんが「育児クイズパパ力検定」に力を注ぐ大きな理由に、愛する息子たちの存在がある。
「子どもたちが大人になったときに、あたたかな居場所がたくさんあるような社会であるといいなと。人と人との個性や違いが認め合えて、互いに尊重し合えるような」
「育児クイズパパ力検定」では子どもを主軸にした書き方がされている。そこには、今目の前にいる子どもを見てほしいというメッセージが込められているからだ。
「一番の情報源は目の前にいるお子さんであるということ。夫婦、親子のコミュニケーションがしっかりと取れた環境で大切にされて育つお子さんは、他者を大切にすることもできます。他者の価値に気づくには、まずは自分の価値に気づくことが大切ですね」
「育児クイズパパ力検定」というLINEサービスを広げながら、理想とする社会を実現するための活動については、後編で。
「育児クイズパパ力検定」LINEの登録は
こちら▶︎https://liff.line.me/1655088678-0rwxVVO5/landing?follow=%40523pfsuq&lp=FYLUu2&liff_id=1655088678-0rwxVVO5
KAKEHASHIでは、このような子育て支援事業者やSDGsを推進する企業や未来に継承したい地域資源を活用している企業をもっと応援していこうというコンセプトで、その企業の取り組み、ビジョン・ミッションを紹介していくマガジンです。
もし、このような条件にあてはまる企業でインタビューを受けてみたいという会社があれば、自薦他薦かまいませんので、ぜひ、コメントいただきたいと思います。よろしくお願いします。
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