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ターゲットを絞り込むことって、そんなに大事なの?【マーケティング相談室】

マーケティングにおいて「誰に売るのか」を明確にすることは、ビジネスの成功を左右する大きな要素です。しかし、特にひとり社長や中小企業経営者にとって、ターゲット顧客を絞り込むことは難しいと感じる場合が多いでしょう。
「多くの人にアピールしたほうが売上が増えるのでは?」
「〇〇にも売れるけど△△にも売れるんですよ」
と考える方も少なくありませんが、むしろ逆で、ターゲットをしっかりと絞り込むことが成功への鍵となります。ここでは、ターゲットを絞り込むことの重要な理由を3つのポイントに分けて解説します。

1. 明確なメッセージが顧客の共感を生む

ターゲットを絞り込むことの最も重要な利点は、顧客に響くメッセージを作りやすくなる点です。幅広い層に訴求しようとすると、メッセージがどうしても一般的で曖昧になり、どの層にも深く共感してもらえない可能性が高まります。一方、具体的な顧客像を設定すると、彼らが抱える問題やニーズにピンポイントで応えたメッセージが作成できます。

例えば、地域密着型のカフェで「全世代向け」と謳うのではなく、「地元の若いママたちのためのリラックススペース」と特定すれば、その層にとっての居心地の良さや必要とするサービスをより具体的に打ち出せます。このように、顧客の心に刺さるメッセージは、ただ商品を売り込むだけではなく、「自分のことを理解してくれている」という感情を引き出し、ブランドへの信頼感や親近感を生むのです。

2. 効率的なリソースの配分が可能になる

中小企業やひとり社長のように限られたリソースでマーケティングを行う場合、特定の顧客層にフォーカスすることで、リソースを効率的に配分できます。広範囲にマーケティングを展開しようとすれば、広告費や時間が膨れ上がり、費用対効果が悪くなりがちです。しかし、ターゲットを絞ることで、費用も時間も節約しながら、効果的なマーケティング活動が可能となります。

具体的には、地域や年齢層、趣味などに絞り込み、その層に特化した広告を展開したり、SNSやメディアの選定もターゲット層に適したものを活用することができます。また、中小企業では、リソースも限られているので、特定の顧客層にリソースを集中することで、マーケティングの効果を短期間で得やすくなり、リターンも大きくなるため、ビジネスの成長が加速しやすくなります。

3. リピート顧客を増やし、安定した売上につながる

ターゲットを絞り込むことによって、リピート顧客が増え、ビジネスの安定性が向上する大きなメリットがあります。具体的なターゲット層を定めると、その後のメッセージやコミュニケーションも明確に絞り込むことができ、顧客に共感してもらいやすい内容を発信しやすくなります。

顧客に共感されるメッセージは、単なる宣伝を超えて「自分のことを理解してくれている」と感じてもらえるため、顧客にとっての親近感が増します。こうした顧客との信頼関係が築かれると、再び購入してもらいやすくなり、リピート率の向上に繋がります。また、特定の層のニーズに基づいた企画やキャンペーンが立案しやすくなり、より顧客の関心を引きやすいマーケティング施策が実施可能です。

たとえば、健康志向の中高年層をターゲットにした食品販売であれば、健康や生活の質を高めるような内容のメッセージや企画を展開し、彼らにとって価値のある情報やサービスを提供できます。こうした明確なメッセージと共感を得やすい企画は、顧客のリピート意欲を引き出しやすく、自然と「またここで買いたい」と感じてもらえるため、安定した売上に繋がるのです。

さらに、リピート顧客は新規顧客の獲得よりもコストがかからず、既に商品やサービスの価値を理解しているため、アップセルやクロスセルといった追加販売も行いやすい点も大きな利点です。特定の層にフォーカスしていくことで、リピート顧客の増加がビジネスの基盤となり、収益性の向上や継続的な成長が期待できるでしょう。

4.メイン顧客を選択するための12ののチェックポイント

とはいえ、複数のターゲット候補がいる経営者のために、メインの顧客層を選ぶための12のチェックポイントをお教えします。これらのポイントをしっかりと抑えたうえで、ターゲットを絞っていきましょう。

☑ あなたのサービスが一番力になれるのは
☑ 競合他社とのサービス効果がでてないのは
☑ 気持ちよく取引できるのは
☑ 購買意欲が高いのは
☑ 取引金額が高いのは
☑ 収益性が高いのは
☑ 取引頻度が高いのは
☑ 取引しやすいのは
☑ 見つけやすいのは
☑ 最も得意としている仕事を必要としているのは
☑ 案件を紹介してくれるのは
☑ 長期的にビジネスチャンスがあるのは

理想の顧客を絞り込むことで、そのコミュニティの中では、自社がNo.1で
あることをしっかりとアピールすることもできます。

自社の棚卸をして競合と比較して、卓越したコンセプトを掲げて、売上を上げていきませんか?

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